会長挨拶

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No.655 2018年1月

 年頭にあたり謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
 旧年中は、皆様方より格別なるご支援を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

 昨年の年明け頃は、米国トランプ大統領の言動に注目が集まっていましたが、その政策がすぐ直接的に日本経済に影響するような事態には至らず、全体として国内景気はゆるやかな回復基調が続きました。当工業会におきましても、主な製品の国内向け自主出荷統計は継続的に前年を上回り、堅調に推移することができました。
 一方当冷凍空調業界に直接関係する環境分野においては、昨年は前年10月にキガリで開催のMOP28で実質合意されたHFC削減計画の実行へ向けた具体的検討を開始する年となりました。これらは本2018年も継続して検討が進められる予定です。

 国内においては、すでにいくつかのA2L冷媒の使用を可能とする高圧ガス保安規則の緩和が行われていますが、実際に広くA2L冷媒を適用するためには、冷媒が漏れたときに燃焼を防止するための適切な措置が不可欠です。当工業会ではこれを規定するガイドラインGL-20を作成し、現在法規を補完するものとするための審議が続けられています。
 また、2015年に制定されたフロン排出抑制法についても、GWP低減目標と時期を定める指定製品の対象範囲拡大が環境省、経産省合同の会議で検討されています。
 まもなく店舗用パッケージエアコンとターボ冷凍機については、低減目標と時期が設定される見込みですが、今後も2029年からのキガリ目標70%削減へ向けての検討が継続される予定です。

写真:挨拶をする坪久田会長

 国際活動においては、(昨年)11月にモントリオールで開催のMOP29に先駆けて、(同年)7月にバンコクで開催された第39回OEWGで日本単独のサイドイベントを開催し、A2L冷媒のリスクアセスメントや高圧ガス保安規則の規制緩和など、日本がこれまでに行ってきた活動の紹介を行い、実践的技術として各国の注目を集めました。また、(昨年)10月にはクウェートでUNEP/UNIDOが主催する中東地区でのリスクアセスメントを検討するセミナーが開催され、当工業会は米国AHRIなどと共に招待され、A2L冷媒リスクアセスメントの考え方を説明いたしました。
 現在当工業会では、中国などが推奨するA3冷媒についてもリスクアセスメントを進め、これらの冷媒を安全に使用できる条件がないかの検証を行っています。この結果は今年12月の神戸シンポジウムで報告を予定しています。

 最後になりますが、今年2月27日から3月2日までの4日間、当工業会の主催でHVAC&R JAPAN 2018が幕張メッセで開催されます。今回は記念すべき第40回にあたり、小間数も前回の734小間を大きく上回る780小間を予定しています。スローガンは“日本最大の冷熱ビジネスチャンス”とし、世界最先端の新冷媒技術や省エネ技術に基づく、最新の機器およびシステムの展示と合わせて当工業会の活動もご紹介して参ります。
 また、安藤忠雄氏による特別講演や、世界各国工業会によるキガリ対応方針の講演等多数の行事も計画しています。皆様是非お誘い合わせの上、幕張メッセへご来場いただきますようよろしくお願い申し上げます。