関連法規 / 省エネルギー法
特定機器に係る性能の向上に関する製造業者等の判断基準の策定・改定に関する基本的考え方
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4 区分設定及び目標基準値設定の考え方について

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原則2

特定機器はある指標に基づき区分を設定することになるが,その指標(基本指標)は,エネルギー消費効率との関係の深い物理量,性能等の指標とし,消費者が製品を選択する際に基準とするもの(消費者ニーズの代表性を有するもの)等を勘案して定める。


  • 基本指標は,<1>当該機器に係る基本的な物理量(テレビ:画面サイズ,自動車:車両重量,冷蔵庫:容積等),性能又は機能(ビデオ:Hi-Fi,BSチューナー付等)等当該機器のエネルギー消費効率と関係の深いものから,<2>消費者ニーズの代表性等を勘案して定める。
  • 基本指標は基本的には1つであることが好ましいが,消費者ニーズに対応するために(例えば,その指標を考慮しないと消費者ニーズが高いにもかかわらず製品を市場に提供できない事態が生じるような場合に対応するために),必要に応じ複数の基本指標も導入することも可能とすることが適当である(原則4参照)。

【現行対象範囲の概要】
 <略>


原則3

目標基準値は,同一のエネルギー消費効率を目指すことが可能かつ適切な基本指標の区分ごとに,1つの数値又は関係式により定める。


 区分毎の目標基準値の設定方法としては,数値により目標基準値を設定する方法と関係式により目標基準値を設定する方法の2通りがある。

(1) 数値により目標基準値を設定する場合

  • 省エネを最大限進める観点から,区分の範囲は可能な限り広範囲に高効率な数値を設定することが好ましい。また,同一のエネルギー消費効率を目標基準値とすることができない場合にあっては,別の区分を設け,その区分における目標基準値を定めることとする。

  • また,エネルギー消費効率と連続して相関のある要素はない場合等には,エネルギー消費効率に影響を与える機能を基本指標として設定し,この基本指標に応じて一つの数値を設定する。(具体例:ビデオの場合{BS, HiFi等})

(2) 関係式により目標基準値を設定する場合

 特定機器の中には,区分を定め目標基準値を1つの数値により設定することが,適切ではない場合がある。
 例えば,TVの場合,画面サイズを基本指標とし,年間使用電力量をエネルギー消費効率として設定すると,画面サイズの増加に伴って,年間使用電力量は増加する。
 具体的には,15〜21インチを1区分としてトップランナー方式による1つの数値による目標基準値を設定した場合,現実的には15インチのエネルギー消費効率が目標値となるため,21インチのテレビは15インチ相当のエネルギー消費効率を実現することはほぼ困難であることから,実態的に21インチのテレビは製造出来なくなり,消費者の多様なニーズに対応が不可能となる。

 このように,基本指標の増加に伴い必然的にエネルギー消費効率が悪化(改善)し,区分内の目標基準値を1つの値により設定した場合,トップランナー方式であるが故に,区分内で最もエネルギー消費効率目標の達成が容易となる製品に製造が集中し,消費者の多様なニーズを満たすことが困難となることが考えられるため,関数式により目標基準値を表すことが適当である。
 また,上記の関係式により目標基準値を設定した場合,ある基本指標の範囲で消費者ニーズが高いにもかかわらず,技術的対応可能性が無く目標値の達成ができない場合が考えられる。

 このような場合にあっては,基本指標の範囲により別の区分を設け,区分された基本指標の範囲における最も効率のよい製品の分布点を包括する関係式を求め,これを目標基準値とする。
 なお,このように別の区分を設ける場合には,区分が分かれる基本指標において,エネルギー消費効率に影響を与える技術的,構造的な差異があることが必要である。


原則4

区分設定にあたり,付加的機能は,原則捨象することとする。但し,ある機能のない製品を目標基準値として設定した場合,その機能をもつ製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず,目標基準値を満たせなくなることから,市場から撤退する蓋然性が高い場合には,別の区分(シート)とすることができる。


 機能を勘案して,別の目標基準値の関係式を定める場合には,別の区分(シート)とする。例えば,テレビの画面タイプ(ノーマルテレビ,ワイドテレビ)の違いにより,目標基準値の異なる関係式により目標基準値を表す場合には,別の区分(シート)とする。


原則5

高度な省エネ技術を用いているが故に,高額かつ高エネルギー消費効率である機器が存在するが,省エネ技術の導入に伴う価格上昇が,製品の使用実態を勘案した一定の使用期間におけるランニングコストの低減により回収できない蓋然性が高い場合は,別の区分とする。


 エネルギー消費効率の高い製品は,価格が高いものであっても,ランニングコストが低減されることから,結果的に経済的なものとなる場合が多い。このような場合にあっては,一層の省エネルギーを推進する観点から,積極的にエネルギー消費効率の高い機器への転換が進むよう,技術的な差異に着目した区分は設けず1つの区分として取り扱うことが適当である。
 しかしながら,高いエネルギー消費効率の機器であっても,使用時間が短い等の機器の使用実態によっては,ランニングコストにより省エネ技術の導入費用回収ができないほど価格が高い製品については,当該製品を目標基準値として設定した場合,低価格品に対する市場ニーズがあるにもかかわらず,低所得者等を含む消費者は,省エネの名の下に経済的に見合わない高額製品の購入を余儀なくされる恐れがある。このような場合にあっては,技術的差異(高価な高エネルギー消費効率の製品群と安価な低エネルギー消費効率製品群)に着目した区分を設けることが適当である。


原則6

1つの区分の目標基準値の設定に当たり,特殊品は除外する。但し,技術開発等による効率改善分を検討する際に,除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて検討する。


(1) 特殊品の考え方

 目標基準値の設定に当たっては,以下のような製品は,多様な消費者ニーズへの対応,安全問題等への配慮,一層の省エネ技術の革新等を阻害するおそれが高いことから,特殊品として除外することが適当である。

  • 使用目的,使用用途が特殊であり,主として特注品,受注品等の形態で生産されており,量産されていない製品。
  • 安全性,信頼性に関する評価が確立していない等により,技術的に未成熟と認められる製品。
  • 特殊な技術を用いた製品であり,全体の中で,当該製品のシェアが現時点において相当程度低く,将来においても不確定要素が大きいと認められる製品であって,当該技術を用いた製品のエネルギー消費効率を目標基準値として設定した場合,広く用いられている技術を用いた製品が存在し得なくなり,極度に市場をゆがめたり,他の技術の改善・革新を阻害するおそれの蓋然性が相当程度高い製品。

(2) 特殊品の目標値への反映

 目標基準値の設定に当たり,技術開発等による効率改善分を検討する際に,除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて検討する。

<参考1>
 【計算式による目標基準値の具体的な設定方法】

ア)   基本指標を横軸に,エネルギー消費効率を縦軸にとり,現存する製品のエネルギー消費効率の分布を設定する。
イ)   分布状況を考察し,最も効率のよい製品の分布点を包括する関係式を得る。この際,この関係式は基本指標全域で,現存する製品(特殊品を除く)のエネルギー消費効率よりも優れている必要がある。
ウ)  

必要に応じ,<1>ある基本指標の範囲で消費者ニーズが高いにもかかわらず,技術的対応可能性が無く,目標値の達成が出来ない場合の基本指標の範囲による区分(原則3),<2>主要機能の有無等に着目した区分(原則4,5)を行い,目標基準値を定める別の関係式を得る。

エ)  

これらの数値又は関係式を基本とし,将来の技術開発見通し,特殊品の技術の利用可能性等を勘案することにより,当該機器の目標基準値として定める。

 


原則7

家電製品,OA機器においては,待機時消費電力の削減に配慮した目標基準とすること。



 家庭の消費電力の約10%を占めると言われる待機時消費電力については,一層の削減が求められているところであり,待機時消費電力の削減が可能な限り促進されるような,測定方法を含めた目標基準を設定することが必要である。例えば,作動時と待機時の機器の利用状況をパターン化出来るものについては,それを測定方法及び目標基準に反映することを検討すべきである。
 また,一部機器に導入されつつある待機時消費電力の削減のための省エネモード(例えば,ユーザーの設定により待機時に時計表示機能を停止,ある一定時間作動しない場合のレディーモードへの移行)については,ユーザーニーズを勘案しつつ,一層の普及が進むよう判断基準策定に当たり考慮すべきである。

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