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エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する基本方針
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エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する基本方針

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平成22年8月16日 財務省,農林水産省,国土交通省告示第1号


(1) エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進の意義及び基本的な方向に関する事項
エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進の意義及び基本的な方向
  我が国経済の発展を実現していくためには,産業の振興により国富の増大を図ることが極めて重要である。しかしながら,中核的な役割を担っている製造業については,新興国の躍進等による国際競争の激化等を受け,厳しい環境に置かれているところである。こうした環境において,我が国産業の振興を通じて国民経済の健全な発展に寄与するためには,今後成長が見込まれる分野において,経済成長の新たな柱を育成していくことが必要である。
  一方,我が国のエネルギー消費はほぼ一貫して増加する傾向がある上,近年は,新興国・途上国における急激なエネルギーの需要拡大等を背景とするエネルギー価格の不安定化が顕在化しており,その結果,エネルギーの使用に伴う負担の増大・不安定化を通じて,国民生活及び産業活動に影響が生じている。さらに,国内外における地球温暖化問題に対する関心の高まりを背景に,温室効果ガスの排出量を抑制することが強く求められるようになってきており,事業者にとっては,温室効果ガスの大宗であるエネルギー起源二酸化炭素の排出削減が,その活動に際し,求められているところである。
  こうした状況において,エネルギーをめぐる課題の解決に貢献し得る製品,すなわちエネルギー環境適合製品への関心が国内外で高まりつつあるところであるが,現時点においては,エネルギー環境適合製品は必ずしも安価ではないため,これが本格的な需要拡大が実現するための課題となっている。こした中,エネルギー環境適合製品を経済的な価格で供給しようとする事業は時機をとらえたものであり,的確な政策対応を行うことで,今後,大きく成長していくものである。
  したがって,エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業については,経済成長の新たな柱になるものとして,特に政策的支援の対象に位置付け,その事業を促進していくこととする。
  具体的には,エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律(以下「法」という。)第2条第4項に規定する特定事業(以下単に「特定事業」という。)は,我が国産業活動の発達及び改善に特に資するものであり,低利・長期の資金供給を通じた資金調達の円滑化に関する措置(以下「低利・長期資金供給制度」という。)によって積極的に支援を行っていく。また,中堅・中小の事業者を中心に資金面の理由等からエネルギー環境適合製品の導入が必ずしも進んでいない状況にかんがみ,エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業を促進するためには,エネルギー環境適合製品の需要の開拓を図る措置が重要であり,リースにより調達する際の信用力を補完するための保険制度(以下「リース保険制度」という。)を設ける。
エネルギー環境適合製品の考え方
  エネルギー環境適合製品は,エネルギーをめぐる課題の解決に貢献し得る製品という概念のものであるが,具体的には以下の1から5までのいずれかの基準を満たすものであって,現に国内外の関心が高まりつつあり,今後,法の支援措置次第で需要の拡大が見込まれるため,その開発・製造を行う事業の促進を図ることが重要と認められるものである。
1 法第2条第1項に規定する非化石エネルギー源から電気若しくは熱を得るため,又は燃料を製造するために用いられる機器,装置又は設備(電気若しくは熱を得る効率又は燃料を製造する効率が著しく低いものを除く。)。
2 エネルギーを消費する機械類のうち,現時点のエネルギー消費効率が,過去の標準的なエネルギー消費効率と比べて,一定程度以上に高くなったと認められるもの。
3 エネルギーを消費する機械類のうち,用途の同一性等の観点から類似性の高い機械類の多くが化石燃料を使用する中にあって,その化石燃料に代わるエネルギー源を使用するもの等であり,使用段階においてエネルギー起源二酸化炭素の排出量が小さいと認められるもの。
4 1から3までに掲げる製品の部分品(個々の部品ではなく部品の一定の集合単位であるものをいう)であって,当該部分品がなければ1から3までに掲げる製品のエネルギーに係る性能等を発揮できないもの(1から3までに掲げる製品に限らず使用される汎用性のあるものを除く。)。
5 1から3までに掲げる製品とともに使用するために開発され,又は製造される機械類であって,1から3までに掲げる製品の使用に必要不可欠なもの(1から3までに掲げる製品に限らず使用される汎用性のあるものを除く。)。
   
(2) 特定事業の促進に関する事項
特定事業の内容に関する事項
  低利・長期資金供給制度の支援対象となる特定事業は,エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業のうち,その発展性,持続性,波及性等を踏まえ,技術革新の進展に即応した高度な産業技術を利用することにより,技術の水準の著しい向上又は新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるものその他の我が国産業活動の発達及び改善に特に資するものをいう。これらの要件は,具体的には以下のとおりである。
1 技術革新の進展に即応した高度な産業技術を利用すること
  技術革新の進展に即応した高度な産業技術は,具体的には,世の中の技術革新の進展に照らして,以下のいずれの要件にも該当しているものである。
1) 時代のニーズに十分に応えるものであり,かつ資金手当てさえすれば普及するような確立した技術ではないこと(新規性)
2) その開発のために,資金的,人的に相当程度の投入が必要であること(高度性)
3) その利用により産業の付加価値が著しく向上するものであること(付加価値性)
4) 産業活動において活用されるものであること(産業技術性)
2 技術の水準の著しい向上又は新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるものその他の我が国産業活動の発達及び改善に特に資するもの
  以下に具体的に示す技術の水準の著しい向上や新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるものを例示として,これらに比べて遜色がないほどの我が国産業活動の発達及び改善に特に資するものである。
1) 技術の水準の著しい向上をもたらすことが見込まれるもの
  エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業において開発・利用する技術の水準の著しい向上に加え,当該技術は他の事業においても利用・応用することができるものであり,当該事業における技術の水準の向上をもたらし,結果的に,我が国全体の技術の水準の著しい向上をもたらすことが見込まれるものをいう。いわゆる「技術のブレークスルー」につながるものであり,単なる技術の改良にすぎないものではない。
2) 新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるもの
  エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業において新たに開発・製造される製品が,機能,用途,性能等の面において,従来にない特徴を有し,所属する業界や市場等における新たな活動を誘引する等の先導的な役割を果たすと見込まれるものをいう。
特定事業の実施に必要な資金の調達の円滑化に関して株式会社日本政策金融公庫及び指定金融機関が果たすべき役割に関する事項
1 低利・長期資金供給制度の趣旨・目的
  特定事業は,民間金融機関だけでは十分な資金供給を行うことが困難である大規模かつ中長期の定的資金を要する事業(原則として事業規模が50億円以上,貸付け期間が5年以上の事業)である。
  このような資金供給の制約は,結果として,当該事業の実施が円滑に進まない要因となっている。このため,民間金融機関の機能を補完する範囲内で,特定事業に関する計画(以下「特定事業計画」という。)について主務大臣からの認定を受けた事業者に対し,株式会社日本政策金融公庫から指定金融機関を通じて低利・長期の資金を供給する。
2 株式会社日本政策金融公庫及び指定金融機関が業務を進める上で配慮すべき事項特定事業を実施しようとする事業者が指定金融機関に対して,当該特定事業の実施に必要な資金について借入れの申請を行った場合,当該指定金融機関は,業務を統括する部署を置くとともに,事業者の財務状況,資金の使途,返済財源等を的確に把握することを可能とする等の適正かつ確実な体制と方法で,当該特定事業の内容を確認の上,与信審査を行い,最終的には当該特定事業計画が主務大臣の認定を受けていることを確認した上で,貸付けの決定を行うこととする。ここで,指定金融機関による貸付けは,他の金融機関等と協調して実施するものとする。ただし,対象とすべき特定事業の性質にかんがみ,他の金融機関等が貸付け等を行うことに支障がある場合はこの限りでない。
  また,指定金融機関による貸付けの利率は,一般の金融情勢等に応じ,その原資が財政投融資資金であることを踏まえて定めるものとする。
  指定金融機関の確認・審査の結果,貸付けの決定を行う場合には,当該指定金融機関は,株式会社日本政策金融公庫に対して,必要な資金を当該指定金融機関に貸し付けるよう,申請することとする。
  株式会社日本政策金融公庫は,指定金融機関から貸付けの申請を受けた場合には,当該指定金融機関に対して,速やかに,必要な資金の貸付けを行うことができるよう,貸付けの条件その他基本的な事項をあらかじめ定める等の必要な措置を講じることとする。ここで,株式会社日本政策金融公庫による指定金融機関に対する貸付けの利率は,国が株式会社日本政策金融公庫に財政投融資資金を貸し付ける利率と同じとする。また,株式会社日本政策金融公庫及び指定金融機関は,主務大臣が認定した特定事業計画に従って実施される特定事業が適正かつ確実に実施されるよう,密接に連携して資金の貸付けを行うものとする。
   
(3) エネルギー環境適合製品の需要の開拓に関する事項
  現状,中堅・中小の事業者を中心に,厳しい経済状況にあって資金面の理由等からエネルギー環境適製品の導入に二の足を踏んでいるケースが多く見られる。こうしたエネルギー環境適合製品を導入する側の状況を踏まえれば,エネルギー環境適合製品に対する需要の喚起を図る措置を講ずることにより,エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業の促進が図られることが期待される。
  特に,中堅・中小の事業者を中心に,設備導入に当たってはリースを活用することが多いことから,リース保険制度を設けることにより,エネルギー環境適合製品がリースによって導入されることが期待され,当該製品の開発・製造を行う事業が促進されると考えられる。
  エネルギー環境適合製品のリースについては,その期間が長いため,信用リスクの問題からリース契約の活用が少ない現状にあることに着目してリース保険制度を設けるものであるが,実態として活用の少ないリース契約は期間が3年以上のものであることから,本制度におけるリース契約の期間は3年以上としている。また,中途解約が可能なリース契約について幅広く保険制度の対象とした場合には,リース業者が,中途解約された際,すぐに他の顧客が見つけられるような製品しか扱わなくなるおそれがある。こうした事態を避けるため,いつでも中途解約ができる旨の定めがあるリース契約をリース保険制度の対象外としている。
  また,中堅・中小の事業者を中心に,エネルギー環境適合製品の導入によるエネルギーコストの削減等に関する情報の不足により,当該製品の導入をためらうケースが散見されることから,エネルギー環境適合製品を導入しようとする者に対して関係情報の提供を進めることにより,当該製品の導入の増大が期待され,これによって,当該製品の開発・製造を行う事業が促進されると考えられる。
  需要開拓支援法人は,こうした背景を踏まえ,保険契約者の保護を図る必要があるため,リース保険制度を長期にわたって安定的に実施するために必要な財政的基盤を確保するとともに,需要開拓支援業務を行うために必要なノウハウや専門的な知識を有する者を配置する等の適切かつ確実な体制と方法を備えている必要がある。
  さらに,需要開拓支援法人は,リース保険契約の引受けを行う際には,保険料収入による収支相償を原則として実施する必要がある。
   
(4) エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に当たって配慮すべき事項
  主務大臣は,認定した特定事業計画の実施状況を報告徴収その他の方法を通じて適切に確認するとともに,認定した特定事業計画に従って特定事業が実施されていないことが認められる場合には,認定の取消し等の措置を講じることとする。
  主務大臣は,特定事業計画の認定を受けた事業者に対して,適切かつ確実に低利・長期の資金が供給されるよう,主務大臣間はもとより,株式会社日本政策金融公庫や指定金融機関とも密接に連携することとする。特に,各年度に貸し付けられる資金の累計額が政府関係機関予算予算総則に記載されている額を上回り,必要な支援が実施できないようなことがないよう,経済産業大臣を中心に必要な調整を行うこととする。
  主務大臣は,低利・長期資金供給制度が,民間金融機関の機能を補完する範囲内で実施されるものであることを踏まえ,指定金融機関による貸付けが不適切に市場を歪めることがないよう,必要な指導・監督を行うものとする。
  主務大臣は,低利・長期資金供給制度やリース保険制度について,積極的に周知活動を実施するとともに,エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業者の投資を誘引するための他の施策やエネルギー環境適合製品の導入を促進するための他の施策の積極的な実施と効果的な連携に努め,本法の支援措置の実効性を高めるものとする。
  経済産業大臣は,需要開拓支援法人が需要開拓支援業務を行うために必要なノウハウや専門的な知識を有していることも求められていることを踏まえて,需要開拓支援法人の指定や需要開拓支援法人の役員の選解任を適切に実施することとする。
  国は,エネルギー環境適合製品が適切に導入されるよう環境整備を図る必要があることから,エネルギー環境適合製品に係る規制について,その強化と緩和の両面について総合的に検討を加え,必要に応じて所要の措置を講ずるよう努めるものとする。


附則

この告示は,平成22年8月16日から施行する。

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