機関誌「冷凍と空調」 / 2002.5 (NO.492)

海外短信

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模擬“黴”裁判でコントラクタに“有罪”判決

 南カロライナ暖房・空調コントラクタ協会(SCAHACC)は,今年1月の年次総会で架空の“黴 ”裁判を行い,会員にウェブサイトへ判決を寄せてもらう試みを行った。
 ここでの設定は,架空の人物のジョンソン氏が購入した中古の家の空調設備を,同じく架空 の空調コントラクタの“XYZ”社が改修したが,暫くして娘が喘息になったというものである。
 19年前に設置したヒートポンプが故障,停止した。調査を頼んだ“ABC”社からは機械の交換 と,リターンダクトに大量の黴が発生しているので交換することを勧められた。
 “ABC”社と“XYZ”社の2社から見積を取ったところ,“ABC”社は2.5トンのヒートポンプと ダクトの交換費として400ドルを見積もった。一方“XYZ”社は3トンのヒートポンプで,ダクト に問題はあるが大したものではないのでテープでシールすれば良いとして,サービスしますと 申し出た。その結果,“XYZ”社が受注し工事を行った。
 その後暫くして,ジョンソン氏の娘が,ひどい喘息にかかってしまった。ジョンソン氏は別 の業者に依頼して原因を調査したところ,ダクト内の随所に黴が堆積していることが分かった 。この時の送風機のスピードは最大に設定されていて,分離した水分をシステム内から除去す るのを妨げていた。空調負荷の計算もやり直したところ,2トンで充分という結論が得られた。 この結果を見て,氏は“XYZ”に対して,100万ドルの賠償を求める訴訟を起こした。
 法廷では,原告側は被告が正しいサイズのヒートポンプを設置しなかったこと,ダクトを清 掃せずに単にシールしてしまったこと,送風機を最大スピードで運転するように設定していた こと等を,今回のトラブルの原因として指摘した。
 これに対して被告側は,問題の黴はジョンソン氏が家を購入する時に既に存在していたもの で,被告に過失はないと主張した。
 この架空の法廷では,被告側の弁護士の巧妙な弁論が効を奏して,陪審員は被告に“無罪” の判決を下した。このようなやり取りを見た会員からは,圧倒的に“有罪”であるとの意見が 寄せられた。

 この模擬裁判で分かったことは:

[ Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS March 4 & 25 ]


SEER問題,さらに複雑に

 セントラル・エアコンディショナとヒートポンプに対する最低効率基準を12にするか,13に するかの議論はこれまで延々と続けられ,現在はDOEの最終決定を待つばかりになっている。
 このような時期にカリフォルニア州は,これらの機器に13SEERまたはそれ以上と指定する新 しい州の基準を打ち出した。一方,上院においてもエネルギー法案が審議されているが,その 中でも13SEERを全国的に採用することが議論されている。
 今回,カリフォルニア・エネルギー委員会(CEC)では「標題20・応用製品エネルギー効率基 準」を改定して,容量65,000Btuh以下の住宅用スプリットシステム,シングル・パッケージ・ エアコンとヒートポンプに対する基準値として13SEERを,容量65,000から135,000 Btuh未満の 業務用エアコンに対しては11 SEERを,容量135,000から240,000Btuhの機種については10.8SEER を適用することを投票により可決した。
 今回CECが独自に,より高い効率基準を定めることについては,DOEが勧めている合衆国基準 から逸脱する基準を制定することになるので,DOEから免除を認めてもらわなければならない。
 CECは今回の行動が,他の州でも同様に独自の基準作りが行われることの端著としたいと目論 でいる。

[ Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS March 11 ]


R-22の代替冷媒,市場に普及

 ICORインターナショナル社はR-22の代替冷媒NU-22を販売してきたが,この程VIrts, SP Industries等の会社がフリーズ・ドライ技術を使ったシステムに採用することが決まったと発 表した。この冷媒はオゾン層破壊能力がゼロで,しかもその運転圧力や容量がR-22とほぼ同一 という物性を持っている。

[ Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS March 18 ]

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