機関誌「冷凍と空調」 / 2002.6 (NO.493)

法令紹介

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省エネルギー法の改正法が公布
―ビルにも工場並みの義務―

 

 エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネルギー法)の一部を改正する法律が6月7日,公布されました。今回の省エネルギー法の改正は,エネルギー需要の増加傾向が著しい民生業務部門等において対策の強化を図るため,大規模オフィスビル等について,大規模工場に準ずるエネルギー管理の仕組みを導入し,同時に,建築物の建築段階においても適切に省エネルギー対策を講ずることを促進する仕組みを導入することとしています。省エネルギー法の改正内容と改正になった事項を紹介します。
(編集係)

 

省エネルギー法の改正内容

第一種エネルギー管理指定工場の対象業種限定の撤廃
 従来,相当のエネルギーを使用する製造業等5業種の工場に限定されていた第一種エネルギー管理指定工場の指定対象を,業種で限定することをやめて,全業種に対象を拡大する。この結果として,大規模オフィスビル等にも指定を拡大し,将来的な省エネ計画(中長期計画)の作成・提出,定期の報告等を義務づける。
エネルギー管理者選任義務についての例外規定の創設
 今回の改正により第一種エネルギー管理指定工場の指定対象に追加される大規模オフィスビル等については,そのエネルギー需要の実態を踏まえ,エネルギー管理士資格を有する専門家を事業所ごとに選任する代わりに,中長期計画の作成時のみエネルギー管理士資格を有する者が参画すればよいこととする。
第二種エネルギー管理指定工場についての定期報告
 工場・事業場におけるエネルギー使用量等の状況について国が定期的に把握し,より適切な措置を講ずることができる仕組みを構築するため,近年の電子政府化により事業者の負担が軽減されつつある状況等も踏まえ,第二種エネルギー管理指定工場に対し,従来のエネルギー使用量等に関する記録義務に代えて,主務大臣に対しエネルギー使用量等を定期的に報告させることとする。
特定建築物の省エネルギー措置の届出の義務づけ等
 特定建築物(2千m2以上の住宅以外の建築物)の建築主に省エネルギー措置の届出を義務づけるとともに,国土交通大臣から所管行政庁(建築基準法に基づく建築主事を置く市町村長等)に建築物に係る指導及び助言等に関する権限を委譲することとする。


エネルギー管理指定工場の区分と法改正事項


エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律の概要

工場に係る措置等
(1) 第一種エネルギー管理指定工場の対象業種限定要件を撤廃することとした。
(2) 第一種エネルギー管理指定工場ごとに,エネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから,エネルギー管理者を選任する義務が課されている第一種特定事業者のうち次に掲げる者(以下「第一種指定事業者」という。)については当該義務を課さないこととした。
1) 第一種エネルギー管理指定工場のうち製造業その他の政令で定める業種に属する事業の用に供する工場であって,専ら事務所その他これに類する用途に供するもののうち政令で定めるものを設置している者
2) 第一種エネルギー管理指定工場のうち(2)の1)に規定する業種以外の業種に属する事業の用に供する工場を設置している者
(3) 第一種指定事業者は,次に掲げる者のうちから,エネルギー管理員を選任しなければならないこととした。
1) 経済産業大臣又はその指定する者(以下「指定講習機関」という。)が行うエネルギーの使用の合理化に関し必要な知識及び技能に関する講習の課程を修了した者
2) エネルギー管理士免状の交付を受けている者
(4) 第一種指定事業者は,(3)の1)に掲げる者のうちからエネルギー管理員に選任した者に経済産業大臣又は指定講習機関が行うエネルギー管理員の資質の向上を図るための講習を受けさせなければならないこととした。
(5) (3)の1)に掲げる者のうちからエネルギー管理員を選任した第一種指定事業者は,中長期的な計画を作成するときは,エネルギー管理士免状の交付を受けている者を参画させなければならないこととした。
(6) 第二種特定事業者は,毎年,第二種エネルギー管理指定工場に係る燃料等又は電気の使用の状況等を主務大臣に報告しなければならないこととした。
(7) 指定講習機関に係る所要の規定の整備を行うこととした。
建築物に係る措置
(1) 建築主に対して,住宅を除く建築物の設計及び施工に係る事項について必要な指導及び助言をすることができる権限等を国土交通大臣から所管行政庁に委譲することとした。
(2) 特定建築物の建築主は,当該特定建築物の設計及び施工に係る事項のうち当該特定建築物の外壁,窓等を通しての熱の損失の防止及び当該特定建築物に設ける空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置に関するものを所管行政庁に届け出なければならないこととした。
罰則に係る規定の整備を行うこととした。
この法律は,公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとした。

 

建築物に係る措置の法改正事項

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