機関誌「冷凍と空調」 / 2002.7 (NO.494)

法令紹介

back

 

自動車用エアコンのフロン回収,10月1日施行
―フロン回収破壊法の政省令整備―

 

 フロン回破壊法による業務用冷凍空調機器からのフロン回収が4月1日から施行されたのに続き,自動車用エアコンからのフロン回収の施行が10月1日となり,関係する政省令の公布・改正が行われました。
(編集係)

 

 フロン回収破壊法(特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律)により,業務用冷凍空調機器が第一種特定製品とされ,この分野のフロン回収は4月から実施が義務付けられましたが,同じ法律で第二種特定製品とされた自動車用エアコンからのフロン回収がこの10月1日から義務付けられることになりました。

●10月施行ひかえ関係政省令公布

 政府は6月25日,第二種特定製品に係るフロン回収破壊法の施行期日を平成14年10月1日とする政令を公布,あわせてフロン回収破壊法施行令において,主務大臣の自動車メーカーに対する報告聴取,都道府県知事の自動車用エアコンの引取業者と自動車用エアコンのフロン回収業者への報告聴取の規定を追加する改正を行うとともに,フロン回収破壊法施行規則での必要な改正を行いました。

●費用は自動車メーカーが徴収

 フロン回収破壊法では,フロンを冷媒として使用している自動車用エアコンを第二種特定製品として指定し,これが搭載された自動車を廃棄するユーザーに対し登録引取業者への引渡しを義務付け,引取業者には冷媒が充填されている場合には製品の引取りと登録されたフロン回収業者へのフロン引渡しを義務付け,フロン回収業者には製品からのフロンの回収とフロンの自動車メーカーへの引渡しを義務付け,最終的に自動車メーカーにフロンの引取りと破壊処理を義務付けています。なお,これらに間ではいわゆるマニフェストが必要となります。  
 一方,これらのフロン製品の引取りとフロン回収・処理に要する費用は,自動車メーカーが自動車を廃棄するユーザーから徴収し,フロン回収事業者へ支払うこと,フロン破壊処理に充てることが決められています。ただし,これらの義務は第三者に委託して行うことも可能とされています。

●自動車リサイクル促進センターがシステム運用

 自動車関連団体が組織する(財)自動車リサイクル促進センターでは,フロン回収破壊法の施行に伴う自動車メーカーの義務を各社から委託を受けて運用するシステムを構築しています。ユーザーからのフロン回収破壊費用の徴収とフロン回収業者への費用の引渡しを行うため,「自動車フロン券」を発行,フロン破壊業者と契約して,自動車用エアコンのフロンの回収・破壊まで一貫してカバーするとしています。
 同センターの自動車フロン券のシステム料金,フロン回収事業者への支払い料金は次のとおり。

○自動車フロン券による費用徴収

○自動車フロン券の料金・・・2,850円(1枚)

○車種別料金(1台当たり)(税込み)
 自動車(バスを除く)・・・2,850円(1枚)
 小型バス[長さ7m未満]・・・5,160円(2枚)
 大型バス[長さ7m以上]・・・10,320円(4枚)
  ( )内は自動車フロン券枚数

○フロン回収事業者への回収・運搬料金の支払い

○回収料金(1台当たり)(税抜き)
 自動車(バスを除く)・・・1,550円
 小型バス[長さ7m未満]・・・3,540円
 大型バス[長さ7m以上]・・・5,970円
※フロン回収量が一定基準を下回った場合,下回った量の割合に応じて回収料金支払額は減額される。

○運搬料金
 回収事業者が回収フロン引取り場所へ,自ら又は自らの手配によりボンベ等を持込み・引取りをする場合に支払う料金。


フロン回収破壊法における自動車用エアコンのフロン回収の概略


「自動車フロン引取・破壊システム」概要


特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律施行令の一部を改正する政令について

平成14年6月

 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律」のうち第二種特定製品の回収の実施及び費用徴収に関する規定の施行日を10月1日とする政令が,6月25日に公布された。
 また,「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律施行令の一部改正する政令」が同日公布された。この政令は,主務大臣及び都道府県知事による自動車製造業者等,第二種特定製品引取業者,第二種フロン類回収業者に対する報告徴収・立入検査の具体化,権限委任等を定めるものである。

1. 趣旨
 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(フロン回収破壊法)」(平成13年法律第64号)のうち,第二種特定製品に係るフロン類の回収の実施及び費用徴収に関する規定については,フロン回収破壊法附則第1条第2号において,平成14年10月31日までの政令の定める日に施行することになっている。
 今回,当該部分の施行日を10月1日とするとともに,今回施行部分の政令委任事項につき規定するため特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律施行令の一部を改正するものである。
2. 内容
(1) 施行期日
 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律の一部の施行期日を定める政令」を定め,フロン回収破壊法中,第二種特定製品に係るフロン類の回収の実施及び費用徴収に関する規定の施行期日を平成14年10月1日とする。
 あわせて,「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律施行令の一部を改正する政令」を,平成14年10月1日から施行する。
(2)報告の徴収
 1)主務大臣は,自動車製造業者等に対し,フロン類の引取り,引渡し若しくは運搬,第二種フロン類回収業者に支払う料金若しくは自動車を運行の用に供する者に請求する料金の設定又は自動車フロン類管理書の保存に関し報告を求めることができることとする。
2)都道府県知事は,第二種特定製品引取業者に対し,第二種特定製品の引取り,フロン類の引渡し,自動車フロン類管理書の添付又は自動車フロン類の管理書の写しの保存若しくは閲覧に関し報告を求めることができることとする。
3)都道府県知事は,第二種フロン類回収業者に対し,フロン類の引取り,引渡し,回収若しくは運搬,自動車フロン類管理書の添付又は自動車フロン類管理書の写しの保存若しくは閲覧に関し報告を求めることができることとする。
(3)立入検査
 1)主務大臣は,その職員に,自動車製造業者等の事務所等に立ち入り,フロン類の引取り及び引渡しの用に供する施設等並びに関係帳簿書類について検査させることができることとする。
2)都道府県知事は,その職員に,第二種特定製品引取業者の事務所等に立ち入り,第二種特定製品の引取り及びフロン類の引渡しの用に供する施設等並びに関連帳簿書類について検査させることができることとする。
3)都道府県知事は,その職員に,第二種フロン類回収業者の事務所等に立ち入り,回収設備等及び関係帳簿書類について検査させることができることとする。
(4)権限の委任
 都道府県知事の権限のうち,第二種特定製品引取業者及び第二種フロン類回収業者に対する指導,助言,勧告及び命令等について,地方自治法上の政令指定都市の長に委任する。


特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令について

平成14年6月28日

 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律」のうち第二種特定製品(カーエアコン)の回収の実施及び費用徴収に関する規定の施行日を10月1日とする政令が,6月21日(金)の閣議で決定され,同月25日に公布された。
 本省令はこの施行に先立ち,自動車フロン類管理書の記載事項,費用徴収関係事項等の規定について定めるものである。

1. 趣旨
 「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律の一部の施行期日を定める政令(平成14年政令第232号)」が6月25日に公布され,フロン回収破壊法のうち第二種特定製品に係るフロン類の回収の実施及び費用徴収に関する規定が10月1日から施行されることが決定した。
 環境省では,経済産業省との連携のもと,中央環境審議会フロン対策小委員会(小委員長:冨永 健,東京大学名誉教授)及び産業構造審議会フロン類回収・破壊ワーキンググループ(座長:中井 武,東京工業大学名誉教授)の合同会議を開催し,第二種特定製品関係規定の施行に向けた考え方について検討していただいてきたところ。
 今回5月下旬から実施したパブリックコメントを経て,6月20日に提出された「フロン回収破壊法の施行に向けた考え方(第3次答申)」を踏まえ,自動車フロン類管理書の記載事項及び費用徴収関係事項等の規定について定めるため,「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律施行規則」の一部を改正するものである。
2. 内容
 以下について所要の事項を定めた。
(1) 自動車フロン類管理書関係
1)

第二種特定製品回収業者の記載事項

2)第二種フロン類回収業者の記載事項
3)保存期間
(2)フロン類の回収量の報告
1)

第二種フロン類回収業者による都道府県知事への報告

2)都道府県知事による主務大臣への通知
(3)費用徴収関係
1)

第二種フロン類回収業者による費用の請求方法

2)料金の公表方法
3. 施行期日
 フロン回収破壊法の第二種特定製品に係るフロン類の回収及び費用徴収に関する規定の施行日である平成14年10月1日より施行する。


特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に 関する法律施行規則の一部を改正する省令の概要

(1) 第二種フロン類回収業者による回収量等の都道府県知事への報告

 以下の事項を報告事項として規定する。また.年度終了後3月以内に定められた様式により都道府県知事に報告しなければならないと規定する。
 1)

前年度においてフロン類を回収した第二種特定製品の台数及び回収したフロン類の量

2)前年度において自動車製造業者等に引き渡したフロン類の量
3)前年度において再利用したフロン類の量
4)前年度の3月31日現在で保管していたフロン類の量

(2) 都道府県知事による回収量等の主務大臣への通知

 都道府県知事は第12条の11により第二種フロン類回収業者より報告を受けたときは.年度終了後6月以内に定められた様式により主務大臣に報告しなければならないと規定する。

(3) 自動車フロン類管理書の記載事項

 第二種特定製品引取業者及び第二種フロン類回収業者が自動車フロン類管理書に記載する事項を以下のように規定する。
 1) 第二種特定製品引取業者が記載する事項
a.

自動車フロン類管理書番号

b.第二種特定製品を引き取った年月日,第二種特定製品廃棄者の氏名又は名称及び電話番号
c.第二種特定製品引取業者の氏名又は名称,登録番号及び電話番号
d.第二種特定製品が搭載されている自動車の製造者の氏名又は名称,当該自動車の種別,車体番号,当該第二種特定製品に充てんされているフロン類の種類
e.第二種フロン類回収業者に引き渡した年月日,引き渡した相手方の氏名又は名称,登録番号及び電話番号
f.自動車を運行の用に供する者に請求する料金が支払われている旨
実務上はフロン券が添付されていることがこれにあたる。そのため,フロン券が添付されていない自動車フロン類管理書は様式不備となり,都道府県知事による指導,勧告の対象となる。
g.フロン類を再利用する旨
第二種特定製品引取業者と第二種フロン類回収業者が同一であり.フロン類を再利用することが明確である場合に限定する。再利用する旨が記載されている場合,フロン券が添付されている必要はない。
2)第二種フロン類回収業者が記載する事項
a.

フロン類を回収した年月日

b.当該フロン類を自動車製造業者等に引き渡した年月日及び引き渡した相手方の氏名又は名称並びに引渡に使用する回収容器又はパレットの番号

(4) 法39条第1項に規定する委託の内容

 法39条における,製造する行為及び輸入する行為の委託の内容を,「第二種特定製品が搭載されている自動車を製造し,又は輸入する行為の委託であって,当該自動車の部品,材料,設計,自己の商標の使用等に関する指示が行われているもの」と規定する。

(5) 第二種フロン類回収業者による費用の請求方法

 第二種フロン類回収業者が回収及び運搬に関する費用を請求する際は,以下に定める事項を記載した書面を自動車製造業者等に提出しなければならないと規定する。
 1)

請求者の氏名及び登録番号

2)振込金融機関又は郵便局の名称及び所在地並びに預金口座又は貯金口座の口座番号
3)当該請求に係る自動車フロン類管理書番号

(6) 料金の公表の方法

 第二種フロン類管理書に支払う料金及び自動車を運行の用に供する者に請求する料金は,日刊新聞紙に掲載,インターネットの利用その他の適切な方法により行うものと規定する。

(7) 自動車フロン類管理書の保存期間

 自動車製造業者等による自動車フロン類管理書の保存期間及び,第二種特定製品引取業者及び第二種フロン類回収業者による自動車フロン類管理書写しの保存期間を5年と規定する。

(8) 施行期日

 本省令の施行期日は,法の第二種特定製品に係るフロン類の回収の実施及び費用徴収に関する規定の施行日である10月1日より施行する。


top