|
海外短信 |
比較分析でHFCに高評価
大気ポリシーに責任を持つ同盟”がワシントンで開催した地球技術フォーラムでアーサー・D・リトル氏は冷媒,発泡材,溶剤,エアゾール推進剤に使用されるHFC並びにその他の代替品とを比較分析した結果を発表し,中でHFCが安全性やコスト削減の点からも大きな潜在力を秘めているとして高い評価を与えている。
HFCはその発生から消滅までを通じたライフサイクル気候特性(LCCP)を基にした正味地球温暖化影響度では他の代替品と比べると最も低い結果を示している。加えて不燃性,低毒性であり,これに対する代替品が炭化水素系は可燃性,CO2は高作動圧力,アンモニアは毒性,可燃性という欠点を持っている。
さらにこのレポートではこれらを製品に使用した場合,2020年から2030年にかけてコスト比較をした場合,HFCは他の代替品と比べてアメリカ市場だけで170億ドル,全世界では360億ドルの節約が可能だと述べている。
[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS April 22]
アメリカにおけるCFC冷媒使用のチラー台数は80,000台を数えるが,その代替冷媒への転換はこれまでもスロースペースで進んでいたが,最近の経済不況の影響を受けてますますその勢いが鈍っている。
ARIが行った大型チラーについての調査結果によると,昨年1年間に非CFC冷媒に転換または新型機に交換したものは2,931台である。これをこれまでに対処済のものに加えると本年1月1日現在で38,595台,48%が処理されたことになる。ARIの調査では今年処置を予定しているものが3,124台あるが,それでも年末時点で38,281台が依然としてCFCに依存していることになる。
[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS April 29]
ユニタリー型のセントラル・エアコンディショナと空気熱源ヒートポンプの出荷台数は1998年にそれまでの記録を超えて600万台を達成してから毎年好調な伸びを示し,2000年には過去最高の6,685,461台を達成している。
2001年は不況による経済の低迷の影響を受けて出荷台数は6,281,443台となり,前年を6%下回る結果となったものの,それでも連続4年間600万台の大台を超える記録となっている。全体では低下したものの,ヒートポンプは好調で2001年には前年を8%上回る,1,442,355台を記録している。本年度の予想であるが,1月が対前年比+2%,2月が−3%を記録しており,今年も600万台の大台は達成できるものと見込まれている。
[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS April 29]
クリントン政権の末期にエアコンディショナやヒートポンプの最低エネルギー効率基準をSEER13とすることが決定していたが,その後ブッシュ政権が発足するや突如これを改訂してSEER12とする案を提出し,以来これを巡って業界は二つに分かれ,論争を繰り返してきた。
上院でエネルギー法案の審議が行われ,エネルギー効率比(SEER)は13よりも,12の方がより現実的であるとする意見が52対47で可決された。しかしこの議決ではこれを法律にせず,エネルギー省の基準とするよう求めていたり,SEER12を法制化せず,エネルギー省に60日以内に新基準を作成するよう求める等曖昧な点が残されている。
これに対してこれまでSEER13を推奨していた業界団体からは一斉に不満の声が上がっている。反対派の急先鋒のジョン・グットマン氏は,「アメリカは今回の決定によりリーダーシップを発揮するチャンスを失い,アメリカの消費者から,より効率の良い機器を使用することにより劇的に電力費を節減する機会を奪ってしまった」と酷評している。
アメリカ・エネルギー効率経済評議会のハーヴェイ・M・ザックス博士も「今回の上院の決定には大変失望した。空調のピーク負荷を軽減する方策は停電を防止するための最良のもので,SEER13はエネルギー省のごく控え目な検討結果でも充分にコスト効果が見込めるとされている。そしてこの問題はこれで決着がついた訳ではなく,カリフォルニア州を初めとしていくつかの州がSEER13を採用するため適用除外を申請することになろう」と述べている。
[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS May 6]