機関誌「冷凍と空調」 / 2002.8 (NO.495)

法規メモ

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建築基準法の一部改正

 

 建築基準法の一部を改正する法律が,7月12日公布されました。シックハウス症候群対策として建材などに含まれる2種類の化学物質の使用を禁止・制限する条項を盛り込んだ内容となっています。建築基準法と改正条文を紹介します。また,今後,建築基準法施行令とこれに基づく告示により,全体の内容が確定しますが,ここでは,改正前の施行令を参考として紹介します。
(編集係)

建築基準法等の一部を改正する法律のあらまし

1 居室を有する建築物は,その居室内において化学物質の発散による衛生上の支障がないよう,建築材料及び換気設備について技術的基準に適合するものとしなければならないこととした。

(第28条の2を新たに追加)

<以下略>


建築基準法(抜粋)

制定:昭和25年5月24日法律第201号
改正:平成14年7月12日法律第85号

 

第1章 総則

(用語の定義)
第  2 条   この法律において次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
(4)  

居室 居住,執務,作業,集会,娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室をいう。

第2章 一般構造

(居室の採光及び換気)
第 28 条   第条 住宅,学校,病院,診療所,寄宿舎,下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室,学校の教室,病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には,採光のための窓その他の開口部を設け,その採光に有効な部分の面積は,その居室の床面積に対して,住宅にあつては7分の1以上,その他の建築物にあつては5分の1から10分の1までの間において政令で定める割合以上としなければならない。ただし,地階若しくは地下工作物内に設ける居室その他これらに類する居室又は温湿度調整を必要とする作業を行う作業室その他用途上やむを得ない居室については,この限りでない。
  居室には換気のための窓その他の開口部を設け,その換気に有効な部分の面積は,その居室の床面積に対して,20分の1以上としなければならない。ただし,政令で定める技術的基準に従つて換気設備を設けた場合においては,この限りでない。
  別表第1(い)欄(1)項に掲げる用途に供する特殊建築物の居室又は建築物の調理室,浴室その他の室でかまど,こんろその他火を使用する設備若しくは器具を設けたもの(政令で定めるものを除く。)には,政令で定める技術的基準に従つて,換気設備を設けなければならない。
  ふすま,障子その他随時開放することができるもので仕切られた2室は,前3項の規定の適用については,1室とみなす。

(居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置)
第28条の2   居室を有する建築物は,その居室内において政令で定める化学物質の発散による衛生上の支障がないよう,建築材料及び換気設備について政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。

(地階における住宅等の居室)
第 29 条   住宅の居室,学校の教室,病院の病室又は寄宿舎の寝室で地階に設けるものは,壁及び床の防湿の措置その他の事項について衛生上必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。

 

別表第1 耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない特殊建築物

  (い) (ろ) (は) (に)
  用  途 (い)欄の用途に供する階 (い)欄の用途に供する部分((1)項の場合にあつては客席,(5)項の場合にあつては3階以上の部分に限る。)の床面積の合計 (い)欄の用途に供する部分((2)項及び(4)項の場合にあつては2階以上の部分に限り,かつ,病院及び診療所についてはその部分に患者の収容施設がある場合に限る。)の床面積の合計
(1) 劇場,映画館,演芸場,観覧場,公会堂,集会場その他これらに類するもので政令で定めるもの 3階以上の階 200平方メートル(屋外観覧席にあつては,1000平方メートル)以上  
(2) 病院,診療所(患者の収容施設があるものに限る。),ホテル,旅館,下宿,共同住宅,寄宿舎その他これらに類するもので政令で定めるもの 3階以上の階   300平方メートル以上
(3) 学校,体育館その他これらに類するもので政令で定めるもの 3階以上の階   2000平方メートル以上
(4) 百貨店,マーケット,展示場,キャバレー,カフェー,ナイトクラブ,バー,ダンスホール,遊技場その他これらに類するもので政令で定めるもの 3階以上の階 3000平方メートル以上 500平方メートル以上
(5) 倉庫その他これに類するもので政令で定めるもの   200平方メートル以上 1500平方メートル以上
(6) 自動車車庫,自動車修理工場その他これらに類するもので政令で定めるもの 3階以上の階   150平方メートル以上

 


<参考>
改正前の建築基準法施行令(抜粋)

制定:昭和25年11月16日法律第338号

(換気設備の技術的基準)
第20条の2   法第28条第2項ただし書の政令で定める技術的基準及び同条第3項(法第87条第3項において準用する場合を含む。次条第1項において同じ。)の政令で定める特殊建築物(以下この条において「特殊建築物」という。)の居室に設ける換気設備の技術的基準は,次のとおりとする。
(1)  

 換気設備の構造は,次のイからニまで(特殊建築物の居室に設ける換気設備にあつては,ロからニまで)のいずれかに適合するものであること。

    イ 自然換気設備にあつては,第129条の2の6第1項の規定によるほか,次に定める構造とすること。
1)  

 排気筒の有効断面積は,次の式によつて計算した数値以上とすること。
   Av = Af/ 250√h
この式において,Av,Af及びhは,それぞれ次の数値を表すものとする。
Av 排気筒の有効断面積(単位 平方メートル)
Af 居室の床面積(当該居室が換気上有効な窓その他の開口部を有する場合においては,当該開口部の換気上有効な面積に20を乗じて得た面積を当該居室の床面積から減じた面積)(単位 平方メートル)
h 給気口の中心から排気筒の頂部の外気に開放された部分の中心までの高さ(単位 メートル)

2)   給気口及び排気口の有効開口面積は,1)に規定する排気筒の有効断面積以上とすること。
3)   1)及び2)に定めるもののほか,衛生上有効な換気を確保することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる構造とすること。
    ロ 機械換気設備(中央管理方式の空気調和設備(空気を浄化し,その温度,湿度及び流量を調節して供給(排出を含む。)をすることができる設備をいう。)を除く。以下同じ。)にあつては,第129条の2の6第2項の規定によるほか,次に定める構造とすること。
1)  

 有効換気量は,次の式によつて計算した数値以上とすること。
 V =20Af / N
 この式において,V,Af及びNは,それぞれ次の数値を表すものとする。
V 有効換気量(単位 1時間につき立方メートル)
Af 居室の床面積(特殊建築物の居室以外の居室が換気上有効な窓その他の開口部を有する場合においては,当該開口部の換気上有効な面積に20を乗じて得た面積を当該居室の床面積から減じた面積)(単位 平方メートル)
N 実況に応じた1人当たりの占有面積(特殊建築物の居室にあつては,3を超えるときは3と,その他の居室にあつては,10を超えるときは10とする。)(単位 平方メートル)〕

2)   (1)の機械換気設備が2以上の居室その他の建築物の部分に係る場合にあつては,当該換気設備の有効換気量は,当該2以上の居室その他の建築物の部分のそれぞれについて必要な有効換気量の合計以上とすること。
3)   1)及び2)に定めるもののほか,衛生上有効な換気を確保することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる構造とすること。
    ハ 中央管理方式の空気調和設備にあつては,第129条の2の6第3項の規定によるほか,衛生上有効な換気を確保することができるものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる構造とすること。
    ニ イからハまでに掲げる構造とした換気設備以外の設備にあつては,次に掲げる基準に適合するものとして,国土交通大臣の認定を受けたものとすること。
1)  

 当該居室で想定される通常の使用状態において,当該居室内の人が通常活動することが想定される空間の炭酸ガスの含有率をおおむね百万分の千以下に,当該空間の一酸化炭素の含有率をおおむね百万分の十以下に保つ換気ができるものであること。

2)   給気口及び排気口から雨水又はねずみ,ほこりその他衛生上有害なものが入らないものであること。
3)   風道から発散する物質及びその表面に付着する物質によつて居室の内部の空気が汚染されないものであること。
4)   中央管理方式の空気調和設備にあつては,第129条の2の6第3項の表の(1)及び(4)から(6)までに掲げる基準に適合するものであること。
(2)  

 法第34条第2項に規定する建築物又は各構えの床面積の合計が千平方メートルを超える地下街に設ける機械換気設備((1)の居室その他の建築物の部分のみに係るものを除く。)及び中央管理方式の空気調和設備の制御及び作動状態の監視は,当該建築物,同一敷地内の他の建築物又は一団地内の他の建築物の内にある管理事務所,守衛所その他常時当該建築物を管理する者が勤務する場所で避難階又はその直上階若しくは直下階に設けたもの(以下「中央管理室」という。)において行うことができるものであること。

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