機関誌「冷凍と空調」 / 2003.4 (NO.503)

海外短信

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ニューヨーク市,国際ビル基準の導入を

 ニューヨーク市が現在採用している建築物に対する基準は数百ページもある膨大なもので,しかもその内容は最も複雑なものであった。
 この点を改善するために,ミカエル・ブルームバーグ市長は建築局コミッショナーのパトリシア・ランカスター氏,市住宅ビル評議会議長のマデリン・プロヴェンツァノ氏と協同して国際ビル基準導入の可能性の調査を係に命じたことを発表した。
 ブルームバーグ市長は「国際基準を導入できれば,これまで新規建設の障害となってきた点や,建築コストの問題を解決することができるばかりでなく,基準を常に適切なレベルに保つことにより,より快適な住居を提供し,ニューヨークをビジネス遂行に真に魅力ある街にすることができる」と述べている。このため,市では新たに基準委員会を設置し,国際基準の適用の可否についての検討を開始し,今後4か月以内に結果を報告させることになった。

[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS Jan. 20]


再生エネルギーで動物園改善

 エネルギー省では,エネルギー効率の改善によるエネルギー消費の削減を目的に“リビルト・アメリカ計画”を実施しているが,その一環として行っているミネソタ州の“リビルト・ミネソタ”では,このほどスーぺリア湖動物園をそのデモンストレーション・プロジェクトに採用した。
 この計画では太陽熱温水器による獣舎の暖房,電気自動車用の太陽電池,北極熊やアザラシのための地下水利用のプール,管理棟用のマイクロ・ハイドロ施設等を採用することにしている。

[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS Jan. 20]


アスベスト訴訟が急増

 アスベストは断熱性や防火性に優れていることから,ビル関連の諸設備,機器に使われてきた。1960年代になってアスベストの粒子により人体に肺疾患や肺癌等の障害を起こすことが判明し,以来ビル関連で使用されることはなくなった。
 1966年に初めてテキサスでアスベスト障害に対する訴訟が起こされている。1982年にこの業界の大手メーカーのジョン・マンビル社が倒産するに及んで状況は一変し,損害賠償のために“マンビル個人障害和解信託基金”が設立された。 2001年9月の調査では,全米でこれまでに60万人が訴訟を起こし,その額は240万ドルに達している。さらに今後も50万人,240万ドルの訴訟が起こされるものとみられている。
 このように訴訟が急激に広まった原因は,最近10年間に支払われた基金の65%が非癌障害者になされたことが急増の原因になっている。さらに最近ではアスベスト障害は発症するまでに時間がかかることから,基金が枯渇する前にということで,病気でない者まで訴訟を起こすようになっている。
 しかも,当初はメーカーだけが対象であったものがメーカーが倒産すると今度は空調コントラクター,ディストリビューター,機器メーカーと次第に矛先を広げてきた結果,現在では対象が6000社にまで増加して大きな社会問題になってきている。

[Air Conditioning,Hearting and Refrigeration NEWS Jan. 27]


セインズバリ,グリニッチストアで自然冷却システムを拡充

 イギリス,グリニッチにできたミレニアム・ヴィレッジは14000戸の新築住宅と24時間営業のスーパーマーケットがあり,将来の大きな発展が期待されている。このため,所有者のセインズバリは冷凍新鮮食品の需要増大に対応して40mの冷凍ショーケースを設備することにした。
 会社では,計画の当初からエネルギー低消費で環境への影響がミニマムなシステムを,ということで,自然冷媒の炭化水素(HC)を冷媒とするシステムを導入しており,今回の増設に当たっても同様な方針が採用された。
 今回増設されたのは容量65kW で冷媒には“CARE 45”(HC)が用いられている。効率の良い熱交換器と,伝熱特性の優れた二次流体を採用したことから,装置に注入された冷媒の充填量はわずかに4.4kgであるという。さらにこの店では低温の地下水を得ることができたので,これを冷却水に使用して凝縮温度を下げることができ,在来のR404Aを使用した装置と比べると消費動力を15%も節減することができた。
 採用された装置はスウェーデンのFrigadon AB社の製品で,標準型は12℃の空調用で容量90kW,−31℃のフリーザー用で45kW の能力を持っている。

[RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING February]

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