1 概 況
●生産額
経済産業省の機械統計による2003冷凍年度の冷凍空調機器の生産額は1兆8629億円,前年比では0.1%とわずかではあるが昨年に引き続き減少,2年連続で2兆円割れとなった。2003年の水準を過去のピーク時と比較すると,1992年の2兆9442億円に対して昨年とほぼ同じ36.7%の減少である。
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冷凍年度は前年の10月から当年の9月までの1年間で,2003冷凍年度は2002年10月から2003年9月までとなる。 |
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ここでいう冷凍空調機器は,経済産業省の機械統計(生産動態統計調査のうち機械器具に関する調査)のうち,「冷凍機及び冷凍機応用製品」の調査票に掲名された範囲の製品で,電気冷蔵庫や自動販売機は含んでいない。 |
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2003年1月より経済産業省の機械統計の品目の分類が変更となっている。特にユニット型エアコンについては,昨年までのユニット型エアコンを電気駆動式エアコンとし,エンジン駆動式エアコンを新しく加え,これを合わせてユニット型エアコンとしている。なお,前年比は以上の理由により,電気駆動式エアコンの計とその内訳としてのウインド型とシングルパッケージ・リモートコンデンサ型以外は出ていない。 |
製品分野別では,ユニット型エアコンと空調設備用機器などは減少しているが,冷凍冷蔵機器は増加に転じるなど,まだら模様となった。
生産額を個別にみると,冷凍空調用圧縮機の乗用車・トラックエアコン用が2567億円で前年比10.4%増,一般冷凍空調用は1361億円で2.2%の増加となった。空気調和関連機器では,輸送機械用エアコンが3898億円で0.5%の増加。ユニット型エアコンのうち電気駆動式エアコン(昨年までのユニット型エアコン)は7616億円で9.8%の減少であった。厳密には連続しないが,従来区分していた小型エアコンに相当する範囲では4937億円,前年比9.5%の減少で,中大型エアコンの範囲では2679億円,12.4%の減少である。2003年1月より新しく統計に加わったエンジン駆動式エアコンは369億円であった。空調設備用機器は719億円で16.4%の減少,冷凍冷蔵関連機器は1914億円で18.6%と増加に転じた。冷却塔は113億円で7.9%の増加となった。
●販売額
同じ経済産業省統計による2003冷凍年度の冷凍空調機器の販売額(メーカー出荷ベース)は,前年比2.5%減の1兆9526億円となり,2年連続で減少,1988年に2兆円台に乗せて以来の低水準である。ピーク時との比較では,1991年の2兆8100億円に比べ30.5%の減少である。
製品分野別では,ユニット型エアコン,空調設備機器の減少に対し,冷凍冷蔵機器が増加となったのが目立っている。
販売額を個別にみると,冷凍空調用圧縮機の乗用車・トッラクエアコン用が3010億円で前年比0.4%減,一般冷凍空調用が530億円で0.2%減となった。空気調和関連機器では,輸送機械用エアコンが3924億円で前年比0.8%の減少。ユニット型エアコンのうち電気駆動式エアコンは8624億円で11.2%の減少,このうち小型エアコンの範囲では5954億円,6.6%の減少で,中大型エアコンの範囲で2670億円,22.0%の減少である。エンジン駆動式エアコンは1〜9月で504億円であった。空調設備用機器は724億円で20.3%の大幅減少となり,冷凍冷蔵関連機器は1993億円で18.6%の増加,冷却塔は113億円で6.9%増となった。
●輸出額
財務省の貿易統計による2003冷凍年度の冷凍空調関連の輸出額は,部品を含めて4249億円で,前年比12.9%と7年ぶりの増加となった。厳密には範囲は異なるが,生産額対比での輸出比率は22.8%,前年比2.6ポイントの増,販売額対比では21.8%,前年比3.1ポイント増とそれぞれ昨年に引き続き増加した。
個別で主なものは,冷凍空調用圧縮機の自動車エアコン用が1828億円で前年比8.7%の増加,一般冷凍空調用は301億円で7.5%の減少となった。空気調和関連機器ではユニット型エアコンが924億円で31.5%の大幅増加,エアコンの部品は585億円で前年比1.3%の増加となった。冷凍冷蔵関連機器は489億円で前年比45.0%の大幅増加であった。
●輸入額
財務省統計による2003冷凍年度の冷凍空調関係の輸入額は1402億円で伸び率は鈍化したものの,前年比5.2%,3年連続の増加となった。
分野別では,冷凍空調用圧縮機が133億円で18.5%増,空気調和関連機器が1077億円で2.8%増,このうちユニット型エアコンが772億円で1.7%増,冷凍冷蔵機器が192億円で11.8%増となった。
2 冷凍空調用圧縮機
経済産業省統計による2003年度の冷凍空調用圧縮機の生産は3365万台,3928億円で,前年比はそれぞれ6.3%,7.4%と増加に転じた。販売(メーカー出荷ベース)は2764万台,0.1%の増,354億円,0.4%の減少となった。

◆カーエアコン用圧縮機
乗用車・トラックエアコン用圧縮機は生産が2267万台,2567億円で前年比はそれぞれ12.4%,10.4%の増加であった。一方,販売は2136万台の0.8%減,3010億円の0.4%減となっている。財務省統計による輸出は,自動車のエアコン用として1637万台,1828億円が記録され,それぞれ12.6%,8.7%の増加となった。
生産−輸出で内需を計算すると630万台となり,圧縮機を含んだ製品としての乗用車・トラックエアコンの生産960万台と大きくへだたっている。いずれにしても,この分野での統計は大きな誤差を含んでいるものと考えられる。
◆一般冷凍空調用圧縮機
一般冷凍空調用の圧縮機は,経済産業省統計によると,生産が1097万台4.3%減,1361億円2.2%増となった。販売は628万台3.5%増,530億円0.2%減となった。生産と販売の大きな落差は,同一企業内で圧縮機から応用製品まで生産した場合,圧縮機の生産はカウントするが,販売はカウントしないためである。財務省統計による輸出は,271万台,前年比15.2%の減少を示し,金額も301億円で7.5%減となっている。各種応用製品の生産数量を合計すると約971万台となり,これを国内消費とすると前ページの図のようになる。なお,ここでの圧縮機には,家庭用の冷蔵庫や自動販売機などに組み込まれる圧縮機を含んでいる。

3 空調関連機器
経済産業省統計による2003冷凍年度の空気調和関連機器の生産は1兆2674億円,前年比4.5%の減少となり,販売も1兆3879億円,前年比5.6%の減少であった。財務省統計による空気調和関連機器・部品の輸出は1631億円,前年比14.9%の増加となり,輸入も1077億円で,2.8%の増加となった。
◆輸送機械用エアコン
経済産業省統計によると,カーエアコンを中心とする輸送機械用エアコンの生産は3898億円,前年比0.5%とわずかながら増加となったが,販売は3924億円と0.8%の減少となっている。
台数ベースでみると,輸送機械用エアコンの販売(出荷)は976万台,前年比5.6%と増加を示している。このほとんどが乗用車・トラック用のいわゆるカーエアコンで973万台,前年比5.6%の増で,バス・列車用等は3.1万台,前年比4.7%の減少であった。
カーエアコンについての工業会調査(会員分)では,国内向けが518万台,前年比2.5%の増加,輸出車向けが395万台,4.5%の減少となり,合計で919万台,0.6%のマイナスとなっている。なお,財務省の輸出統計では,自動車用エアコンが15万台となっているが,これはエアコン単品での輸出を示すものである。
工業会統計によるバスエアコンは1万4124台,前年比34.7%と大幅な増加となった。
◆除湿機
経済産業省統計による2003冷凍年度の除湿機は,生産は71億円,前年比21.6%減少し,販売は102億円,9.8%の減少であった。
工業会統計による除湿機の国内出荷は,66.8万台で10.8%の増加であった。

◆ユニット型エアコン
経済産業省統計によるユニット型エアコンの生産額は7895億円,販売額は9128億円であった。そのうち前年までユニット型エアコンとして統計を出していた電気駆動式エアコン(ウインド型,セパレート型,シングルパッケージ・リモートコンデンサ型の合計)の生産額は,7616億円,前年比9.8%減で,昨年に続いての減少となった。販売額も8624億円,前年比11.2%と2年連続の減少,ピークであった1991年の1兆5760億円と比べると45.3%の減少である。
販売のうち従来区分していた小型エアコンの範囲(ウインド型とセパレート型の冷房能力7.1kWまで)で5954億円で前年比6.6%の減少,中大形の範囲(セパレート型冷房能力7.1kW超とシングルパッケージリモートコンデンサ型)で2670億円,前年比22.0%の減少である。
財務省統計によるユニット型エアコンに関連する品目の輸出額の合計は924億円,前年比31.5%の大幅増加となった。輸入も772億円で前年比1.7%の増加となった。これら金額に含まれる製品がすべてエアコンであるかは不明な点もあるが,2002年については輸入超過に転じたものの,2003年は輸出の増加で輸入超過は1年で解消したものとみられる。
生産,輸出,輸入から金額面での需給を試算すると,2003年度の内需は7900億円程度の水準になったことになる。
◆家庭用エアコン
工業会統計による家庭用エアコン(ルームエアコン)の出荷統計では,国内出荷が677.4万台で,前年比1.9%の減少となり,前年に引き続き減少となった。輸出は59.9万台で前年比59.8%と大幅に増加している。国内出荷と輸出を合計した家庭用エアコンの総出荷台数は737.3万台となった。
◆家庭用ヒートポンプ給湯機
工業会統計による2003年冷凍年度の家庭用ヒートポンプ給湯機(CO2冷媒)の出荷台数は6万4138台,前年比445%と大幅な増加となった。
◆業務用エアコン
工業会調査による業務用エアコン(パッケージエアコン)の出荷統計では,国内出荷が65.9万台で前年比1.3%と昨年に引き続き減少となった。一方で輸出は16.9万台で,前年比33.7%の大幅な増加となった。国内出荷と輸出を合計した総出荷台数は82.9万台に達した。
また,氷蓄熱パッケージエアコンの国内出荷は7835台で23.0%減,蓄熱容量は114万kWで17.4%減とともに大幅な減少となった。
◆ガスエンジンエアコン
ガスエンジンヒートポンプエアコンの工業会調査における国内出荷は,4万1523台,前年比1.7%増と2年ぶりの増加となった。また,総冷房能力も161万kWと,前年比5.9%の増加となった。

◆全熱交換器
工業会調査による2003冷凍年度の全熱交換器の国内出荷は,業務用が11.2万台で前年比6.5%増,設備用は2865台で0.5%の増加,全熱交換器全体としては11.5万台で前年度比は6.4%の増加となった。

◆空調設備用機器
冷温水システムを構成する機器を空調設備用機器としてまとめて見ているが,経済産業省統計による2003冷凍年度の生産額は719億円,前年比16.4%の減少で,販売額も724億円,20.3%の減少とともに大幅に減少した。販売額のピークは1991年で1431億円を記録したが,当時より50%近く落ち込んだ水準になっている。

◆熱源機器
空調設備用機器のうちの熱源機器は,経済産業省統計によると生産額が433億円で前年比12.6%減,販売額は426億円で21.8%の減少となった。輸出は財務省統計によると51億円,11.8%の増である。
工業会調査による台数ベースの国内出荷では,チリングユニットが8600台で前年比0.7%の減少,吸収式冷凍機は2907台,前年比0.2%の減少となった。一方,ターボ冷凍機は282台で20%の増加に転じた。
また,氷蓄熱ユニットは158台,蓄熱容量28.9万kWでそれぞれ24.4%,29.5%の大幅減,蓄熱槽135台,蓄熱容量50.2万kWとそれぞれ5.6%,3.5%の減少となった。

◆空気調和器
空調設備用機器のうちの空調器は,経済産業省統計による生産額は2003冷凍年度が286億円,前年比21.6%の大幅減少となり,販売額も298億円,19.1%の減少となった。
工業会調査による空気調和器の国内出荷は,ファンコイルユニットが16.7万台で前年比11.9%減,エアハンドリングユニットは2万2894台で13.9%の減少となっている。
4 冷凍冷蔵機器
経済産業省統計による2003冷凍年度の冷凍冷蔵機器の生産額は1914億円で,前年比18.6%の増加,また販売額も1993億円,前年比18.6%の増加となった。
財務省統計による輸出は,部品を含めて489億円,前年比45%の大幅増,輸入も192億円で,11.8%の増加となった。

◆輸送用冷凍冷蔵ユニット
2003冷凍年度の輸送用冷凍冷蔵ユニットは,経済産業省統計によると生産額は457億円で107.6%増,販売額も464億円で107.3%増と,それぞれ倍増となった。
工業会統計による輸送用冷凍冷蔵ユニットの国内出荷は,3万2302台で前年比23.6%の増加であった。

◆サービス関連機器
経済産業省統計によると,2003冷凍年度の金額は,フリーザーが生産133億円,販売148億円で,それぞれ6.1%,2.4%の減少。製氷機は生産108億円で1.2%増,販売107億円で2.1%減である。
工業会統計による国内出荷は,製氷機は6万6941台で前年比2.3%の減少となった。ウォータークーラーは2万9777台で前年比8.3%の減少である。業務用冷蔵庫は17.2万台で2002冷凍年度とほとんど変わりはなかった。
◆冷凍冷蔵ショーケース
経済産業省統計によると冷凍冷蔵ショーケースの2003冷凍年度の生産額は696億円で,前年比6.0%の増加となった。販売額も744億円で前年比6.5%の増加である。
工業会統計による冷凍冷蔵ショーケースの2003冷凍年度の国内出荷は32.1台で,前年比13.1%の減少となっている。このうち冷凍機内蔵形は21.9万台,前年比20.1%の減少であったが,冷凍機別置形は10.3万台で,前年比6.5%のとなり,6年ぶりの10万台乗せとなった。

◆冷凍冷蔵ユニット・コンデンシングユニット
経済産業省統計による冷凍冷蔵ユニットの2003冷凍年度の生産は181億円,前年比5.5%の増加,販売は183億円,前年比10.6%の増加であった。冷凍冷蔵用コンデンシングユニットは,生産が338億円で前年比11.9%の増加,販売は345億円で前年比8.9%の増加を示している。
工業会調査による冷凍冷蔵ユニットの国内出荷は4万3447台,前年比1.0%の減少を示している。冷凍冷蔵用コンデンシングユニットは12.0万台,前年比3.4%の減少となった。