機関誌「冷凍と空調」 / 2005.3 (NO.526)

海外短信

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カリフォルニア州,エネルギー効率改善のための開発を推進

 カリフォルニア州エネルギー委員会(CEC)では,直面する夏季の空調機器によるピーク電力消費の高騰に対処するために,セントラルエアコンの消費電力を改善するための新たな開発プロジェクトをプロクタ・エンジニアリング・グループ(PEG)との間で契約することにした。カリフォルニア州では,上記の高いピーク需要に加え,最も気温が高く乾燥した地域で人口が急増していて,この問題に拍車をかけている。
 このプロジェクトは,住宅用のスプリットエアコンと軽業務用のパッケージエアコンを対象とし,気温が115°F(46.1℃)を超す高温,低湿の状況下での運転で,限られたコストアップで現行の機器よりも電力消費量を25%以上改善するという高い目標を掲げている。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Feb. 7]


冷媒に関する最新情報「冷媒レポート」

 AHRN誌のピーター・パウエル氏は,ビッツア・インターナショナル社が発行する「冷媒レポート」を,冷媒に関する最新技術情報を記載した資料だとして推奨している。ページ数はわずかに36ページという小冊子ではあるが,毎年改定すべきところは改定され,常に最新の技術情報が得られる。ここでは国ごとに異なる規制を詳述するのではなく,業者が現在・未来に活用できる冷媒について,その実際的な応用範囲や適切なサービス方法を記載している。
 このレポートに記載されているトピックスとしては,次のものがある。

  • 過渡的冷媒としてのR-22
  • R-12,R-22の代替としてのR-134a
  • R-12の代替としての混合冷媒
  • 混合冷媒の構成成分としてのR-125,R-143a,R-32
  • R-502の代替としてのR-422A
  • R-22の代替としてのR-410A
  • R-22の代替としてのNH3
  • 代替冷媒及び二次流体としてのCO2

 この他,最近ヨーロッパで規制が叫ばれているR-134aの代替としてのR-152aについてもその可能性について議論し,冷媒に関する温度・圧力線図,蒸発・吐出温度線図等を掲載している。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Feb. 7]


SEER13決定から部品メーカ意思決定に悩む

 2006年1月23日以降に製造されるエアコンディショナ及びヒートポンプは,すべてSEER13以上をクリアしなければならなくなり,メーカ側では新製品の準備に追われている。その一方で,SEER10や12の機器は2006年1月23日までは製造可能であり,これらの機器が稼動している間はサービス用の部品の需要は残る。OEM部品業者は,SEER13用の部品と同時に先の見えたSEER10や12用の部品をどれだけ,いつまで製造するかという難問に頭を悩ませている。
 加えて業者には,もう一つの問題がある。SEER13の機器は,従来製品に比べてより多くの原材料を使う。そこへ昨年来,鋼材,銅,アルミ等の原材料のコスト急増の問題が発生した。モータの例では,原材料の高騰と性能改善により製造コストが約50%上昇したが,各社ともに新製品の売価には20%程度しか転嫁できず,すべてがメーカ側にしわ寄せされている。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Feb. 14]


空調業界における生物化学汚染対策

 2005年度のASHRAE冬季大会で「対爆薬,生物化学兵器,核攻撃フォーラム」が開催され,これらの異常事態において,空調業界がいかに対処すべきかについて議論がなされた。現在でも軍関係ではいくつかのガイドラインが整備され,またこの種の問題についての経験が豊かなヨーロッパ諸国からは,資料も出されている。
 現在最も必要とされているのは,異なった形式のビルに対するリスクアセスメントである。病院,学校,公共設備等は,最もリスクの大きな対象である。
 ここで最も重要なのはリスクを評価することで,これができれば後はその事態を特定すればよい。規定されたリスクとその対処時間に関する軍関係の基準に習って,民間でも基準が制定されることになるだろう。
 すでに誤警報を減少させるための生物エアゾール用検知器が開発されており,事態が発生した場合にいかに対処(エアハンドラの排出・交換,ダンパの開閉等)するかについての手順が規定され始めている。
 合衆国対テロ計画でも,異常事態発生時のリアルタイムでの検知・対応について,今秋大々的なデモンストレーションを行い,支援する計画を立てている。
 汚染が生じた場合の対処では現在,病院,輸送機関等のごく一部の建物を除いて,これらの汚染物質を予防する的確な設備を保有していない。参加者の一部には,対応策が明示されれば段階的に取り入れ改善していくことは可能だとする者もいるが,一方で最大の問題はコストで,IAQ(室内空気質)対策でさえも無関心なオーナーを説得することは至難の技であると指摘する向きもある。
 一つの可能性として,標準の運転マニュアルに組み込んでしまうことで対応できるとする意見も出された。いろいろな意見が出されたが,対応時間,事故表示等のシステムの優先事項をあらかじめ定めておき,ビルの弱点を減らすことが肝要だという点で一致した。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Feb. 21]

 

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