機関誌「冷凍と空調」 / 2005.12 (NO.535)

海外短信

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食品設備機器のエネルギー効率の円卓会議

 ダンフォスの冷凍空調部門は,北米食品設備機器展示会にあわせ,機器のエネルギー効率改善を推進する円卓会議を開催した。会議にはカリフォルニア・エネルギー委員会,南カリフォルニア・エジソン,リッカ・ニューヨーク・コンサルティング,マクドナルド等から専門家が多数出席し,最近のカリフォルニア州法を中心とする法規制の問題,エネルギー効率改善に対する未来投資,ユーティリティ会社のリベート奨励策,今後の業界に影響を及ぼす世界戦略等についての講演が行われた。
 マクドナルドは,高騰するエネルギーコストと厳しさを増す環境問題に対応する設備設計とその購入方法について発表した。
 ダンフォスでは,価格高騰に悩まされている顧客に対して,常にトータル・ライフサイクル・コストが最低になる製品を提供することをモットーにしていると強調している。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Oct. 24 2005]


製氷機の氷はく離に新技術,電力パルスで時間短縮・省エネ達成

 これまで製氷機は,凍結の最終段階でホット・ガス・デフロストにより,蒸発器表面に生成した氷をはく離させていた。ダートマス大学のビクター・ペトレンコ教授は,電力パルス・サーマル・デアイシング法(PETD)を発表した。これは,電力パルスによる発熱を利用したもので,蒸発器の冷却面に極薄い金属フォイル(厚さ0.5〜1mmの伝導ペイント,伝導ポリマー,炭素繊維材等)を極薄の非伝導性フィルム(セラミック,ガラス,ゴム,ポリマー等)を介して密着させている。この金属フォイルに数秒間電力パルスを加えると発熱し,着氷した氷がわずかに融け,生成された氷は重力等によりはく離し貯槽に落下する。フォイルの熱容量が非常に小さいので,消費する電力も非常に少なくてすむ。
 ペトレンコ教授はこの方法を発展させ,橋梁,ケーブル,航空機の翼,一般冷凍庫の蒸発器(フィン・チューブ型),船舶,アンテナ,風力発電翼車等への着氷防止への利用を考えている。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Nov. 7 2005]


鉄鋼価格,下落傾向に

 米国の全米住宅建築業者協会(NAHB)が開催した建築動向予想会議で,建設資材の世界的動向専門のアナリストのミッシェル・ハリクマン女史が建設資材の今後について講演し,空調業界で最も関心が高い鉄鋼価格についても言及した。
 鉄鋼価格は近年の中国経済の爆発的な発展による需要の急増,ブッシュ政権による輸入鉄鋼品へのダンピング課税等により,品不足よる価格高騰を招いていた。石油価格の高騰,ハリケーンによる被害等も,この傾向に拍車をかけた。
 ハリクマン女史は「2005年後半から製品価格が下がり始め,最悪の事態は過ぎたとみられる。これは,価格高騰により鉄鋼の生産が伸びたこと,需要が停滞したことが作用している。加えてハリケーンの被害からは,立ち直りが見られる。従って来年度は,今年の価格に基づく予算の計上は不要である。しかし1993〜2003年のレベルに戻ることはない」と述べている。
 普通鋼板については下落が期待されるが,ある種の合金鋼については依然として品不足が続くものとみられている。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Nov. 21 2005]


ASHRAE,2015年以降の新開発戦略計画を策定

 ASHRAEでは,持続性のある将来を提供するという新開発戦略計画を策定した。資源を有効に使用しながら環境への影響を最小限にするために最大限の努力をすることを,目標としている。開発とそれを支える技術は協会の基本であると,この計画を推進する委員会のジョン・ミッチェル氏は述べている。
 この計画では5つの分野を対象とし,省エネ関連,冷凍,室内空気質等の強化に力点を置いている。

エネルギー及び資源
2015年までに「正味エネルギー消費=0」(ビルの消費エネルギーを,自己が発生させる量と同等若しくはそれ以下にする)を実現するための技術ガイドを作成する。
エネルギー消費量がASHRAE規格90.2「低層住宅のエネルギー効率設計」に準拠し,エネルギー使用量が2000年前後に建設されたビルの70%以下となるビルを2015年までに建設する。
ASHRAE規格90.1,62.1,55等に規定される高度な室内空気質を達成する省エネシステムを完成させる。
 
室内空気質(IAQ)
2015年までに,居住者の健康と快適さを維持しながら生産性を20%向上させるシステムを開発する。
ビル,車両,その他施設の室内環境を最適化し,快適さ,生産性,健康,安全性を確保する。
伝染性のウィルスがいかに室内環境を汚染するかを周知徹底し,設備がウィルスにさらされる危険を少なくする方法とその修復技術を開発する。

 以上のほかにも,工具及び応用製品,装置,構成部品及び原材料,教育及びその普及についても諸計画が策定されている。

[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Nov. 7 2005]

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