機関誌「冷凍と空調」 / 2006.5 (NO.540)

海外短信

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米建設業界「効率」に焦点を当て,低迷傾向に歯止め


 全米建設会社組合(AGC)の発表によると,昨年の米国建設業界(特に住宅,高速道路,製造施設関連)は好調に推移し,対前年度比で8.9%増の1兆1200万ドルを達成した。このうち最も伸びたのは製造施設関連で,21%という驚異的な伸びを記録した。
 このような記録的な高受注の反動か,今年に入ると需要と供給のバランスに変動が起こり,下落傾向にある。住宅部門でみると,1月こそ温暖な気候の影響を受けて16%の伸びをみせたが,2月に入ると7.9%減となった。単一家族用住宅は2.3%減に止まったが,多家族用住宅は30.4%という大幅な減少となった。
 全米住宅建築業者協会(NAHB)の幹部は,この傾向は今後もさらに続くとみている。これに対して業界では,各種のインセンティブを提供するなど,防衛に懸命である。
 NAHBでは住宅市場指数(HMI)という指標を用いて,会員の現状並びに将来の見通しについて,優・良・可に分類して統計を取っている。それによると,1月は57,2月は56,3月は55となり,半数が優良を示す“50”を超えてはいるが,下降線を辿っている。
 AGCはその対応策として,総会で一連の講演を行っている。その中で協会のシモンソン経済担当は「現在,州及び地方自治体はいずれもビルの消費エネルギーの削減を要求している。この点からも「エネルギー・スター」はセールスの絶好のインセンティブとなる。空調業界が建設業界にエネルギー効率改善の完全な解答を与えてくれれば,新しいビジネスの機会を得ることができる」として,エネルギー効率の改善がキーポイントとなることを強調した。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News April. 3 2006


圧縮機の事故防止にHOOP法


 HOOPとはホット・オイル・オーバー・プロテクター(Hot Oil Over Protector)の略称で,圧縮機の熱的異常を検知し,事故を未然に防ぐという画期的な技術でブリストル・コンプレッサー社が開発した新手法である。
 一般のスクロール圧縮機では,高圧側から低圧側へ流れるホットガスの温度から異常高温を検知し,低圧側にあるモーターのバイメタル式保安装置が作動し停止する。この方法では,検知までに時間がかかることと,モーターが冷却されると運転が再開され,サービスを受けるまでこれが続くため,事故に結びついてしまうという欠点があった。
 HOOPでは圧縮機を出た油配管が保安装置の真上に配置されているため温度を素早く検知し,異常高温にさらされる時間を短縮でき,圧縮機に根本的な損傷を与えることがないという点が評価されている。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News April. 3 2006


アルケマ社,R410A増産のためのR32製造プラントを拡充

 アルケマ社はケンタッキー州カルバートシティ(Calvert City)にあるHFC製造プラントを拡充し,2007年までにR32の製造を開始すると発表した。R32はHCFC22を使用する空調機器の代替冷媒となるR410Aの構成成分となる冷媒である。アルケマ社では,今後数年以内にHCFC22(同社製品名 Forane®22)の生産をR410Aの生産に切り換える方針であるという。
 同社ではカルバートのほかにフランスのピエールベニテ,スペインのサラミヨ(Zaramillo),中国の常熟(Changshu)の4カ所に製造施設を持っており,サラミヨでR32の製造を行い,ノウハウを蓄積している。製品は「Forane®」のトレードマークで空調用,断熱発泡材,溶剤,エアゾル用に販売される。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News April. 3 2006


ハネウェル,エネルギーサービスグループを合併,エネルギー管理業を拡充

 ハネウェル社はサンディエゴに拠点を置くエネルギーサービスグループを合併し,政府,軍,業務関連の顧客に対するエネルギー管理業務の拡充を図ることになったと発表した。
 同社では合併したグループを,世界的規模でビル管理・制御システムとエネルギー管理ソリューションを提供しているハネウェル・ビルディング・ソリューションズ(HBS)に加え,強化を図っていく方針であるという。HBSは,エネルギーコストが高騰を続ける中で,顧客に対してそれらに挑戦していくためのよりよい管理技術とエネルギー効率を最大限に発揮させる手助けを行ってきた。
 エネルギーサービスグループはこれまでに国,州,地方自治体はもとより病院,健康管理施設,学校,大学,その他数多くの業務用設備に対してエネルギー特性改善の契約を行うなど豊富な実績を持っている。単に提案を行うのみでなく,積極的に特性の優れた施設の設計,開発,建築の管理も手掛けている。設備の効率を改善したり,高効率の設備を導入したりして,顧客のエネルギーコストや運転コストを下げることに成功している。
 HBSのこれまでの実績では,エネルギー管理ビジネスは2005年に年率20%という急激な伸びを記録しており,今後の急速な発展が予想されているおりから,今回の合併が同社の将来に対して大きな貢献をするものと期待している。
 合併の詳細内容は公表されていないが,同社では今年前半期中に,すべての処理を終えたいとしている。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News April. 17 2006

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