機関誌「冷凍と空調」 / 2007.2 (NO.548)

海外短信

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ARTI,フラットチューブ熱交換器特性を解析,快適環境技術に朗報


 全米冷凍空調技術研究所(ARTI)は「フラットチューブを用いた熱交換器を冷凍空調機器に応用する際の最先端で発展の見込みのある改良の評価」と題する研究結果を発表した。この研究では,様々な環境及び圧力条件の下でフラットチューブ熱交換器をテストし,その特性を把握。新冷媒を使用した場合も在来の丸形チューブ熱交換器に比べてシステムを大きくすることなく効率を高めることができた。
 フラットチューブ熱交換器は,これまでも在来型の丸形チューブ熱交換器に代替することが期待されていたが,研究されることが少なく,ウエット,ドライ,フロスト各状態での熱特性が解明されていなかった。
 報告では,ある種の形状のフラットチューブ熱交換器では,熱伝達,熱特性が改善され,コイル及び設備全体のユニット効率の向上,冷媒の充てん量の大幅な減少,コイルサイズのコンパクト化が可能になるとしている。
 今回の研究では,イリノイ大学の研究者がフラットチューブ熱交換器の空気側のウエット及びフロスト状態での熱・流体特性の解析,モデル化,判定を行っており,同種の熱交換器に使用される平型,波型,ストリップ型,ルーパー型の特性を改善するための設計上の推奨を行っている。このチームは同時にフラット,丸,フィン型の熱交換器の空気側の熱・流体特性を導き出しており,さらにフラットチューブ熱交換器の空気側表面が湿った状態及び結露した状態について,様々な運転状態におけるデータを得るための新しい方法を考案している。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Jan. 8 2007


ASHRAE,建築物の接続可能な未来構築への貢献により受賞

 接続可能な建築業評議会(The Sustainable Building Industry Council:SBIC)は,ASHRAEが可能な未来構築のため各種の貢献をしてきたことに対して「ベスト・サステイナブル・プラクティス賞」を贈ることにした。この賞は,アメリカにおいて持続可能な未来を構築していくための,優れた技術革新とユニークな貢献に対して贈られる。今回の選定は激しい競争となったが,ASHRAEの活動がアメリカ建築業界の将来に最も貢献したとして評価,認定された。
 ASHRAEでは,持続可能な未来の構築のためには,具体的な数値目標がないとゴールを達成できないことから,節水基準作成,建築物特性計量法,建築物における正味エネルギー消費“零”を実現するための調査研究・設計ガイダンスの作成等,合計35項目の挑戦目標を掲げて活動してきており,それらが評価され,今回の受賞となった。ASHRAEでは,今回の受賞を契機に学会内でのこの問題に対する関心が高まり,今日の資源を次世代のために守ることへの重要性の認識がさらに高まるものと期待している。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Jan. 8 2007


公認建築設備技術者協会と冷凍学会,今後の協調で合意

 公認建築設備技術者協会(CIBSE)と冷凍学会(IOR)はこれまで18か月に渡り,両専門家が相互に連携を密にし,貢献しあうことを目指して協議を重ねてきたが,このほど合意に達し,合意覚書への調印がなされた。両者はこれまでも冷凍空調業界の会議,ビル部分負荷規制の諮問グループ,最高技術専門家協会フォーラム等で緊密は連携のもとに活動してきた。
 今回の合意の目的は,ビルサービスにおいて卓越した技術を共同して開発・促進し,既存の会員の利益を確保することを目指している。
 協調事項としては,
@出版物: 相互の会員に会員価格で出版物を提供する。CIBSEのオンライン書店も利用可能とする。
  A催し物: 両団体主催及び協賛の各種催し物やネットワーク会合へのオープン参加を可能とする。
  B広告・宣伝  
 その他にも各種基準の制定,規制に対する意見の取りまとめ,資格認定,評価スキーム,専門的開発等の面での協調がより密になることが期待されている。

RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING January 2007


太陽電池利用の冷蔵庫ソーラー・チリ

 これまで長いこと,太陽エネルギーを利用して冷却を行うことへの挑戦が行われてきた。これは,熱力学的にも環境面からも有効と考えられたからである。太陽はエネルギー源として最も強力であるにもかかわらず,冷凍に利用できないのはなぜかが問われてきた。
 ソーラー・チリがグリーンピースからコストを高く意識した冷却法と認定され,「クーリング・インダストリー賞06」を受賞した。太陽光利用の冷却機で問題になるのは,曇りや夜間のための補助装置で,一般には過大なバッテリー装置を設け,この問題を解決していた。
 ソーラー・チリは当初,ワクチンの保存の目的で開発されたが,それには常に安定した冷却が不可欠である。この装置では,60Wの太陽電池2基を用い,直流電流により圧縮機を駆動,アイスバンクを作り要求の温度を常時確保し,合わせて性能,コスト問題を解決している。この機械は18か月に渡りセネガル,インドネシア等でフィールド実験に成功し,次の量産計画の検討に入っている。

RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING January 2007

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