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エネルギー効率問題,最近のホットな話題に アメリカはこれまで,エネルギー問題に関する京都議定書に対して,付与した条件が非科学的である,大量のガスを大気に放出しているインド,中国が含まれていないこと等を理由に批准を拒んできた。しかし,最近のエネルギー価格の高騰,地球温暖化の悪影響が各地で問題となるに及んで,問題を等閑視できないとして,エネルギー問題への真剣な取組みを見せ始めた。 ジョンソン・コントロールズ社及び全米エネルギー協会(USEA:The United States Energy Association)が主催する第18回エネルギー効率フォーラムで,この対策が熱心に討論された。ボッドマンエネルギー長官は「人々は,この問題を政府がどのように解決してくれるかと期待しているが,政府は民間の活動を支援することが任務で,主体は民間にある。現に政府は,エネルギー省を通じて“エネルギー効率住宅パートナーチームへの資金援助を決定している。また,全米製造業者協会(NAM:National Association of Manufacturers)と協定を結び,1万1000にのぼる会員の製造工場の効率改善を支援することにした」と発表した。 アメリカの環境グループ“省エネルギー連盟”のカテリ・キャラハン理事長は,新たなエネルギー規制について「この提案はエネルギー価格の高騰と自給エネルギー比率の低下(輸入石油比率 60%)から端を発している。上院議案K.R.6号では,エタノール転換,再生燃料増進のためのインフラ構築を目標としている」とし,省エネについては建築基準を改定して住宅,ビルの照明を改良することを上げている。 パネル討論ではムーアヘッド氏が「現行の白熱灯照明は,消費エネルギーの95%が熱になり,わずか5%が光に変換されているに過ぎない。現在アメリカでは,40億個の白熱灯が使用されている。これを基準改定により高効率の照明に切り替えることになれば,膨大な省エネが達成できる」と述べた。 Air Conditioning, Heating and Refrigeration News July 23 2007 SEER値テスト方法への問題提起,活発に 空調設備は,住宅オーナーにとって大変に高価な買い物である。その決定に当たっては快適さ,コスト,エネルギー効率の3点が主要チェックポイントになる。エネルギー効率についてはSEERが参考になるが,これがエネルギー消費量の実態を表すかというとそうではないケースがあり,問題となっている。 SEERは,エネルギー省の定めるテストの条件と計算式により定まる。エネルギー価格が高騰するにつれて,SEERが真のエネルギー消費量を示さないという指摘が方々でされるようになってきた。これはテスト条件において,蒸発器への送風量,潜熱容量,外部静圧(ESP)等の条件規定があいまいであることが原因となっている。 アラバマ大学のカバナー教授は「蒸発器への送風量は性能に大きな影響を与えるにもかかわらず,なんら規定されていない。メーカーの中にはトン当たり最高450cfmもの通風下でテストしている例がある。この際,空気の湿度除去の規定がないので,湿潤な地域では過剰な送風によりカビが発生するおそれが出てくる。このようなメーカー間の差異をなくすため,トン当たり400cfmと規定するよう求めている。ESPについても3トン型で0.15インチと規定されているが,現行の高性能フィルター付装置では0.5インチがせいぜいである」と指摘している。 以上のような意見に対し,基準作成に関与したアラン・ケスラー氏は「これらの規定はASHRAE基準に準拠しており,統一した条件で共通した性能を表示することを目的にしている。特殊な条件下では,実際の消費量と異なることはあり得る」としている。 これに対してカバナー氏は「各メーカーに,所有するすべての条件下での測定データを提供してもらい,これをプログラム化することにより,顧客が設置する地域での設備の選定,消費エネルギー量の推定値を求めることができるようになる」と提案している。 Air Conditioning, Heating and Refrigeration News July 23 2007 キヤリア,新技術2例を発表 ・マイクロ・チャンネル型熱交換器 キヤリア社は自社のアクアスナップ型チラーにマイクロ・チャンネル型の熱交換器(MCHX)を採用したと発表した。この技術は自動車業界では一般化されているが,空調業界では今まで採用されたことはなかった。このMCHXは平滑なマイクロ・チャンネル管と,これに相対する2連のフィンと冷媒マニフィールド管の3つの要素からなっている。これらを組み立てたコイルは窒素加圧された炉中で一体にろう付けされる。従来の銅―アルミニウム型のように異種金属と接していないため,電位差による腐食を回避することができる。加えて銅を使用しないため,従来品と比べ重量を7%軽減でき,さらに特別な配慮が必要であった高圧水洗浄が特殊配慮なしで行えるようになった。 ・CO2冷媒循環型ショーケース 同社の業務用冷凍機器部門は提携したリンデと共同で,CO2冷媒循環型ショーケースを開発した。CO2冷媒の優れた特性を応用するためにユーザーと特別にタイアップし,2002年に試作品をスイスに設置した。ここで習得した技術を生かし,大々的な展開を決めた。 現在,現場ではこの設備に関する技術が不十分であるが,同社はターンキイベースでの提供を目指し,この問題を解決しようとしている。また,これまでの設備が個別にデザインされていて価格が高いという欠点を大規模に生産することによって解消し,顧客を獲得したいと目論んでいる。さらに,これにより現場での技術レベル向上に努めたいとしている。 RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING August 2007 |