エネルギー工学会議,効率改善対策の促進を
この夏38℃以上の猛暑が続いたアトランタで,世界エネルギー工学会議(WEEC:the World Energy Engineering
Congress)が開催され,エネルギー効率の問題について真剣な討論が行われた。会議の冒頭,EUのベルトルディ博士から,現在欧州で検討されているエネルギー効率対策(最近の地球温暖化傾向,エネルギー供給の確保,3倍にも高騰した石油価格等)について紹介された。EUでは年間1〜2%の割合でエネルギー消費が伸びている。今後10年で10%に達し,その2/3が輸入に依存するとみられ,EU最大の問題点となっている。その対策として,
@ 再生可能なエネルギーを2010年までに6〜10%にする。
A エネルギー消費を2020年までに20%削減する。をあげている。
具体的には,各種機器,設備,建物に対して最低基準を設定し,さらに業界に対してはエネルギー管理規準の制定・実施を求めるとしている。
アメリカ最大の電力会社サウザン社からはハイネス副社長が出席し,自社のグリーンエネルギーとその永続性について報告した。エネルギーの永続性と確保についての必要条件として,
・住宅,事務所,工場向けの電力供給において調和性,信頼性,余裕が十分に満たされているか。
・停電時に迅速かつ効率的に復旧できるか。
・将来に対する効果的な計画を持っているか。
をあげ,会社としては,
・信頼性と発展のために必要な投資をしているか。
・余裕確保のための管理を行っているか。
が最重要点であると述べた。
また,アメリカ東南部は急速に発展しており,2030年までには全米の人口の40%が集中するようになるとし,この需要を処理するためにはエネルギー効率の改善,再生可能なエネルギーの開発が欠かせない。さらに原子力発電の再開,クリーンな石炭及び天然ガス発電の展開が必須であると述べた。
Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Oct.
8 2007
太陽熱冷暖房に再脚光
1980年代に脚光を浴びた太陽熱冷暖房システムや発電設備が税の補助制度とともに廃れてしまったと思うのは間違いである。CO2(二酸化炭素)発生量の削減,エネルギー支出の低減,エネルギー消費量の削減等の効果が再評価され,再び脚光を浴びている。
太陽熱利用システムの普及には,制御技術の革新が欠かせない。エネルギー問題に深い関心を寄せている建設業者は,供給電源としてCO2排出量が少ない太陽熱発電に着目している。
センシキャスト・システムズ社が“ソーラー・パワー会議& Expo”で発表した太陽電池の監視に使われる無線センサー“センシネット(SensiNet)”は,他の温度,湿度,メッシュ・リピーター,ゲートウェイ等のセンサーと組み合わせて使用でき,太陽電池の状態を常時監視し,発電状況,問題箇所の正しい位置を把握し,保守の時期を的確に知らせることができる。
太陽熱技術のメリットを具体的に表示するため,エネルギー省は世界各国の20の大学の参加を得て,あらゆる分野を対象にした太陽熱10種競技を開催,ドイツのダルムシュタット大学が総得点888.45で優勝した。
Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Dec. 12 2007