機関誌「冷凍と空調」 / 2009.8 (NO.579)
資料紹介
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APFによる新基準が出そろう
—エアコンの判断基準改正版が公布—

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3.業務用エアコン

(1) 判断基準とAPF
 業務用エアコンの目標年度は,いわゆる店舗用のもの,マルチタイプ,設備用のものに分けて設定された。目標年度は店舗用のもの,マルチタイプ,設備用のものすべて2015年度となっている(表3参照)。
 各目標年度以降,各年度において国内向けに出荷されるエアコンのAPFを,表3の区分ごとに出荷台数により加重して調和平均した値が表3の基準エネルギー消費効率(基準エネルギー消費効率又はその算定式により算定した数値を小数点以下2桁を切り捨てた小数点以下1桁で表した数値)を下回らないようにしなければならないとしている。
 APFについては,冷房能力28.0kW以下については「日本工業規格B8616(2006)」(業務用エアコンのJIS規格)に規定する方法で算出するとしている。今回の改正でマルチタイプについては50.4kWまで適用範囲が拡大されているが,28.0kW超のものについては,室外機に接続する室内機の台数を室外機の能力に応じた台数によって測定すると規定している。

店舗用のもの
   店舗用は,複数組合せ形のものでマルチタイプと室内機が床置きでダクト形及び直吹き形以外のもので,四方向カセット形と四方向カセット形以外に分けて設定された。四方向カセット形と四方向カセット形以外ともに,冷房能力「3.6kW未満」,「3.6kW以上10.0kW未満」,「10.0kW以上20.0kW未満」,「20.0kW以上28.0kW以下」に分け,基準エネルギー消費効率を設定している。
マルチタイプ
   マルチタイプのもので室内機の運転を個別に制御するものは,冷房能力「10.0kW未満」,「10.0kW以上20.0kW未満」,「20.0kW以上40.0kW未満」,「40.0kW以上50.4kW以下」に分け,基準エネルギー消費効率が設定された。
設備用のもの
   設備用のものとは「室内機が床置きでダクト接続形のもの及びこれに類するもの」となっており,室内機の種類で直吹き形とダクト形に分けられている。さらに冷房能力別でそれぞれ「20.0kW未満」,「20.0kW以上28.0kW以下」に分け,基準を設定している。

(2) 表示項目等について
 業務用エアコンの表示事項と遵守事項について,省エネルギー法では表示内容を告示するとなっている。今回の判断基準の改正により,業務用エアコンの表示事項と遵守事項が規定された。

 このなかで表示事項として,以下があげられている。

品名及び形名
区分名
冷房能力
冷房消費電力
暖房能力
暖房消費電力
通年エネルギー消費効率
製造事業者等の氏名又は名称

 ③から⑥について,遵守事項で日本工業規格B 8615−1とB 8615−2に規定する試験方法で測定した数値とし,冷房能力と暖房能力についてはキロワット単位で表示し,表示値はそれぞれの95分の100以下とするとなっている。また,冷房消費電力と暖房消費電力はワット又はキロワット単位で表示し,それぞれ110分の100以上とするとしている。
 またダクト形については③④について,定格機外静圧を与えて測定した数値を用いるとし,マルチタイプについては③から⑥について,以下の組合せによって測定した数値を用いることとしている。

  • 室内機の形態:壁掛け形または四方向カセット形(原則)
  • 室内機の台数:室外機に室内機ごとに接続口がある場合はその口数,ない場合は2台が原則
  • 室内機の能力:冷房能力の合計と室外機の冷房能力の比が1又は1の間近になるものを選定
  • 28.0kW超のもの:室外機に接続する室内機の台数を室外機の能力に応じた台数

 さらに,表示はカタログ及び取扱説明書の見やすい箇所に分かりやすく表示することが規定されている。

 遵守事項のなかでAPFについては,省エネルギー法の施行規則で掲げる数値を小数点以下1桁まで表示することとなっている。そのため,施行規則を見ると,「通年エネルギー効率は経済産業大臣が定める方法により測定した年間の冷房負荷及び暖房負荷をワット時で表した数値の和を,経済産業大臣が定める方法により測定した年間の冷房消費電力量及び暖房消費電力量をワット時で表した数値の和で除して得られる数値」となっている。この経済産業大臣が定める方法とは,今回告示された判断基準の「3.エネルギー消費効率の測定方法」のことである。



図3 業務用エアコンの表示に関する規定の関係法体系

 なお,この表示項目等については,2010年7月1日に施行される。

 

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