|
米エンジニアリング会社,低CO2排出ボイラー設備で受賞
従業員が所有しているTKDA社は,アンダーセン社に新設したボイラー設備に画期的な技術や環境対策を導入したとして,米国エンジニアリング企業協議会(ACEC:the American Council of Engineering Companies)から表彰された。
ミネソタで最大の窓製造事業者のアンダーセン社は,2005年,これまで蒸気の供給を受けてきたエクセル・エナジー(Xcel Energy)社から今後供給ができなくなると伝えられた。そこで同社は,この機会に近隣に貢献できる最新の設備を導入することを決めた。
総額2200万ドルにも及ぶこの計画は,豊富な実績が認められTKDA社が担当することになった。TKDA社は,客先での穴あけ作業で発生する木材くずを細かく粉末状にした廃材を燃料とすることによって完全燃焼させ,CO2ガス排出量を極少にするボイラー設備を提案した。さらに発生する灰の量も極限化し,近隣の農家に提供するなど,廃棄物の極少化を図った
その他,これまで廃棄されていた温水を回収する設備を加え,設備に導入される新鮮な空気の加熱に当てるほか,コンデンサーの冷却水を再循環させ,近隣の発電所の暖房用に供給している。
これら数々の新しい試みが評価され,TKDA社は今回の賞のほか,ミネソタの各種技術団体から多くの表彰を受けている。
Air Conditioning, Heating and Refrigeration News August 3 2009
米北西部諸州に異常熱波襲来,空調業界は大混乱
太平洋湾岸北西部のワシントン,オレゴン等の諸州は,夏期にも温度が快適な20℃台を保ち,冷房設備など不要な地域であった。ところが今夏は異常な熱波が襲来し,38℃を超える日々が続き,設備を持たない住民を慌てさせた。ニュース各誌には携帯用空調機やウインドユニットを求めて販売店に殺到する群衆や,店を取り巻いて長蛇の列を作る人々の写真が掲載された。
ポートランドの業者は「新しい機器を求める人は通常の2倍以上で,とても求めに応ずることはできず,待ってもらうしかない。通常は1〜2名の技術者が1日4件の工事をしていたが,今夏は倍の4名で5件を処理している」とその異常さを伝えている。業者の中にはこの異常現象を好機と喜んでいるものもいるが,顧客側では熱波が去るまでに空調機が手に入るかと危ぶむ向きも多い。
Air Conditioning, Heating and Refrigeration News August 10 2009
家庭用エネルギー基準を非住宅用ビルに適用で混乱
カリフォルニア州では,住宅のエネルギー定格基準を定めた「HERS(Home Energy Rating System)」を非住宅用ビルにも適用しようとして,業界に混乱を招いている。
同州のシートメタル業界の団体からは「HERSは,確かに住宅用分野ではすばらしい成果を示した。しかし,これを業務用ビルにまで拡大しようとするには必要な基準等が欠けており,無理がある。また,規格制定側にも必要な知識,経験が欠けている」と指摘している。
システムの空気漏えい量についてもシステムの設計法や技術がまったく異なることから,これに合格する業務用ビルはわずか5%にしかならないだろうと指摘されている。そして,ダクト作業の基準については,すでに全米板金工労組(SMWIA:Sheet Metal Workers International Association)に厳格な基準があり,これをカリフォルニア州エネルギー委員会(CEC:California Energy Commission)が採用すれば問題はなくなると反対している。
いずれにしても,業界も空調用のエネルギー効率を改善することには合意している。現在,カリフォルニア州は重大なエネルギー効率問題を抱えており,この問題をいかに解決するか,多くの関心を呼んでいる。
Air Conditioning, Heating and Refrigeration News August 31 2009
キヤリア,ヨーロッパ大陸のスーパーに新型CO2システムを推奨
現在,イギリスのスーパー業界は市場経済に対して大きな影響力を持っているが,業界を代表するアルディ(Aldi)社では,新たにオックスフォードに開店した店舗が時代を先取りするものと自信を深めている。これまでスーパー業界は単なる安売りを目指してきたが,これからは顧客の要望にすべて応えることができる“フル装備”の店を目指すべきと考え,冷凍機器に対してもこれまでとは異なる要求を示している。
オックスフォード店に初めてCO2冷媒使用の冷凍設備を納入したキヤリア欧州社の責任者デルパック社長は,これまで欧州のスーパー業界の70%に設備を供給してきた実績から
「スーパー業界は積極的に標準化を進めており,そのためこれまでの仕様を変えたがらない。このことは,熟練したスキルと優秀な設備を提供できる能力を持つターンキー業者にとっては絶好の条件となる。一方,スーパー側でも初期価格ではなく,全寿命期間にかかるコストを重視している。そこで今後のスーパー業界が求める冷凍設備は,トランス・クリティカルサイクルのCO2冷凍設備になると予測している。この設備は欧州のような比較的低温の地域での設備として優れている。
一方で,環境問題からCO2ガスの大気排出量は制限されている。現在のイギリスに設置されている機器の漏えい率は25%もあり,CO2ガスの大気排出削減量は3500トンに達している。これがドイツ等のように漏えい率を5%に低減できれば,その効果は膨大なものになる。
そこで,イギリスの技術者の改善を図り,さらに新型のオルテック・ブースター・システムを導入すれば,更なる効果が期待できる。」
と述べている。
RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING OCTOBER 2009
|