私の海外駐在記 ~ブラジル~ 後編」日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 佐々木俊治

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No.662 2019年3月

海外駐在記は、全号(No.661)に引き続き日立ジョンソンコントロールズ空調(株)R&Dイノベーション本部 主幹技師、佐々木俊治氏の駐在体験(後編)を掲載します。

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5. 観光

ブラジルは広大な国なので、長期滞在すれば見どころはたくさんありました。年2回の予算会議対応以外は日本へ帰国することもなかったため、現地の長期休暇時にはブラジル旅行に出かけていました。

ローカルスタッフの方から、「ブラジルへ来たら絶対訪問すべきところが4つある。リオデジャネイロ、イグアスの滝、アマゾン、そしてパンタナール」と言われていましたので、全部行ってみました。

サンパウロ空港から比較的簡単に行けるリオデジャネイロ、イグアスの滝は日本でも有名です。日本からの南米旅行ツアーでも必ず訪問地に入っています。簡単にご紹介いたします。

まず、リオデジャネイロでは、有名なのは「コルコバードの丘のキリスト像」と「ポンジアスーカ」という砂糖パンの形をした双子岩で、観光の中心になっています。それぞれ登山列車やケーブルカーで頂上へ登ることができ、リオデジャネイロの町が一望できます。海岸は「コパカバーナ」、「イパネマ」が有名ですが、海岸自体はずっとつながっていて、名前がいろいろ変わります。ワールド杯で使用されたマラカナンスタジアムは、観客数10 万人の収容能力で、ブラジルサッカーの聖地です。(かつては22万人収容という記録がありますが、消防法改正等で改修されました。)


写真1:コルコバードの丘のキリスト像



次に、世界三大瀑布の1つイグアスの滝です。南部のブラジル、アルゼンチン、パラグアイ3国の国境近くにあり、ブラジルとアルゼンチンをまたいでいます。水量は、アメリカとカナダをまたぐナイアガラの滝の3倍で、圧巻の迫力です。ブラジル側河岸から、アルゼンチン側河岸から、またヘリコプターに乗って上から、動力付きゴムボートに乗って下から、または遊歩道をあるいて滝壺(現地では「悪魔の喉笛」と呼ばれています)のすぐ上からといろいろな方向から見れます。特に動力付きゴムボートのツアーでは、何回も繰り返し滝に近づきながら、最後には滝に突っ込み濡れてしまう豪快なツアーがあり、冒険好きにはお薦めです。(防水用に合羽を販売していますが、役に立たないので、水着、サンダルでゴーグル持参がお薦めです)


写真2:イグアスの滝



ブラジルの密林アマゾンの中心地マナウスは北西部のアマゾン川沿いにあります。ここへは道路がつながっていないため、航空機を使うか、アマゾン川を船で行くしかありません。有名なのは、黒いネグロ川と白いソリモンエス川が合流してアマゾン川になるポイントで、水温と流速が違うことから、しばらくは混ざり合わないまま流れます。合流点近くまでツアー船で行くことができ、小さなボートの場合は川に手を入れて温度差を感じることができます。ピンク色のイルカを見ることもできます。観光では、アマゾン川岸にあるジャングルロッジに宿泊し、アマゾンのジャングルを探検するのがお薦めです。


日本ではあまり馴染みがありませんが、南西部のアンデス山脈麓に「パンタナール」という大湿原があります。ここでの観光の拠点は、湿原に点在するポサーダと呼ばれる農場ホテルです。3泊4日ぐらい宿泊し、馬に乗って湿原をトレッキング(カピバラや大アリクイを見れます)、観光トラックの荷台に乗ってナイトサファリ(夜行性動物をブラックライトを照らしながら観察)、動力付きボートに乗って川下りやピラニア釣り、珍しい花や鳥の観察等のアクティビティが楽しめます。




写真3:ピラニア釣り



夜は、湿原の真ん中でカウボーイの方が料理してくれた肉料理をワイン片手に食べながら、きれいな夕日や満天の星空を楽しむことが出来ます。まさに、何もないけど、大自然があると言う感じで、これぞブラジルを感じることができます。


写真4:パンタナールの大湿原


最近、新しい観光地として人気が出ている北東部の「レンソイス・マラニャンセス」にも行ってみました。大西洋岸に広がる白い大砂丘です。雨季と乾季によって無数の三日月湖が出来たり、消えたりします。巨大なため、セスナに乗って上から見ないとよくわかりませんが、まさに絶景でした。




写真5:白い大砂丘



最後にお土産ですが、ブラジルのお土産の定番としては、ダイアナ妃が愛用したというカメの油のせっけんや、一時は日本でも有名になったプロポリスののどスプレーなどがあります。ハバイアナスのサンダル、メリッサのゴム靴、プロサッカーチームのユニフォーム等は人気があります。

女性にはアクセサリーが充実していて、インペリアルトパーズ、アクアマリンなどの宝石がお薦めです。

6.おわりに
日本の方々がなかなか行くことのない、ブラジルに駐在することができました。しかし、現地にいるときはいつでもまた来られると思っていても、実際にそこを離れるとそう簡単には行けません。ブラジルにいる間にできるだけ見て回ろうと、休みにはいろいろな所へ行ったことが、今回の駐在記をまとめるにあたって大変役に立ちました。

少しでも現地のイメージを皆さまに伝えることができたなら、幸いです。
Vamos viajar para o brasil!(ブラジルへ行こう!)



写真6:現地の仲間たち

以上


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