機関誌「冷凍と空調」 / 2004.3 (NO.514)
工業会レポート
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冷媒戦略問題についての作業部会を設置
−ICARMA東京会合を開催−

 

 冷凍空調工業会国際評議会(ICARMA)東京会合が2月5日,東京ビッグサイトの会議棟において開催されました。その概要を紹介します。
(編集係)

 ICARMA東京会合は2月5日,HVAC & R JAPAN 2004の開催に併せ,東京ビッグサイトで開催されました。
 参加者は,海外から米国冷凍空調工業会(ARI)からデーブ・パリエ会長他2名,カナダ暖房冷凍空調工業会(HRAI)からマーク・ボンカルド製造部門会長他2名,欧州冷凍空調工業会(EUROVENT/CECOMAF)からジョージ・マージャー会長他1名,中国制冷空調工業協会(CRAA)からヤン・ヤンルー秘書長他2名,ブラジル冷凍空調換気暖房工業会(ABRAVA)からセルソ・アレキザンダー国際部門会長他1名,オブザーバとして韓国冷凍空調工業協会(KRAIA)からキョン・サック・チャエ専務理事他2名の6団体16名及び当工業会(JRAIA)から中山義彦会長他9名の計7団体26名でした。
 会合では,各国の活動状況の報告に続き冷媒戦略問題等について話し合われ,ICARMA世界統計事業及び冷媒戦略問題について作業部会を設置して対応することになりました。また,次回の日程について,カナダ・オンタリオ州で2005年8月下旬又は9月初旬にHRAIの総会に併せて開催すること, 2005年2月にアメリカ暖房冷凍空調学会(ASHRAE)の会合に併せ,事務レベルでの会合を開催することが決まりました。

 主な議題と討論内容は次のとおりです。

1.オゾン層保護,気候変動,環境問題について
 オゾン層保護,気候変動,環境問題への各国・地域の政府・業界の対応について,各会員から概要報告が行われました。

ABRAVA (ブラジル):
  • ブラジルは発展途上国扱いであるため,CFC中心の削減日程等の説明。
  • 省エネ対策…圧縮機の方式変更による効率向上等の説明。
ARI(アメリカ):
  • 連邦省エネ法ではSEER13から12への論議中。一方で,14州以上が独自の省エネ基準案を打ち出している。ARIは,連邦法での一括基準を支持。
  • HCFC規制…独自のCAP(生産制限)値及びモントリオール議定書よりさらに1段階厳しい削減案の提案中。
CRAA(中国):
  • オゾン層保護,気候変動等の対応として省エネ法,化学物質規制,室内空気質(IAQ)の説明。
EUROVENT/CECOMAF(EU):
  • EU傘下の国ごとのCFC/HCFC/HFCの禁止と課税について説明。
  • ビルの省エネ,廃電気電子機器指令(WEEE),電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する制限(RoHS)の業界にかかわる事項の説明。
HRAI(カナダ):
  • 温暖化対応として省エネ法(製品の省エネラベル制度,住宅からビルまでの建築対策優遇措置)とハロカーボン規制(CFC/HCFC/HCFの回収,破壊等を含む)の説明。
  • 製造から廃棄までのメーカー責任について検討中。
JRAIA:
  • オゾン層保護・・・冷媒転換率と回収量の報告。
  • 温暖化対応・・・ルームエアコンの効率向上状況とCO2給湯機の普及状況の報告。
  • 環境問題・・・環境法の概要,資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法/3R法),特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)の紹介。

2.KRAIAの活動状況について
 KRAIA(韓国)の代表者から,工業会の国内外の活動状況及び韓国政府・業界のオゾン層保護,気候変動,環境問題への対応について,概要報告が行われました。展示会については,自国のみならず,主要国の展示会には積極的に参画しているということでした。

3.ICARMA世界統計事業について
 1994年から検討が続いているICARMA世界統計事業について,ICARMA事務局からこれまでの経緯と今後の課題について説明が行われました。チラー機器に限定した統計計画案の再考が求められた後,討議に入り,今後の具体的内容の検討は作業部会を設置して行うこととなりました。

4.冷媒戦略について
 2002年のパームスプリングス会合以降の状況説明(「責任あるHFCの使用」の合意,確認事項等)の後,討議が行われました。主な意見は次のとおりです。

  • 今までの活動は防御に回っている感あり。これからは攻撃的な活動が必要。そのためには,より的確な情報データ等の提示が必要。
  • 今回の会合でこのような事項を検討するのは,時間的に無理。もっと頻繁に会合を持つ必要あり。

 また,当工業会からは,グリーン・プロジェクトへの共同の取組みとICARMAの実効性,具現性ある戦略の作成のためのワーキンググループの設置についての意見を述べました。
  ICARMA事務局はこれらの議論をふまえた上で作業部会の設置を提案,各国これに合意しました。

5.将来の産業界問題について
 今後のICARMA会合で討議するための業界問題リストが確認され,ICARMA事務局が各国の委員より事前に連絡のあった議題案について,説明を行いました。

  • エネルギー効率
  • サービス技術者教育
  • IAQ
  • 生産者の引取り義務
  • 規格基準の調和
  • 2国間貿易協議

 これらの議題案については,今後の定例会議で議題として適宜提案される予定です。

6.次回のICARMA定例会合の日程及び場所について
 次回の会合は2005年のHRAI総会に併せ,8月下旬又は9月初旬にカナダ・オンタリオ州で開催することになりました。また,次回の会合までかなりの時間が空いてしまうこと,作業部会の設置が決まったことから,2005年2月のASHRAE会合に併せ,アメリカで中間の事務レベル会合の開催も決まりました。

 

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