|
2003年度ユニタリー型の出荷台数新記録を樹立(アメリカ)
ARIの発表によると,2003年度のセントラルエアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの出荷台数は合計で680万7262台となり,前年度に達成した最高記録の674万6326台を1%上回る新記録を樹立した。空気熱源ヒートポンプも好調で,前年度の148万3599台を10%も上回り162万6365台となった。月別では7月の19万770台が最高記録となっている。
ARIのウィリアム・サットン会長は,イラク戦争とその後に続く復興に対する混迷による経済の低迷を考えると,この記録は誠に素晴らしいものと言えると,各企業の努力に対して賛辞を呈している。同氏はこの好調の原因は,最近の住宅建築ブームと借換金利の低下に支えられた改築が増加したことから新築,改築用の機器が伸びたためと見ている。取替需要も全国的に好調に推移したが,特に昨年西部及び南西部を襲った猛暑が大きく貢献したとしている。
今後の予想としては,借換金利の低下は幾分減るとみられることから,住宅改造の需要は和らぐものと見る人がいるが,一方で現在6〜7000万台の機器が稼動していることから取替需要は依然として大きな需要が期待できるので,この好調さは今年度も持続するとみる人は多い。
このような楽観論に対して製造業者の中には,今後雇用の創設が減ることから消費者が機器の購入に当たって何回も検討を重ねる等,慎重になることを懸念する声も聞かれる。
月間15万件の雇用の創設により,消費者の購買力は大いに向上する。さらに雇用の創設は,既存のビルの入居率を改善し,ビルや工場の新設が促進されることから大型ユニタリー型やチラーの需要を押し上げる効果をもたらす。
このような好調な出荷に支えられて,昨年12月末のメーカー工場の在庫台数は前月比2万4058台の減,前年同月比では4万3321台の増となっている。また,ディストリビュータの在庫も前月比5385台の減,前年同月比では4万4096台の減となっている。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Feb.
23]
2003年度イギリスの空調市場の動向
イギリスの空調業界の昨年度の動向についてBSRIAが行った調査結果が発表されたので紹介しよう。
イギリスの空調業界は,昨年度3つの大きな試練に見舞われた。第1は経済成長の低迷,第2は官民両面での支出削減,第3は建設業界の低迷である。これに対して今年度は,建設業界はわずか1%の伸びしか予想されていないが,公共建築物や官民非住宅建築物の改修工事等,明るい見通しとなっている。オフィスビルは空室率が高いため減少傾向にあるが,一方で空調需要の高いレジャー用の公共建築物に期待がもたれている。
このようにイギリスの空調業界は厳しい状況にあるが,他のヨーロッパの国々がエンドユーザ向け・住宅用指向であるのに対して専門向け・業務用指向であることから,価格面で20%有利に展開できている。
しかし厳しい状況に加えて安売り業者の参入が絶えず,その結果過剰供給状態になり,全製品にわたって価格破壊が進行している。この傾向は,特にミニ・スプリット型において顕著である。このため業者の中には高付加価値製品へ転向するものや,ある種の部門から撤退する等の対策を講ずるものも出てきている。したがって,量的には増えていても,売上面では減少を招く結果となっている。
この対策として,政府は資本増強認可制(ECA)を定め,企業に100%初年度資本割当金を工場や工作機械の更新に当てることを認めることにした。
昨年8月にこのリストに空調用及び冷凍用チラーが加わり,高エネルギー効率システムの販促の手段として活用することができるようになった。
製品別の動向は,以下の通りである。
| ・ |
|
可動式/可搬式:この部門は天候に大きく左右されるため,昨年の猛暑が業界に大きく貢献した。業者側では同じような好況を予期しているが,それには更なる猛暑が不可欠である。総売上は2010万ポンドである。 |
| ・ |
|
スプリット・システム:この分野も猛暑の影響を受け,大幅な改善を示した。ここでも激烈な競争のため業者は販促や広告に努め,シェアを確保するためにディスカウントを行う等に追われている。R22からHFCへの転換が進み売上げは増加したが,価格が上昇したためではなく,高付加価値製品に移行したためである。ヒートポンプが65〜68%へとシェアを広げている一方で,冷房専用機は急激な落ち込みを示している。 |
| ・ |
|
ミニ・スプリット型:この部門はイギリスでは成長が止まり,わずかに昨年の猛暑により増加を示したに過ぎない。ここには過去3年間に韓国,中国の企業が進出,合計15の業者が競合し低価格競争が激化している。総売上額は2億3360万ポンドであった。
|
| ・ |
|
VRF:過去3年連続して横ばい状態であったこの部門は,昨年は大幅な減少を示した。その中で熱回収システムだけが伸びを示しているが,これもECAの効果が現われてきたものとみられている。この機種でのHCFC(主にR22)からHFCへの転換が進み,業者は手持ちのR22機種を今年前半までに処分しようとしている。総売上額は8580万ポンドであった。 |
| ・ |
|
クローズ・コントロール:この部門はITシステムやテレコム業界の衰退の影響を受けているうえに,有力企業がコンピュータ室用の環境調整装置に乗り出した影響も受けている。総売上額は8580万ポンドであった。 |
[RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING March]
|