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米各社2004年の好況を予測,多数の新製品を発表
今年度の予測について,一般業界では悲観的なものから後半に好転するという見方までいろいろ取沙汰されているが,こと空調業界では非常に楽観的な見通しが主力を占めている。
ARIの統計では,セントラルエアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの出荷台数は2003年に過去最高を記録したが,この傾向は2004年度も継続するものとみて,各社は揃って住宅用及び軽業務用製品の新シリーズを発表している。
- キャリア:各社の先頭を切って,1月初旬にラスベガスのMGMグランドホテル&カジノに約4000名のディーラを招きコンベンションを開催し,同社の新世代システム「InfinityTM システム」及び指令センターとなる「インフィニティ・コントロール」を発表している。
プログラム化されたデジタル制御により,住宅オーナーが省エネでありながら希望の温度環境を実現できるようにしている。さらにこのシステムには新型自動故障診断システムが内蔵され,あたかもサービスマンが常駐しているような安心感を与えている。
- ヨーク:アナハイムでのAHR Expoの直後に「家庭用冷暖房への革新的デザインと新技術」と題するイベントを開催し,「AffinityTM シリーズ」のエアコンディショナ,ヒートポンプ,ファーネスを発表している。
同社では,消費者向け商品として欠かせないデザインと審美性に着目し,独特の色使い(バーミューダ・グリーン,ストーン,ジェット・ブラックやガンメタル,シャンペン,テラコッタの組合せ等)の新シリーズ(SEER12及び13)を発表している。住宅用機器の取替需要が大々的に見込まれる現在,目立つデザインと革新技術に裏付けられた差別化が生き残りの最善の道であると,同社は革新している。
- リーム・エア・コンディショニング:ニューオーリンズで開催された2004年度ACCAコンベンションで新製品を発表。同社では,2002年以来新しい開発コンセプトを展示したトレーラーに開発エンジニアを同乗させ全国を行脚,各地でコントラクタの集会に参加し意見を求めた。これらを基にシングルピースのトップデッキ,配線グリル等を新しいキャビネットデザインに採用し,運転騒音を減らしながらスリムな外観を得ることができたという。
- ラグジュアリ:ACCAのコンベンションで新シリーズ「AcclimateTM 」を発表。SEER騒動に対応して,SEER12(冷媒R22)及び13(冷媒R410)のユニットを揃えている。両機種とも耐久性,信頼性,サービス性の向上に努めながら,環境に優しい低騒音運転,効率の向上を実現している。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News April
26]
鉄鋼価格急騰,業界に連鎖反応
前述のように,今年度の見通しについて空調業界は強気の見通しを抱いているが,一方でこれに水をさす動きが出てきている。以前にブッシュ政権は,鉄鋼輸入品がダンピングであるとして懲罰的なダンピング課税を採用したが,これが裏目に出て,輸入に頼っていたエアコン用高級鋼板等の品不足を招き大騒動となったことがある(2002年8月号海外通信に掲載)。この課税は昨年12月に撤廃され一件落着と思われていたが,最近になって既契約済の物件が鉄鋼材料の入手難のために工事が停滞する現象が各地で起き,品不足は再び価格高騰を招き,各地の業者の経営を脅かしている。
この原因は一口に言って需要と供給のアンバランスに尽きるが,大きく分けて4つの要因があげられる。
- アメリカ鉄鋼業界自体の問題
- 中国経済の急激な発展
- 鉄鋼生産に不可欠なコークスの不足
- 同じく鉄鋼生産に不可欠な鉄鋼スクラップの不足
である。
アメリカ鉄鋼業界は,過去数年にわたって多くの製鋼所を閉鎖してきており,その結果生産量は大幅に減少していた。そのような中で中国経済が急激に伸び,大量の鉄鋼を必要とするようになった。加えてドルの価値が低下したことから世界的に供給不足の状況になり,価格の異常上昇を招いた。
コークスは,原料である石炭が豊富にあるとされていたアメリカで,既に品不足が始まっている。そのような中で,西バージニア州のピナクル鉱山が火災事故を起こし,この傾向に拍車をかけることになった。
この結果,ものによっては以前の価格の70%も値上がりし,しかも量は50%しか保証されないなど,事業継続に重大な支障を与えるようになった。
これに対応して業界団体のSMACNAでは会員に対して,契約に当たっては「不可抗力」「エスカレーション」条項を忘れずに記載するよう指導すると同時に,議会に対して対応の働きかけを開始した。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News April 26]
トレーン,新型チラーに漏洩保証条項を提供
トレーンは過去数年にわたって,配管の継手数を減らす,ネジ継手を溶接継手にする,など配管の剛性を増す研究を進めた結果,今回開発した新型チラー「トランHCFC-123」に対して「冷媒漏洩量0.5%以下を保証,又は発生した漏洩冷媒を無償で提供」という漏洩保証条項を提供することを,ワシントンで開催された「地球問題技術フォーラム」で発表した。
この保証は5年間有効で,同社とサービス契約を締結したユーザーには,機器を廃棄するまで有効としている。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News May 10]
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