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藁梱を建築素材に省エネ住宅
「3匹の子豚」の童話で知られる藁製の家は狼に簡単に壊されてしまうが,この藁が断熱効果に優れ,建築素材として見直されている。米国エネルギー省は,藁が環境に優しく経済的で耐震性,入手の容易さ,省エネ性等の面から建築用素材として優れていると推奨している。小麦,燕麦,大麦,米,ライ麦,亜麻等を収穫した後に捨てられ藁は,毎年2億トンに達する。これは面積2000ft2の住宅400万戸を建設するのに十分な量で,在来の素材で建設される住宅1年分の4倍にあたる。凹凸のない面積2000ft2の住宅を建てるには,3本に針金で束ねた標準の藁梱(1個当たり3〜4ドル)300個を必要とする。藁梱は荷重に耐えられないので基礎上に置いた後,柱,梁,屋根等により圧縮,保護される。配線工事,配管工事の完了後,壁は化粧漆喰,粘土等が塗られ,シールされる。
藁梱壁は23×16×42インチ,重さ75〜85ポンドが標準であり,その質量の多さから省エネ性に優れている。夏季は日中に熱を吸収し夜間にそれを外部に放出,内部を好環境に保つ。比較的温暖な地方では,冬季でも曇りの日にだけ暖房を要するくらいだという。したがって空調の負荷計算は,十分に慎重に行わなければならない。アリゾナ州チューソンの藁梱スタジオに住むジョイス氏は,夏季のエアコン電力費は,月10ドルを超えることはないと述べている。冷房なしでも,室内は64〜84゚F(17.8〜28.9℃)で,冬季に外部が9゚F(―12.8℃)になっても暖房なしで内部を65゚F(18.3℃)に保つことができるという。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Sep.
27]
エネルギー高騰で赤外線暖房再評価
エネルギーコストの高騰で省エネが叫ばれるようになり,赤外線暖房が再評価されている。これまでにも赤外線暖房は工場,倉庫,農業用建物等で採用されてきたが,最近新しい用途が目立ってきた。
レストランでは,ペリメータ暖房や屋外の座席の暖房用として,パラソル型の赤外線暖房が流行っている。これは新しく制定された禁煙法により,喫煙者たちが屋外で食事を取るようになったためである。建設業界でも,冷たい壁は乾燥や塗装作業に時間がかかるため,赤外線暖房を採用している。これにより,乾燥時間を65%短縮することができるという。
現在販売されている赤外線暖房には,発光タイプとチューブヒーターの2種類がある。チューブヒーターは,初期コストは安いが輻射効率は25〜45%と低く,長期間稼動では効率81%にもなる発光タイプに総合的に劣ってしまう。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Oct.
11]
業界グループ,グラスファイバの分類の再評価を迫る
鉄鋼の価格高騰と品不足は,すぐには解消しそうもない。このような状況から,グラスファイバ製のダクトに対する関心が高まり,メーカーやその他業界団体からグラスファイバの安全性を理解してもらうことが大切だとの声が寄せられている。これは,一連のアスベストによる発がん性に端を発している。1980年代にアスベストとグラスファイバについて,発がん性のテストが行われた。国立環境衛生科学研究所の国家毒性計画(NTP)は,1994年に動物実験に基づいて,人間に対して発がん性を有する疑いがあると発表した。しかしこのテストは,実世界での被曝テストを行っていなかった。1999年には,国際安全衛生センター(OSHA)や北米断熱材製造業者協会(NAIMA)が自発的に職場における刺激性物質による被曝を制御する方法を承認し,その結果グラスファイバによる断熱を規制する必要はないと認めた。
2000年にはナショナル科学アカデミー(NSA)は,グラスファイバの製造メーカーの作業者に呼吸器系のがんの発生例の顕著な増加は認められないと発表した。ついで2001年にはがん研究国際機関(IARC)も,アスベストに代替する新しい人工のファイバが開発されているが,これらの大多数には発がん性はなく,あってもごく限定された状況下での動物実験で腫瘍が認められたに過ぎないとして,グラスウールに対する従前の分類を見直している。
このような事実があるにもかかわらず,業界での分類の見直しが進んでいないとして,作業の促進を迫っている。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Oct.
25]
ヨーロッパで自然冷媒使用の空調設備の導入に拍車
eurammon(環境に優しく経済効率に優れ,効果的な自然冷媒の導入促進を訴えているヨーロッパの団体)のケーニッヒ会長は「ビル内の環境を人工的に制御することは不可欠であるが,そのために環境を破壊することは許されない」と主張し,その提案に同意,行動することを求めている。これに応えて,各地で自然冷媒利用の設備が新設された。
- サーブ本社:
- 宇宙関連や自動車生産大手のこの会社では,5000m2の本社用(将来の増築を含む)に総容量2MWの地域冷暖房プラントを建設,4台のアンモニアチラーを採用した。
- チューリッヒ国際空港:
- 乗降客1日46000名,発着便数700機を数えるヨーロッパ有数のハブ空港では,在来のCFC使用の設備を撤去し,新に5台のアンモニア冷凍機(総容量10MW)を地下に設けられた機密機械室(内部はわずかに負圧)に設置。アンモニアクリーナで排気の濃度を検知している。
- 国際海事機関(International Maritime Organization(国際会議場関連)):
- 英国政府所有建物で,初めて自然冷媒設備を導入。
[RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING October]
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