機関誌「冷凍と空調」 / 2004.12 (NO.523)
グラフ2004
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出荷額,2年ぶりに2兆円乗せ
―2004冷凍年度の冷凍空調機器実績―

 

 2004冷凍年度の冷凍空調機器のデータがまとまりました。生産額は1兆9377億円で前年比4.2%の増加,出荷額も2兆781億円で,前年比6.3%の増加となりました。出荷額の2兆円乗せは2年ぶり。
 ここでは,金額ベースでは主に経済産業省・財務省の統計から,出荷台数ベースは主に工業会の統計からグラフ化して紹介します。
(編集係)

1 概 況

●生産額
 経済産業省の機械統計による2004冷凍年度の冷凍空調機器の生産額は1兆9377億円,前年比では4.2%増加に転じたものの,3年連続で2兆円割れとなった。2004年の水準を過去のピーク時と比較すると,1992年の2兆9442億円に対しては34.2%の減少である。

  冷凍年度は前年の10月から当年の9月までの1年間で,2004冷凍年度は2003年10月から2004年9月までとなる。
**   ここでいう冷凍空調機器は,経済産業省の機械統計(生産動態統計調査のうち機械器具に関する調査)のうち,「冷凍機及び冷凍機応用製品」の調査票に掲名された範囲の製品で,電気冷蔵庫や自動販売機は含んでいない。

 製品分野別では,冷凍空調用圧縮機2.4%,空気調和関連機器4.4%,冷凍冷蔵関連機器7.4%それぞれ増加となった。また,冷凍空調用冷却塔が9.6%の減少に転じた。

《国内総生産(GDP)実質前年比》

《冷凍空調機器の生産金額》

 生産額を個別にみると,冷凍空調用圧縮機のうち乗用車・トラックエアコン用が2570億円で前年比0.3%とわずかに減少しているものの,一般冷凍空調用は1403億円で7.9%の増加となった。空気調和関連機器では,輸送機械用エアコンが3992億円で1.9%の増加。ユニット型エアコンのうち電気駆動式エアコンは7760億円で1.9%の増加,エンジン駆動式エアコンは585億円であった。空調設備用機器は801億円で11.6%の増加に転じ,冷凍冷蔵関連機器は2052億円で7.4%増と2年連続の増加となった。冷却塔は102億円で9.6%の減少に転じた。

●販売額
 経済産業省統計による2004冷凍年度の冷凍空調機器の販売額(メーカー出荷ベース)は,前年比6.3%増の2兆781億円となり,2年ぶりに2兆円台となった。ピーク時との比較では,1991年の2兆8100億円に比べ26.0%の減少である。
 製品分野別では,冷凍空調用圧縮機4.1%,空気調和関連機器6.7%,冷凍冷蔵関連機器8.1%の増加となった。冷凍空調用冷却塔は9.1%減少した。

《冷凍空調機器の販売金額》

 販売額を個別にみると,圧縮機の乗用車・トラックエアコン用が3077億円で前年比1.8%増,一般冷凍空調用が625億円で17.3%増となった。空気調和関連機器では,輸送機械用エアコンが3990億円で前年比1.1%の増加。ユニット型エアコンのうち電気駆動式エアコンは9167億円で6.3%の増加,エンジン駆動式エアコンは729億円であった。空調設備用機器は801億円で10.9%の増加となり,冷凍冷蔵関連機器は2153億円で8.1%の増加,冷却塔は103億円で9.1%の減少となった。

●輸出額
 財務省の貿易統計による2004冷凍年度の冷凍空調関連の輸出額は,部品を含めて4392億円で,前年比3.4%増と2年連続の増加となった。厳密には範囲は異なるが,生産額対比での輸出比率は22.7%,前年比0.1ポイントとわずかに減少した。

《冷凍空調機器の輸出金額》

 個別で主なものは,冷凍空調用圧縮機の自動車エアコン用が1705億円で前年比6.7%の減少,一般冷凍空調用は359億円で19.3%の大幅増となった。空気調和関連機器ではユニット型エアコンが1088億円で17.7%の増加,エアコンの部品は629億円で前年比7.4%の増加となった。冷凍冷蔵関連機器は509億円で前年比4.0%の増加であった。

●輸入額
 財務省統計による2004冷凍年度の冷凍空調関係の輸入額は1618億円で前年比15.4%増と,4年連続の増加となった。
 個別では,冷凍空調用圧縮機が146億円で10.1%増,空気調和関連機器が1234億円で14.6%増,このうちユニット型エアコンが871億円で12.9%増。冷凍冷蔵機器は238億円で23.8%の大幅増となった。

《冷凍空調機器の輸入金額》

 

2 冷凍空調用圧縮機

 経済産業省統計による2004年度の冷凍空調用圧縮機の生産は3973億円で,前年比は2.4%の増加となった。販売(メーカー出荷ベース)も3702億円で,前年比4.1%の増加となった。財務省統計による輸出は2064億円で前年比3.1%減,輸入は146億円,10.1%増だった。

《冷凍空調用圧縮機の生産金額》

◆カーエアコン用圧縮機
 乗用車・トラックエアコン用圧縮機は生産台数2338万台で前年比2.3%増,金額は2570億円で0.3%減であった。一方,販売は2215万台,3077億円でそれぞれ前年比は2.8%,1.8%の増加となっている。財務省統計による輸出は,自動車のエアコン用として1625万台,1705億円が記録され,それぞれ0.7%,6.7%の減少に転じた。
 生産−輸出で内需を計算すると713万台となり,圧縮機を含んだ製品としての乗用車・トラックエアコンの生産1007万台と大きくへだたっている。この分野での統計は大きな誤差を含んでいるものと考えられる。

◆一般冷凍空調用圧縮機
 一般冷凍空調用の圧縮機は,生産が1170万台,1403億円で,前年比はそれぞれ6.6%,7.9%増となった。販売は692万台,625億円でそれぞれ10.2%,17.3%増となった。生産と販売の大きな落差は,同一企業内で圧縮機から応用製品まで生産した場合,圧縮機の生産はカウントするが,販売はカウントしないためである。財務省統計による輸出は,308万台,前年比13.6%増,金額も359億円で19.3%増となっている。

 

3 空調関連機器

 経済産業省統計による2004冷凍年度の空気調和関連機器の生産は1兆3250億円,前年比4.4%増となり,販売も1兆4823億円,前年比6.7%の増と生産,販売ともに増加に転じた。財務省統計による空気調和関連機器・部品の輸出は1820億円,前年比11.6%の増加となり,輸入も1234億円で,14.6%の増加となった。

◆輸送機械用エアコ
 経済産業省統計によると,カーエアコンを中心とする輸送機械用エアコンの生産は3992億円,前年比1.9%の増加,販売は3990億円で1.1%の増加となっている。
 台数ベースでみると,輸送機械用エアコンの販売(出荷)は1012万台,前年比3.7%の増加を示している。このほとんどが乗用車・トラック用のいわゆるカーエアコンで1009万台,前年比3.7%増で,バス・列車用等は2.9万台,前年比4.6%の減少であった。

《自動車(輸送用)エアコンの生産金額》
 
《四輪車国内販売+輸出台数の推移》
《自動車統計/四輪車(国内生産)の推移》

 
《自動車統計/四輪車(国内販売)の推移》

《自動車統計/四輪車(輸出)の推移》

   

 

 カーエアコンについての工業会調査(会員分)では,国内向けが488万台,前年比5.8%の減少,輸出車向けが408万台,2.4%の増加となり,合計で893万台,2.2%のマイナスとなっている。なお,財務省の輸出統計では,自動車用エアコンが13万台となっているが,これはエアコン単品での輸出を示すものである。
 工業会統計によるバスエアコンは1万2319台で,前年比12.8%の減少に転じている。

《カーエアコンの国内出荷数量》
 
《カーエアコンの輸出向け出荷数量》
《バスエアコンの国内出荷数量》
   

◆除湿機
 経済産業省統計による2004冷凍年度の除湿機は,生産は112億円,前年比58.3%増,販売も134億円,31.4%増と,生産,販売ともに大幅に増加した。
 工業会統計による除湿機の国内出荷は,69.0万台で3.2%の増加であった。

《除湿機の生産金額の推移》

◆ユニット型エアコン
 経済産業省統計によるユニット型エアコンの生産額は8345億円,販売額は9897億円であった。そのうち電気駆動式エアコン(ウインド型,セパレート型,シングルパッケージ・リモートコンデンサ型の合計)の生産額は,7760億円で前年比1.9%増と3年ぶりに増加に転じた。販売額も9167億円,前年比6.3%と同じく3年ぶりの増加である。ただし,ピークであった1991年の1兆5760億円と比べると41.8%の低い水準である。
 財務省統計によるユニット型エアコンに関連する品目の輸出額の合計は1088億円,前年比17.7%の増加となった。輸入も871億円で前年比12.9%の増加となった。
 生産,輸出,輸入から金額面での需給を試算すると,2004年度の内需は8100億円程度の水準になったことになる。

◆家庭用エアコン
 経済産業省統計による電気駆動式エアコンのうち,小型エアコンの範囲(ウインド型とセパレート型の冷房能力7.1kWまで)の生産額は4720億円で前年比4.4%の減少,販売額は6242億円,前年比4.8%の増加となった。

《小型エアコンの生産金額》
   
《住宅着工(新設住宅)戸数の推移》
 
《住宅着工(新設住宅)戸数の推移》

 工業会統計による家庭用エアコン(ルームエアコン)の出荷統計では,国内出荷が672.3万台で,前年比0.8%の減少となり,前年に引き続き減少となった。輸出は39.2万台で前年比34.2%の大幅な減少となった。国内出荷と輸出を合計した家庭用エアコンの総出荷台数は711.5万台となった。

《家庭用エアコンの国内出荷数量》
 
《気象状況の推移》
《ルームエアコンの輸出数量》
 
《家庭の家事・家具用品への支出》

◆家庭用ヒートポンプ給湯機
 工業会統計による2004年冷凍年度の家庭用ヒートポンプ給湯機(CO2冷媒)の出荷台数は9万6102台,前年比49.8%の大幅な増加となった。

◆業務用エアコン
 経済産業省統計による電気駆動式エアコンのうちの中大形の範囲(セパレート型冷房能力7.1kW超とシングルパッケージ・リモートコンデンサ型)の生産額は3041億円で前年比13.5%の増加,販売額は2926億円,前年比9.6%の増加である。

《中・大型エアコンの生産金額》
   
《建築着工(非住居用)床面積の推移》
 
《建築着工(非住居用)床面積》

 工業会調査による業務用エアコン(パッケージエアコン)の出荷統計では,国内出荷が73.2万台で前年比11.0%の増加,輸出は21.8万台で,前年比29.1%の大幅な増加となった。国内出荷と輸出を合計した総出荷台数は95.0万台に達した。

《業務用エアコンの国内出荷数量》
 
《業務用エアコンの輸出数量》
     

 また,氷蓄熱パッケージエアコンの国内出荷は6915台で11.0%減,蓄熱容量は81.9万kWhで27.5%の大幅減となった。

《氷蓄熱パッケージエアコンの国内出荷数量》

◆ガスエンジンエアコン
 経済産業省統計による2004冷凍年度のエンジン駆動式エアコンの生産額は585億円,販売額は729億円だった。
 ガスエンジンヒートポンプエアコンの工業会調査における国内出荷は,3万9703台,前年比4.4%減となったが,総冷房能力は163.9万kWhと,前年比1.5%の増加となった。

《ガスエンジンヒートポンプエアコンの国内出荷数量》

◆全熱交換器
 工業会調査による2004冷凍年度の全熱交換器の国内出荷は,業務用が11.5万台で前年比3.0%増,設備用は2114台で26.2%の減少,全熱交換器全体としては11.7万台で前年度比2.3%の増加となった。

《全熱交換器の国内出荷数量》

◆空調設備用機器
 冷温水システムを構成する機器を空調設備用機器としてまとめて見ているが,経済産業省統計による2004冷凍年度の生産額は801億円,前年比11.6%の増加,販売額も801億円,10.9%の増加とともに増加に転じた。販売額のピークは1991年で1431億円を記録したが,当時より44.0%低い水準になっている。

《空調設備用機器の生産金額》

◆熱源機器
 空調設備用機器のうちの熱源機器は,経済産業省統計によると生産額が509億円で前年比18.4%増,販売額は504億円で19.2%の増加となった。輸出は財務省統計によると46億円,9.7%の減少である。
 工業会調査による台数ベースの国内出荷では,チリングユニットが8878台で前年比3.2%の増加,吸収式冷凍機は2793台,前年比3.9%の減少となった。一方,ターボ冷凍機は423台で50.0%の大幅増であった。
 また,氷蓄熱ユニットは155台で1.9%減,蓄熱容量35.9万kWhで24.0%増,蓄熱槽は175台,蓄熱容量89.2万kWhとそれぞれ29.6%,77.7%の大幅増となった。

《熱源機器の国内出荷数量》
―工業会調査―
 
 
   

◆空気調和器
 空調設備用機器のうちの空調器は,経済産業省統計による生産額は2004冷凍年度が291億円,前年比1.4%の増加となったが,販売額は298億円,0.7%とわずかに減少となった。
 工業会調査による空気調和器の国内出荷は,ファンコイルユニットが14.8万台で前年比11.3%減,エアハンドリングユニットは2万2762台で0.6%の減少となっている。

《空気調和機器の国内出荷数量》
―工業会調査―
 

 

4 冷凍冷蔵機器

 経済産業省統計による2004冷凍年度の冷凍冷蔵機器の生産額は2052億円で,前年比7.4%増と2年連続の伸びとなった。販売額も2153億円,前年比8.1%の増加となった。
 財務省統計による輸出は,部品を含めて509億円,前年比4.0%の増,輸入は238億円で,23.8%の大幅増となった。

《冷凍冷蔵機器の生産金額》

◆輸送用冷凍冷蔵ユニット
 2004冷凍年度の輸送用冷凍冷蔵ユニットは,経済産業省統計によると生産額は533億円で16.8%増,販売額も529億円で13.9%増となった。
 工業会統計による輸送用冷凍冷蔵ユニットの国内出荷は,3万台で前年比6.9%の減少であった。

《輸送用冷凍冷蔵ユニットの国内出荷数量》

◆サービス関連機器
 経済産業省統計によると,2004冷凍年度の金額は,フリーザーが生産125億円で7.3%減,販売は172億円で10.7%の増加。製氷機は生産102億円,販売107億円でそれぞれ5.2%,0.7%の減少である。
 工業会統計による国内出荷は,製氷機は6万5551台で前年比2.1%の減少となった。ウォータークーラーは2万9581台で前年比0.7%の減少である。業務用冷蔵庫は17.6万台で2.1%の増加であった。

《業務用冷蔵庫の国内出荷数量》
 
《製氷機の国内出荷数量》

◆冷凍冷蔵ショーケース
 経済産業省統計によると冷凍冷蔵ショーケースの2004冷凍年度の生産額は742億円で,前年比7.3%の増加となった。販売額も803億円で前年比9.1%の増加である。
 工業会統計による冷凍冷蔵ショーケースの2004冷凍年度の国内出荷は30.6台で,前年比4.7%の減少となっている。このうち冷凍機内蔵形は19.8万台,前年比9.6%の減少であったが,冷凍機別置形は10.9万台で,前年比5.6%の増加であった。

《冷凍冷蔵ショーケースの国内出荷数量》
―工業会調査―
 

◆冷凍冷蔵ユニット・コンデンシングユニット
 経済産業省統計による冷凍冷蔵ユニットの2004冷凍年度の生産は190億円,前年比5.8%の増加,販売も189億円,前年比4.0%の増加であった。冷凍冷蔵用コンデンシングユニットは,生産が358億円で前年比6.1%の増加,販売は354億円で前年比2.7%の増加を示している。
 工業会調査による冷凍冷蔵ユニットの国内出荷は4万3528台,前年比0.2%とわずかながら増加を示し,冷凍冷蔵用コンデンシングユニットは12.4万台,前年比3.1%の増加となった。

《冷凍冷蔵ユニットの国内出荷数量》

 
《コンデンシングユニットの国内出荷数量》

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