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2004年度アメリカ空調業界トップニュース
<SEER 13問題>
クリントン政権は最後の数週間に,すべてのエアコンディショナ及びヒートポンプの最低SEER値を13以上にすることを決定したが,メーカ側は得られる効果に比して,顧客の負担額が不当に大きくなるとして反対していた。ブッシュ政権は発足後すぐに,この基準を12に下方修正,これに対し合衆国裁判所は「いったん制定された法規を適正な手順を踏まずに下方修正することは認められない」との決定を下した。
これに不服なARIは更なる異議申立てを行うことも検討したが,それに要する期間が不明確なこともあり断念した結果,全メーカが基準値をクリアする製品を提供し始めた。多くのコントラクタもいったん基準が制定されればそれに従うだけだと述べ,懸念された建売住宅業者からも,より付加価値を高めるためにSEER
13〜14の機種を求める声も聞かれるようになった。
<鉄鋼価格の高騰>
昨年,鉄鋼業界は数多くの要因から大きな影響を受けた。ブッシュ政権は輸入鉄鋼がダンピングであるとして懲罰的なダンピング課税を適用,その結果,高級鋼板の品不足が続いていた。そこへ中国市場の急激な進展に伴う鉄鋼需要が起こり,世界的な品不足を引き起こした。あるコントラクタでは,注文した量の50%しか手に入らない状況であったという。高騰する原材料に,メーカは製品価格を値上げし,末端の顧客がそのしわ寄せを負うことになった。
業界各団体は,政府に緊急対応を求めている。エコノミストは,この傾向は徐々に沈静化するとみているが,急速な解決は期待できないとしている。
<業界の提携,合併等の急増>
この1年は色々な企業の提携,合併等が続いた。このうち最大のものは,11月に発表されたグッドマン(アメリカ有数の個人保有の空調機器製造業者)の同じく個人保有の投資会社アポロによる14.3億ドルでの買収であった。10月にはスポーランバルブがパーカー・ハニフィンの一部門に加わった。また,このパーカー・ハニフィンはシーメンスとの間で製品の設計,開発,販売,サービスで協調することを発表した。その他には,
- シュナイダー・エレクトリックによるアンドーバー・コントロールズの買収(4億300万ドル)
- キヤリアのリンデAG冷凍部門の買収(3億500万ドル)
- ダンフォスとターボコアの合弁会社設立。この合弁でダンフォスは,高効率オイルフリーのターボ機器を製品系列に加えることになった。
等がある。
<HCFC,HFC冷媒問題>
昨年はHCFC-22とHFC-410Aに話題が集中し,CO2,NH3にも関心が寄せられた。R22は2010年に新製品の製造が中止となり,その後はサービス用として2030年まで生産されるが,その量は漸減する。多くの業界関係者は,2015年を供給不足が始まる年とみている。
HFCについては一部に地球温暖化係数があるとして規制を求める声があるが,アメリカはより低効率の機器を運転するために多量の化石燃料を燃やして発電する方が悪影響があると反論し,効率のよいHFC機器を推奨している。
CO2については7月にパーデュー大学で「圧縮機技術・冷凍会議」が開催され,冷媒としての関心が高まった。NH3についても国際アンモニア冷凍会議において,より広く活用されるように,その安全性,規制等について規定した「アンモニア冷媒管理計画」が披露された。
<ユニタリー型の需要好調>
ユニタリー型の出荷台数について,まだ2004年の統計は発表されていないが,2003年に樹立された記録の680万7262台を上回ることは確実と予想されている。対前年比でみると1〜3月は,73万851台で8%アップ,7月は月間100万台を超え108万1147台を記録した。これは第一四半期に,各社が新型機器を発表したことが大きく影響しているとみている。
<アジア市場のブーム>
ガス器具製造業者協会(GAMA)が昨年北京にサテライトオフィスを開設する等,多くのアメリカ企業が中国を新たなフロンティアとして有望視している。
2003年度には,中国のGDPは1兆4059億ドルに達し,その成長率は9.1%にもなった。国際貿易管理局(ITA)によると,今後3年間に新規住宅建設は15%増,インフラ設備に970億ドルの投資がなされるという。大型機器を西半球から輸送するにはコストが嵩むため,生産拠点を中国に移す計画が進んでいる。
ダンフォスは1995年に仮設の生産設備,2003年には延べ面積12万5000ft2の本格的な工場を開設した。
昨年春には上海で「中国冷凍展」が開催され,多くの企業が参加,最新の技術を披露し,事業提携,合併等を模索した。
<大型ハリケーンの襲来>
フロリダから内陸にかけて4つの大型ハリケーンが上陸し,各地に甚大な被害を与え,被災地のコントラクタは顧客からのサービスコールの対応に忙殺された。当面は設備の修復に専念したが,長期的には従業員の保護と引き続き襲来が予想されるハリケーンへの対策に没頭することになった。
<コントラクタグループの再編>
コントラクターズ2000として活動してきたコントラクターズ・サービスは将来に焦点を当てることとし,ネクスターに改名する等,グループの再編が続いた。
[Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Dec.
27]
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