機関誌「冷凍と空調」 / 2005.4 (NO.527)
委員会報告
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世界のエアコン需要推定について
2005年,6000万台超を見込む

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 工業会の貿易委員会はこのほど,2008年までの世界のエアコン需要展望をまとめました。2003年の5444万台が2005年には6000万台を超え,2008年には6865万台に拡大すると推定しています。このうち日本を除くアジアが50.7%とその半分を占めると見込んでいます。
 発表文を紹介します。
(編集係)

 

はじめに
 このレポ−トは(社)日本冷凍空調工業会・貿易委員会が行なった世界のエアコン需要に関する調査・分析作業をまとめたものです。
 昨年,1999年〜2007年における推定をご紹介しましたが,このほど,2000年〜2008年までの推定がまとまりましたのでご紹介いたします。内容については,まだ不確かな点も多いと思われますが,関係各位のご参考にしていただければ幸いです。
 なお,この調査に当たっては,実際に海外で活躍されている多くの方々のご協力をいただきました。ここに記して感謝の意を表します。

1.調査結果の概要
 調査の対象としたのは,住宅,ビルなどに用いられるエアコンの合計で,このうち,ウィンド型と日本的な家庭用セパレート型を含めた「ルームエアコン」,ルームエアコン以外の「パッケージエアコン」に区分して調査した。
 調査は2003年までのデータを収集・分析して地域別の生産量,輸出入,需要量を推定,2004〜2008年の需要量はその後の動向から延長して作成した。

(1)2008年までの需要
 2003年の世界のエアコン需要は全体で54,379千台に達し,前年の16.1%増であったと推定される。2004年は6.9%増の58,147千台,2005年は3.9%増の60,422千台に達するものと推定される。2006年,2007年,2008年については,それぞれ62,970,65,633,68,654千台と推定した。
 日本の需要は2003年は3.2%減の7,307千台であったが,2004年には5.1%増の7,679千台となった。2005年以降は7,500千台で推移するものとみられる。世界需要に対する日本の構成比は,2003年13.4%,2004年13.2%,2005年12.4%となっている。
  
<1>   ルームエアコン
     2003年のルームエアコンの世界需要は,前年比19.7%増の43,352千台であったと推定される。2004年は7.4%増の46,559千台,2005年は4.5%増の48,655千台になると推定した。2006年,2007年,2008年については,それぞれ50,967,53,409,56,126千台と推定した。日本の需要は2003年が前年比3.9%減の6,633千台,2004年が4.5%増の6,931千台であったが,2005年以降は6,800千台で推移するものとみられる。世界需要に対する日本の構成比は,2003年15.3%,2004年14.9%,2005年14.0%となっている。
<2>   パッケージエアコン
     2003年のパッケージエアコンの世界需要は,前年比3.7%増の11,027千台であったと推定される。2004年は5.1%増の11,588千台,2005年は1.5%増の11,766千台になると推定した。2006年,2007年,2008年については,それぞれ12,003,12,254,12,528千台と推定した。このうち日本の需要は2003年が674千台,2004年が748千台で,2005年は700千台になると推定した。世界需要に対する日本の構成比は,2003年6.1%,2004年6.4%,2005年5.9%となっている。

(2) 2003年までの生産と日本の輸出
 この調査に当たって,2003年までの生産量と日本の輸出量を調査・分析した。
 それによれば,2003年の世界のルームエアコン生産は53,458千台で,前年より33.9%増加した。日本の生産は前年19.1%減の4,361千台であった。世界生産に対する日本の構成比は,2000年18.1%,2001年16.4%,2002年13.5%,2003年8.2%と減少傾向にある。
 2003年のパッケージエアコンの世界生産は,前年より5.9%増加して11,199千台となった。日本の生産は前年より7.8%増の832千台であった。世界生産に対する日本の構成比は,2000年8.8%,2001年8.6%,2002年7.3%,2003年7.4%となっている。
 一方,2003年の日本の輸出をみると,ルームエアコンは前年23.2%減の378千台,パッケージエアコンは20.1%増の173千台であった。日本の輸出は日本以外の世界需要に対し,ルームエアコンで1.0%,パッケージエアコンで1.7%であった。

2.世界のエアコン需要の推定結果
 世界のエアコン需要推定(2000年〜2008年)を表1,世界のエアコン生産の推定(2000年〜2008年)を表2,日本のエアコン輸出の実績(2000年〜2008年)を表3に示す。

3.定義及び推定の手法

(1) 製品の範囲・区分
 推定の対象については,1.の概要の項に説明してあるが,ここで改めて整理すると次のようになる。

<1>   製品の範囲
     住宅,ビルなどに用いるエアコンディショナーで,ユニットになったもの(いわゆる直膨式のエアコン)を対象とした。ヒートポンプ式の冷暖房兼用型はここに含んでいる。
 冷温水システムに用いるファンコイルユニット,エアハンドリングユニットは除外した。
<2>   製品の区分
   
(i)   ルームエアコン
     一般的には,ルームエアコンとはウィンド型のエアコンをいうが,日本では小型のセパレート型(おおよそ3HP未満)で家庭用として製造・販売されているものも含めて「ルームエアコン」という呼称が一般化している。このため,日本的な小型セパレート型エアコンを含めてルームエアコンとした。
(ii)   パッケージエアコン
     パッケージエアコンの呼称は一般的とはいえないが,日本の業界では,業務用として製造・販売されているセパレート型,シングルパッケージ型,リモートコンデンサー型の各種の製品を含んだ総称として使われているため,この範囲のものをパッケージエアコン(おおよそ3HP以上)とした。米国ではウィンド型以外をユニタリーエアコンディショナー,ユニタリーヒートポンプと呼んでいるが,ここでは上記のとおり,日本式の分類を採用した。

(2) 地域の区分
 地域の区分は日本を特掲し,それ以外は一般的に用いられている地域区分に従った。

(3) 2000年〜2003年の需給推定の手法
 2000年から2003年の需給の推定に使用したデータおよび推定の手法は,次のとおりである。

<1>   使用データ
   
(i)   日本
     (社)日本冷凍空調工業会で調査・発表しているデータを使用した。なお,ここでは暦年を基本としているので,冷凍年度での需要量とは,若干のずれがあるので注意されたい。
 また,輸出についてはこの推定のため改めて調査したデータを使用した。
(ii)   日本以外
     需要量については,その地域で工業会がありデータを公表しているものは,入手できた範囲で使用した。それ以外については,委員が分担して各国の販売業者に問い合わせるなどして得られたデータを使用した。生産量についてはデータが乏しく,委員が分担して各地の製造業者に問い合わせるなどして得られた情報を使用した。
 輸出入については,各国で発表されている貿易統計を参考にするほか,委員が分担して現地に問い合わせるなどして得られた情報を使用した。
<2>   推定の手法
   
(i)   日本の輸出,米国の輸出入統計など,信頼度が高いと見られるデータを優先しながら地域別の輸出・輸入を推定した。
(ii)   地域ごとの生産量,需要量を推定した。
<3>   誤差
     次の要因により,この推定結果は若干の誤差を含んでいると思われるので,利用に当たっては十分留意されたい。
   
(i)   貿易統計のデータ不足(数量単位が重量のみとなっている等)
(ii)   データそのものの誤差(製品のカテゴリーの不揃い等)
(iii)   生産量等のデータ不足

(4) 2004年〜2008年の需要推定の手法
 2004年から2008年の需要推定については,上記で得られた2000年〜2003年の推定値とその後の各地域での需要の動向に関する情報を勘案して作成した。

 

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