機関誌「冷凍と空調」
/ 2005.7 (NO.530)
資料紹介
二酸化炭素の排出量,1990年比8.3%増
―2003年度温室効果ガス排出量とエネルギー需給実績―
2003年度(平成15年度)の温室効果ガス排出量と2003年度(平成15年度)エネルギー需給実績が,環境省と経済産業省からそれぞれ発表されました。それによると,温室効果ガスの総排出量は二酸化炭素換算で前年度比0.7%増の13億3910万トンで1990年を8.3%上回っています。また,2003年度の最終エネルギー消費は前年度比0.8%減の15,912PJ(ペタジュール,10
15
J)となっています。概要を紹介します。
(編集係)
<概要>
温室効果ガスの総排出量
環境省の発表によると,2003年度の温室効果ガスの総排出量(各温室効果ガスの排出量に地球温暖化係数[GWP
1)
]を乗じ,それらを合算したもの)は,二酸化炭素換算で13億3900万トンで前年度比0.7%増,京都議定書の規定による基準年(1990年。ただし,HFCs,PFCs及びSF6については1995年)
2)
の総排出量12億3700万トンと比べ,8.3%上回った。
1)
地球温暖化係数(GWP:GlobalWarmingPotential):温室効果ガスの温室効果をもたらす程度を,二酸化炭素の当該程度に対する比で示した係数。数値は気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第2次評価報告書(1995)によるもの。
2)
京都議定書第3条第8項の規定によると,HFCs等3種類の温室効果ガスに係る基準年は1995年とすることができるとされている。
3)
今回,排出量の算定に用いた方法では,炭素収支の確保について必ずしも十分に考慮されていないなどの課題があり,改善の必要がある。こうした課題も含め,今後,より適切な算定方法について専門的な検討を行う予定である。その結論いかんでは,二酸化炭素の排出量が大幅に変動する可能性がある。
4)
温室効果ガス排出・吸収量は,IPCCガイドラインの規定では,暦年単位で算定することとされているが,これまで我が国は,年度単位で算定してきたところ。平成15年度の条約事務局による審査においては,過去のデータの暦年化への変換の困難性と今後のデータの暦年ベースでの集計の可否について審査が行われた。審査団より,過去のデータは年度,直近のデータは暦年とするよりは,一貫して年度単位で算定することが望ましいが,引き続き暦年の可否についても検討を行うこととの指摘を受けている。
<温室効果ガス総排出量の推移>
最終エネルギー消費
経済産業省の発表によると,2003年度の最終エネルギー消費は,産業部門でのエネルギー消費が若干増加した一方,民生部門及び運輸部門でのエネルギー消費が減少したこと等により,15,912PJ
5)
となり,前年度比で0.8%減少した。
5)
PJ(ペタジュール)はエネルギー単位で,○○PJ[10
15
J]×0.0258258=△△原油換算百万kl
<最終エネルギー消費の推移>
一次エネルギー供給
2003年度の一次エネルギー総供給は23,076PJで前年度比0.4%増,国内供給では22,422PJで0.1%増であった。