機関誌「冷凍と空調」 / 2007.4 (NO.551)
法令紹介


改正消費生活用製品安全法,5月14日施行

―消費生活用製品安全法政省令公布―
 

<政省令による規定>

 改正消安法では,その施行期日,製品事故から除外する事故や重大製品事故の要件等については政令で定めるとなっており,2月28日には「消費生活用製品安全法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」が,3月1日には「改正消費生活用製品安全法施行令(改正施行令)」が,それぞれ公布された。また,改正消安法と改正施行令により,重大製品事故のうち身体の障害,重大製品事故の報告期限と様式については省令で定めることになっており,4月5日に「改正消費生活用製品安全法施行規則(改正施行規則)」が公布された。

1.特定製品と特別特定製品
 改正消安法では,消費生活用製品を一般消費者の生活に用いられる製品としているが,このうち構造,材質,使用の状況等からみて一般消費者の生命又は身体に対して,危害を及ぼすおそれが多いと認められる製品を「特定製品」としている。また,特定製品のうち製造事業者又は輸入事業者の中に一般消費者の生命又は身体に対する危害の発生を防止するために必要な品質の確保が十分でない者がいると認められるものを「特別特定製品」とし,それぞれ政令で定めるとしている。

(1) 特定製品
 改正施行令で定められた特定製品は,表2のとおり。

表2 政令で定められた特定製品

家庭用の圧力なべ及び圧力がま 内容積が10リットル以下のもので,9.8キロパスカル以上のゲージ圧力で使用する用意設計したもの
乗用車用ヘルメット 自動二輪車又は原動機付自転車乗車用のもの
乳幼児用ベッド 主として家庭において出生後24カ月以内の乳幼児の睡眠又保育に使用することを目的として設計したもの。揺動型を除く
登山用ロープ 身体確保のもの
携帯用レーザー応用装置 レーザー光(可視光線)を外部に照射して文字又は図形を表示することを目的として設計したもの
浴槽用温水循環器 主として家庭において使用することを目的として設計したもので,水の吸入口と噴出口とが構造上一体となっているもので,加熱のために水を循環させるもの及び循環させることができる水の最大の流量が10リットル毎分未満のものを除く

(2) 特別特定製品
 特定製品のうち,B乳幼児用ベッド,D携帯用レーザー応用装置,E浴槽用温水循環器が特別特定製品となっている。

2.製品事故から除かれるもの

 改正消安法では,製品事故から除かれる事故として,他の法律の規定によって危害の発生及び拡大を防止することができると認められる事故を政令で定めるとしている。改正施行令では,それを食品衛生法に規定する器具,容器包装又はおもちゃに起因する食品衛生上の危害が発生したものとしている。

3.重大製品事故の要件
 改正消安法の「重大製品事故」は,製品事故のうち発生し,又は発生するおそれがある危害が重大なものとしているが,その事故内容等については政令で定めるとしている。改正施行令では重大製品事故の具体的な要件として,以下を定めている。

@ 死亡
  A 負傷又は疾病で,治療に30日以上の期間を要するもの。または,これらが治ったとき(その症状が固定したときを含む)に,主務省令で定める身体の障害があるもの
  B 一酸化炭素中毒
  C 火災の発生
 
 重大製品事故の要件の中で,「主務省令で定める身体の障害があるもの」とあるが,改正施行規則では表3のように定められている。

表3 主務省令で定める身体の障害

●長期にわたる視覚障害
両眼の視力がそれぞれ0.1以下
一眼の視力が0.02以下,他眼の視力が0.6以下
両眼の視野がそれぞれ10度以内
両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
 ここで言う視力とは,万国式試視力表で測ったもので,屈折以上がある場合は矯正視力で測ったものをいう
●長期にわたる聴覚又は平衡機能の障害
両耳の聴力レベルがそれぞれ70デシベル以上
一耳の聴力レベルが90デシベル以上,他耳の聴力レベルが50デシベル以上
両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50パーセント以下
平衡機能の著しい障害
●臭覚の障害
臭覚の喪失
長期にわたる臭覚の著しい障害
●音声機能,言語機能又はそしゃく機能の障害
音声機能,言語機能又はそしゃく機能の喪失
長期にわたる音声機能,言語機能又はそしゃく機能の著しい障害
●肢体不自由
長期にわたる一上肢,一下肢又は体幹の機能の著しい障害
一上肢,一下肢のいずれかの指の末節骨の一部以上を欠くもの
長期にわたる一上肢又は一下肢の親指の機能の著しい障害又は人差し指を含めて一上肢の3指以上の機能の著しい障害
上記3項目のほか,その程度が上記3項目の障害の程度以上であると認められる障害
●循環器,呼吸器,消火器,又は泌尿器の障害
長期にわたる障害であり,日常生活が著しい制限を受ける程度であると認められるもの

4.重大製品事故に係る危害の発生及び拡大を防止すべき他の法律
 改正法では製品事故等に関する措置の情報の収集及び提供の中で,重大製品事故による危害の発生及び拡大が他の法律によって防止されるべきものと認められる場合について,政令で定めることになっている。改正施行令では,以下をその他の法律として定めている。
・有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律

5.回収等の措置を命ずることができる他の法律

 重大製品事故による危害の発生及び拡大を防止するその他の措置として,改正法では危害防止命令が規定されているが,そのほか政令で定める他の法律の規定に基づき必要な措置を講ずることができる場合がある。この政令で定める他の法律の規定について,改正施行令では表4のように定めている。

表4 回収等の措置を命ずることができる他の法律

食品衛生法
(昭和22年法律第223号)
第54条
ガス事業法
(昭和29年法律第51号)
第39条の18
電気用品安全法
(昭和36年法律第234号)
第42条の5
液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律
(昭和42年法律第149号)
第65条
有害物質の含有する家庭用品の規制に関する法律
(昭和48年法律第112号)
第6条各項


6.報告の期限と様式
 改正法では,重大製品事故の発生を知った消費生活用製品の製造事業者と輸入事業者は,その消費生活用製品の名称と形式,事故内容等を主務大臣に報告することが義務となっているが,その期限と様式は主務省令で定めるとされている。

 改正施行規則では報告の期限を,重大製品事故が生じたことを知った日から起算して10日以内としている。また,報告書についても規定している。

7.施行期日について
 「消費生活用製品安全法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」により,改正消安法は5月14日から施行される。また改正施行令,改正施行規則も同様,5月14日に施行される。
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