機関誌「冷凍と空調」 / 2008.7 (NO.566)
海外短信
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米議員グループ,業界に要望「エネルギー効率改善を主体に」

 米国議員らによるエネルギー節約同盟(ASE:Alliance to Save Energy)は「大エネルギー効率日(the Great Energy Efficiency Day)」イベントを開催し,上下両院議員を含む多数の政府関係者から関係業界に原油,ガソリン,ディーゼル油の高騰に悩まされる今日,エネルギー問題解決に最重点をおくよう強い要望が出された。
 ドーガン上院議員はASEが隠れた運動推進者に贈る「陰の立役者賞(Unsung Hero Award)」を受賞者の1人ベルスマンドブラ氏(上院エネルギー・水源開発費小委員会委員)に贈呈するに当たり,「現在,原油価格は急騰しており,原油に依存するわが国は各種対策を指向しているが,取組みやすいエネルギー効率の改善に集中し,依存率を下げることが急務ある」と述べた。
 同じく受賞者のジミソン氏(下院エネルギー・貿易委員会顧問)への贈呈に当たってはバウチャー下院議員が「現在,気候変動規制問題に取り組んでいるが,この問題に関与するすべての関係者が達した合意に参加することが急務であり,その日も近い。再生可能エネルギーの開発も叫ばれているが,これは美味しそうな匂いだけで,実質があり効果的なのは効率改善である。ジミソン氏はエネルギー自立保全法(2007年)の制定に大いに関与した」と称えた。
 ウオンプ下院議員は定置式固体酸化燃料電池の持つ無限の可能性について言及し,「これが成功すれば自分専用の電源を持つことができるようになる。さらに大規模になれば“Greening the Capitol”として,国会議事堂用の発電所をこの燃料電池に代えることにより世界のエネルギー技術のリーダーになることができる」と期待を込めている。
 この他にも,エネルギー源を原油以外の石炭,原子力等に求める案,73%以上のユーザーが2年以上償却年数の改善案に興味を示さないことに対する政府関係筋からの対策,非効率な白熱電球から効率的なハロゲン電球への転換等が提案された。
 最後のパネルディスカッションでは,「未来のビル」について討論が行われた。モーガンスタンレーで夜間電力で氷蓄熱し昼間の負荷を低減している例や,フォート・ノックス基地で地熱利用システムを採用し35%の省エネを目指していることなどが発表された。
 最後にASE副会長のハリス氏から“正味エネルギー消費ゼロ”(既存の消費量の80%減)のビルの基礎的な研究が始まったことが発表された。この研究には先行技術,ユーザーに理解される技術の開発等に持続的な研究開発支援が欠かせないと訴えた。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News May 12 2008



インガソールランド,トレーン買収を機に経営陣刷新

 インガソールランドはトレーン買収完了を機に,経営陣の刷新を発表した。トレーン業務システムの社長であったキッセル氏が退任する後を受け,同社のセキュリティー技術部門の責任者ラマック氏が社長に就任することになった。
 これについて同社会長兼CEOのヘンケル氏は「わが社の業務部門担当チームは,我々が参加する分野での市場における占有度の拡大と成長にかなり強みを示している。各分野の責任者はそれぞれの経歴を通じ,市場における優位さ,運営の熟練度,リーダーシップ,成果の獲得に優れた成果を示してきた」と評価した。そしてキッセル氏がスムーズな合併に貢献したことに感謝した。
 なお,トレーンの住宅システム部門のダニエル社長は,現職に留まる。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News May 12 2008




銅の使用量急増か?耐バクテリア性を認知

 米国環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)は米国銅開発協会(CDA:Copper Development Association)の技術・技術サービスを担当する独立研究所が行っている銅合金の持つ耐バクテリア性についての研究成果を認め,登録することを決定,注目を集めている。
 同研究所のマイケル副社長によると,ここで実施されたテストでは,銅合金に接触したバクテリアは2時間以内に99.9%が死滅した。このような効果は,銅合金のドアノブでも認められた。
 現在は南カリフォルニア大学において,これまで主流であったアルミニウム製フィンに代わって銅製フィンの熱交換器についての効果がテストされている。これが実証されれば,初期コストの上昇はあるものの,それを上回る耐バクテリア性が評価され,熱交換器に加えて銅製のドリップパン,ドレイン配管,ダクト部品等にも復活採用される機会が増えてくると期待されている。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News May 19 2008



EPA,ラドンによる被害を警告

 EPAは最近米国の家庭におけるラドンによる被害について発表した。

・室内でのラドン吸引による年間の死亡者数は一酸化炭素による死亡者数のほぼ100倍
・肺がん発生の原因,喫煙に次ぎ第2位
・今年,ラドン吸引により2万人が死亡
・ほぼ15件に1件の住宅でラドン濃度が上昇

 地中のラドンは建物基礎のクラック等を通じて屋内に侵入する。これを防止するには,地下室の床にパイプを打ち込み,地中のラドンをファンで吸引・排気する等の対策が有効である。今後,HVAC業界の大きな業務分野になる可能性を秘めている。



Air Conditioning, Heating and Refrigeration News June 2 2008

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