機関誌「冷凍と空調」 / 2008.8 (NO.567)
新聞に見る産業の動き
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[広報資料から(1)]コンプレッサー内製化

中・大型エアコン用「2シリンダーロータリーコンプレッサー」を自社開発,内製化

 

2008年7月30日/株式会社富士通ゼネラル


 このたび当社では,中・大型エアコン(冷房能力:8kW〜15kW)用の高効率DCインバータータイプの「2シリンダーロータリーコンプレッサー」(N-TF30ND)を自主技術により開発,2009年10月を目途に内製化いたします。
 内製化にあたり,タイ(チョンブリ県)にある当社100%資本のエアコン用モーター生産会社・FGA(THAILAND)CO.,LTD.の現工場を拡張し,そこにコンプレッサー製造ラインを設置いたします。工場は本年8月より建設に着手し,2009年10月から稼働を開始いたします。同工場におけるコンプレッサーの生産能力は当初年間40万台とし,投資金額は総額約35億円となります。
 近年,世界規模で環境問題への対応が求められるなかで,エアコンに対する世界各国での省エネ規制は,達成基準値のレベルアップや省エネラベリング制度の採用など,ますます厳しくなっております。こうした中で,当社ではエアコンの省エネ性能向上を積極的に図ってまいりました。
 今後一段と高いレベルの改善を図るためには,エアコンの基幹部品であるコンプレッサーの効率改善が重要課題の一つであります。
 これまで,当社ではコンプレッサーを全て外部購入しておりましたが,今後,中・大型エアコン分野を強化して行くにあたり,自社エアコンに最適なコンプレッサーを開発し,搭載することを最重点課題の一つとして捉え,過去数年間にわたって研究,試作を重ねてきましたが,このたび当社独自の中・大型エアコン用コンプレッサーの開発を完了し,内製化いたします。
 今回開発の高効率DCインバータータイプの「2シリンダーロータリーコンプレッサー」(N-TF30ND)は,幅広い負荷変動に対しても高いエネルギー効率を有し,今後の省エネ規制を先取りした設計となっております。また,コンプレッサー内の構造を最適化することにより吐出油量の半減を実現し,熱交換器の伝熱損失の低減を図るとともに,ビル,大規模な施設などに要求される長配管設置にも対応可能としました。
 今後も,地球環境問題に積極的に取組み,空調機事業のさらなる拡大を目指してまいります。

主な特長

1. 今後の省エネ規制を先取りした高効率設計
 エアコンに対する世界各国での省エネ規制が,達成基準値のレベルアップや省エネラベリング制度の採用などますます厳しくなる中で,今回開発したコンプレッサーは,この規制の動きを先取りして低速から高速まで幅広い運転範囲で高効率を維持できるように,シリンダー容積およびシリンダー径の最適化を図りました。また,負荷変動に対応したDCモーターの運転特性を活かすべく,磁界解析技術を用いて磁気回路の設計をおこない,最適化を図りました。
 これらにより,同等クラスの他社コンプレッサーに対して5%のエネルギー効率向上を達成しております。

2. 吐出油量の半減
 コンプレッサー内の潤滑油の一部は,コンプレッサー外に吐出されますが,吐出油量が多い場合には,エアコンの冷却性能を低下させたり,コンプレッサー内部の油面が低下することによる軸受け部の焼付きなどの原因となります。
 今回開発したコンプレッサーでは,循環冷媒中に含まれる潤滑油の割合を抑えるため,コンプレッサー内の潤滑油分離板の形状および取付け位置を最適化し,循環冷媒中に含まれる潤滑油の割合を他社同等クラス品に比べ約50%削減し,伝熱損失の低減を図るとともに,ビル,大きな施設などに要求される長配管設置にも十分な潤滑性能を保った設計にしております。

主な仕様・生産台数

機種名
N-TF30ND
用途
中・大型エアコン
冷媒
R410A
定格出力
10kW
外観寸法(高さ×外径)*
315mm×φ131mm
質量
15kg
電源
単相 200−240V
生産台数
当初月産35千台

* アキュムレーターを除く

<以下略>


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