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米空調業界,未曾有の経済危機で各種インセンティブの継続を要望
アメリカ金融危機に端を発した未曾有の混乱を回避するため,ブッシュ政権は総額7000億ドルの政府資金を投じて銀行等を救済する“緊急経済安定法(EESA:Emergency
Economic Stabilization Act of 2008)”を提案したが,上院の賛成が得られず混乱が続いている。この法案には空調業界が存続を望んでいる各種の重要なインセンティブやクレジットの延長が含まれており,その成立が強く望まれている。
ASHRAEのハリソン会長は「クレジットにはわが国のエネルギー独立に不可欠なものが含まれており,業務用ビルに対する課税軽減法(CBTD:Commercial
Building Tax Deduction,ビルの空調設備,照明,躯体などをANSI/ASHRAE/IESNA基準90.1-2001の規定より50%以上改善したビル所有者に対して税の軽減を行うもの)の2013年までの延長は最も重要なものである」と述べている。新しいビルの計画から完成までには約5年を要するが,この種の減税は2005年エネルギー政策法(Energy
Policy Act of 2005)などで2年しか認められていない。
その他の要望として
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2009年度向けの既設住宅のエネルギー効率改善に対するクレジットの延長。この対象にはバイオマス燃料使用ストーブ(最高300ドル),温水器の基準効率を達成したもの等が含まれる。 |
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アメリカ製の応用製品に対する2010年までの製造者向けクレジットの3年延長 |
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暖冷房用エネルギー消費を同種の住宅の消費量と比べ30〜50%改善した新築住宅に対する2009年までのクレジットを1年延長。30%の改善は1000ドルに,50%の改善は2000ドルに相当する。 |
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新エネルギー生産に対するクレジット。風力発電は2010年まで,バイオマス,地熱利用,太陽熱利用,水力,海水・潮流利用は2012年までとする。 |
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太陽熱利用設備,燃料電池,小型タービン設備は2016年までクレジットを提供する。 |
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住宅用建物に設置された省エネ設備,エネルギー効率化住宅,自己使用の新エネルギー発生設備に対するクレジット |
これら各種のインセンティブは新規設備費を軽減できるばかりではなく,消費者,経済,環境に対してもよく,より大きな省エネ効果をあげることができる。
この法案には,その他にも多くの計画の延長,新設が含まれている。それらの中には,すでに消滅したビジネス調査クレジットの延長,グリーンビル及び持続可能なデザインへの税控除計画等も含まれている,また,省エネ基金を設定,州,地方自治体による省エネ計画の促進,スマート・メーター,スマート送電網を設置した場合の償却年数の短縮なども盛り込まれている。
ハリソン会長は経済危機対策とエネルギー効率改善の法制定の重要性を強調し「銀行業界は今回の危機により大きな痛手を受けるであろうが,もし代替エネルギーやビルのさらなる効率化が実施できなければ,我々はさらなる打撃をこうむるだろう」と述べている。
Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Oct.
27 2008
自然冷媒,各地のビッグプロジェクトで採用
欧州で自然冷媒の普及を推進している団体“ユーラモン”の代表モニカ・ウィット氏は規制が強化されるHCFC類に代わる冷媒としてアンモニア,CO2,炭化水素などを推奨している。
アバディーンのサマーヒルに建設される“カール・アバディーン・アイスリンク”はスコットランド最大の規模で,広さは1350m2。同国のナショナル・ウィンタースポーツとして有名なカーリング競技場で,一般のスケート競技にも利用される。この計画では高騰する運営費と保守費を削減するため,この分野で40年以上の経験を持つスター・レフリジャレーション社に計画を任せた。同社はアンモニア冷媒の充てん量をわずか80kgに限定したシステムを考案。設備冷凍容量は253kWで,これにより二次冷媒のグリコール溶液を−10℃まで冷却,リンク床に埋設されたパイプ内を循環させている。発生した圧縮熱は回収され,床面の加熱に再利用されている。
ドバイの世界第3のスキードームにも,同様のデザインが採用されている。このドームは“スキー・ドバイ”と名付けられ,総面積2万2500m2で,総計で1500人を収容でき,エミレート・ショッピングセンターの娯楽施設の目玉となっている。内部には5種類のスロープがあり,6000トンの雪が使用されている。設置冷凍容量は2600kW,冷媒には同じくアンモニアが使用されており,雪は冷凍機の蒸発器(アルファ・ラバル製のプレート熱交換器)を流れるグリコール溶液により冷却される。蒸発温度は−22℃,グリコール溶液の温度は−15℃である。雪(深さ1m)の下の床面に埋設された冷却管の総延長は100kmに達する。さらにグリコール溶液は29台のエアクーラーにも流され,施設内の室温を−1〜−2℃に保ち,深夜は−8℃まで温度を下げスノーガンから水を放出し,30トンの補助用雪を作っている。
スウェーデンのカールスタッドにあるティングバラ・アイススタジアムにもアンモニア/CO2カスケード冷凍システムが設置されている。設備容量は2300kWで,10台のスクリュー圧縮機を使用するヨーロッパ最大のスケート設備である。
RAC−REFRIGERATION AND AIR CONDITIONING December 2008
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