機関誌「冷凍と空調」 / 2009.3 (NO.574)
海外短信
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第7回AHR EXPO技術大賞,9社が受賞

 AHR EXPOが1月26〜27日,シカゴのマコーミック・プレースで開催され,昨年業界で最も優れた革新的技術を応用した製品を提供したとして,分野別に9社が表彰された。

○ビル・オートメーション部門
 AECデザイン・グループのArtrAビル情報モデリング(BIM:Building Information Modeling)資産管理システムは,設計グループからコントラクター,オーナーに至るまでが必要とする情報,業界基本の基準等が網羅され,3-D CADのフォーマットで入力されている。購買仕様書,保守記録,設置マニュアル,現場経歴,ユーザーガイド等を作成する際にもワンタッチで取得できることが評価された。

○クーリング部門
 ダンフォス社が業務用空調・ヒートポンプ用として発売した“Apexx VSH”可変速スクロール圧縮機(冷媒R410A,容量12〜40トン)が選ばれた。この分野では高圧縮と高エネルギー効率,部分負荷特性,連続負荷追従性が求められる。この機種は部分負荷時にも蒸発器の全伝熱面積を有効利用し,併せて全速度域で高エントロピー効率を確保しているので,従来比20%以上の省エネ運転が期待できる。

○グリーンビル部門
 アイス・エネルギー社の“アイス・ベア®30”ハイブリッド・エアコンディショナが受賞した。中小規模の業務用ビル向けとして初めて,安価な夜間電力を利用し昼間に必要な熱を蓄熱する方式を採用,効率改善,ピーク時電力の低減に貢献したことが認められた。これにより,昼間の消費電力を95%削減できる。全米の同種のビルの70%に適用可能で,莫大な波及効果が得られるという。

○冷凍部門
 省エネが最大の急務とされる小売食品の冷凍用として,スーパーマーケット用に開発されたダンフォス社の“AKD102”可変容量冷凍機が選ばれた。この機種は操作に特定のコンピュータ技師を必要とせず,内蔵するコンピュータにより冷凍機,コンデンサ・ファン又はHVAC用ファンの運転速度を調整,省エネを達成している。また,モーターの寿命やメンテ期間を延ばすことにも成功した。

 その他部門の受賞メーカー,機種は次のとおり。

○暖房機部門:ヨーク,ジョンソン・コントロールズ社の“アフィニティ”(AFUE98%の高性能)

○IAQ(室内空気質)部門:ロトロニック社“ハイグロクリップ2”(最新技術で湿度・温度・露点を測定)

○ソフトウェア部門:Mc4ソフトウェア社“Mc4スーツ(Suite)”

○工具・計測部門:UEI社“スマート・ベル燃焼メーター”(CO2や燃焼ガス温度の計測用)

○排気部門:ツインシティ・ファン社“エアロ・アコースティック・ディフューザー”

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Jan. 12 2009

冷凍設備のアップグレード化

 世界各地で,冷凍設備のアップグレードが進められている。

○カナダ
 ニューブランズウィック州モンクトンのティム・ホートンズ4アイスセンターは4つのアイスリンクを持ち,年間を通じてアイスホッケー等の競技が行える。プログラマブル・ロジック・コントローラー(PLC)が搭載されたアンモニア冷凍機が設置されていたが,消費電力が莫大なため,コントローラの改善が行われた。新たに搭載された“Pro-Act XP”システムは氷表面温度を華氏0.5度(摂氏マイナス17.5度)以内に保ちながら設備全体の消費電力を最小に制御できる。また,グラフィックパネルにより,各種のイベントに合わせて事前に運転を設定できる。

○デンマーク
 2007年以降,10kg以上のFガスを冷媒として充てんする冷凍機の新設は禁止された。大手スーパー業者のスーパー・ベストはコペンハーゲン支店に,2つの冷媒回路とプレート熱交により3種の温度域を持つCO2カスケード冷凍設備を導入した。冷凍食品キャビネット用は蒸発温度−28℃で庫内温度−20℃,冷蔵庫・貯蔵室用は蒸発温度−10℃で2〜3℃に維持している。高温度用は外気温により凝縮器の放熱やガス冷却熱を利用しており,設置容量を150kWに抑えることができた。120barという高い運転圧力にもかかわらず,安全性を保ちながら厚さ0.7mmという薄さのステンレス鋼板製ガス冷却器を使用している。

○アメリカ
 4大大手食品業者の1つセイフウェイは,運営コストの低減を求め,カーター・エア・バランス社に設備の改善を依頼した。カーター・エア・バランス社は,店舗の実態を調査した結果,通風量を単位面積あたり50%削減できることを発見し,高効率モーターを使用した新しいHVACシステムを導入した。その結果,年間で5000〜8000ドルの削減に成功。セイフウェイは,カリフォルニアやハワイにある残り185の店舗にも同様の改造を行う予定である。

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Jan. 26 2009


米国エネルギー省,高性能ビル導入促進案を大手団体に諮問

 米国エネルギー省(DOE:U. S. Department of Energy)は,高性能ビル導入を促進するため大手10団体に対し,コンソーシアムを組織し答申するように求めた。選ばれた団体は以下のとおり。

・米国冷凍空調暖房工業会(AHRI:the Air-Conditioning, Heating, and Refrigeration Institute)

・米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE:the American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers)

・米国建築家協会(AIA:the American Institute of Architects)

・省エネルギー連合(ASE:the Alliance to Save Energy)

・建築所有者・管理者協会(BOMA:the Building Owners and Managers Association)

・国際基準評議会(ICC:the International Code Council)

・北米照明学会(IESNA:the Illuminating Engineering Society of North America)

・全米州エネルギー担当官協会(NASEO:the National Association of State Energy Officials)

・米国電機工業会(NAMA:the National Electrical Manufacturers Association)

・米国グリーンビルディング協会(USGBC:the U. S. Green Building Council)

Air Conditioning, Heating and Refrigeration News Jan. 26 2009


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