新聞記事から
| 川重冷熱工業は11日,ビルなど産業用冷暖房の熱源機で次世代型の位置付けとなる三重効用方式の吸収冷温水機を開発したと発表し た。 |
| (日経 ’02.6.12) |
| 世界初の次世代型吸収冷温水機用三重効用方式を開発 |
| 平成14年6月11日/川重冷熱工業株式会社 |
川重冷熱工業は,世界初の次世代型吸収冷温水機用三重効用方式を開発し,世界最高の省エネルギー率を達成しました。
当社は,現在高層ビルや産業用冷暖房の熱源機として利用されている脱フロン形省エネルギー二重効用吸収冷凍機を,1965年に世界 で初めて商品化に成功して以来,省エネルギー,品質向上等常に業界をリードしてきましたが,このたび,さらに画期的な吸収冷温水機用三重効用方式を開発しました。吸収冷温水機の三重効用方式は,一重・二重を組合せた方式や二種類の吸収液を組合せた方式など
,長年にわたって各種方式が研究されてきましたが,当社は1種類の吸収液で運転する最も効率の良い三重効用方式の技術開発に,世界で初めて成功しました。
今回開発した三重効用方式は,新エネルギー・産業技術総合開発機構(略称:NEDO)の委託を受け,当社が社団法人日本ガス協会と 共同で開発し,三重効用サイクルの運転による冷房の省エネルギー率が,これまでの二重効用の限界をはるかに超えた,世界最
高のCOP 1.49 ※1)(高位発熱量基準)であることを確認しました。省エネルギー率としては,冷房用エネルギーを,業界基準となっ
ている当社の二重効用吸収冷温水機(開発初期のエネルギー消費量基準機)に比べ約半分に,また現在の市場一般製品(従来機・省エネ率26%)比でも30%低減に相当します。(上記比はいずれも当社比)
※1)COP=成績係数(冷凍能力÷エネルギー消費量)
この三重効用方式の開発については,耐食性,圧力容器・ボイラ構造規格への適合性,動的変化への追従性と実用的コストの実現が 課題でした。そして当社はこれらの課題に対して,
(1) 新開発のトリプル・リバースサイクルを用いること
(2) 先に開発した世界最高レベルの省エネルギー率を達成した二重効用吸収式冷温水機の省エネルギー技術を応用したこと
(3) 新型の高温再生器を開発したこと
によって,世界で初めて実用化に目処をつけました。
三重効用方式は,冷房運転時の省エネルギー効果が大きいため,冷房負荷が大きく,さらに冷房運転が長時間となるスーパーマーケ ット,病院,工場などの空調設備において,エネルギー消費削減効果が大きく期待できます。そして,この省エネルギー技術はフロン
レスをはじめ,熱エネルギーの削減と炭酸ガスの削減にも大いに効果を発揮するため,地球環境保護に役立つことから,吸収式冷暖房 システムの普及がさらに広がることと期待されます。
(300 RT 規模の吸収式を年間2000時間冷房運転する場合,現行二重効用機平均との比較では(1)経済効果約:200万円,(2)省エネ効果原油換算:57キロリッター,(3)CO2削減量:3万kg-Cです)
今回の開発により,当社は吸収冷凍機,吸収冷温水機の専業メーカーとしての高い技術力を証明するとともに,吸収冷温水機に新し い時代を拓くことができると確信しております。
今後当社は,NEDO,日本ガス協会の協力を得て,耐久性,安全性確認のための試験運転を行う等,実用化のための研究を継続すると ともに,NEDOの「三重効用高性能吸収冷温水機の開発」事業の最終目標である冷房COP
1.6以上,機器容積120%以下,さらに排熱投入 時のエネルギー消費削減としてガス削減率20%以上を目指した画期的な吸収冷温水機を平成16年度までに検証できるよう,開発を進め
ていきます。
