機関誌「冷凍と空調」
/ 2007.2 (NO.549)
工業会レポート
重大製品事故,10日以内に報告義務
―改正消費生活用製品安全法に関する説明会より―
3.重大製品事故の報告と公表
(1) 重大製品事故の報告
事業者の事故報告義務ですが,製造事業者又は輸入事業者は,製造又は輸入に係る消費生活用製品に生じた製品事故に関する情報を収集し,一般消費者に対し適切に提供するよう努めなければいけないというのが,基本的な責務として規定されています。従って,製造事業者又は輸入事業者は,消費者や販売事業者等からもたらされる製品事故に関する情報については,しっかり受け止めて真摯に対応することが必要になってきます。
さらに,製造事業者又は輸入事業者の方は,重大製品事故が生じたことを知ったときには,発生の事実を知った日から起算して10日以内に,消費生活用製品の名称,事故の内容等を経済産業省に報告しなければなりません。これは義務です。企業の規模を問わず,国内にあるすべての製造事業者又は輸入事業者は,事故報告義務を負うことになります。具体的な報告項目ですが,事故発生日,被害の概要,事故の内容,製品の名称,機種・型式,製造・輸入・販売数及びその時期,事故を認識した契機と日,さらには事故原因,事故への対応などです。
報告様式は省令で定めるとなっています。まず報告書(案)様式1が省令で定める様式で,これに記入をして提出していただければ結構です。法定上はこの報告書の様式1を出していただければ最低限の義務を履行したことになるわけですが,実際我々が報告を受け取って,さらにそれについていろいろ分析をする必要があるとなりますと,参考資料その1や参考資料その2といった情報も必要になりますので,事業者の方々は,わかる範囲で結構ですので参考資料その1,その2についても併せて添付していただければと思います。
事故報告の窓口については,報告の迅速性や事業者の方々の利便性を考慮しまして一個所に集約し,経済産業省本省の製品安全課に報告していただきたいと考えています。報告様式は当省のウェブサイトからダウンロードできるようにしたいと思っていますし,直接ウェブサイトから電子的に記入していただいて提出することができないかを検討しているところです。いずれにしましても,国で定めたこの様式に,10日以内にわかる情報を記入して提出していただきたいと考えています。
(2) 事故報告の公表
経済産業省による公表ですが,重大な危害の発生及び拡大を防止するために必要があると認めるときには,製品の名称及び型式,事故の内容等を迅速に公表することになっています。具体的には,2段階での公表を考えています。
まず第1ステップですけれども,製造事業者又は輸入事業者の方々から報告を受けてから,明らかに報告の対象でないものについては除外しますが,それを除いて原則1週間以内に事故発生の事実を当省のウェブサイトで公表することです。公表項目は,製品の一般名,事故の概要,受理日,事故の発生日で,この段階では企業名あるいは製品型式名等は基本的には公表しません。
さらに第2ステップとして,当省で報告を受けた事故情報をさらに分析をしまして,事故に係るその製品について,一般消費者の生命又は身体に対する重大な危害の発生,あるいは拡大を防止するために必要があると認めたときには,まず当省から製造事業者又は輸入事業者の方々に再発防止策を求めるとともに,事業者名,機種・型式名,事故の内容,製造事業者又は輸入事業者による再発防止策,さらには消費者が留意すべき事項等をウェブサイトで公表し,記者発表を行うことを考えています。
なお,重大な危害の発生及び拡大防止のために特に必要だという場合は,第1ステップを経ることなく直ちに第2ステップで公表を行うことも考えています。
公表するにあたっては,技術的な分析・調査等を行います。その関係で独立行政法人製品評価技術基盤機構niteに技術上の調査を行わせると法律に明記されていますので,niteの知見も使いながら技術分析を行っていくことを考えています。
さらに当省が行った製品事故に該当するか否かといった判断や事故公表の妥当性について,定期的に外部委員の方々にチェックをしていただくことを考えていまして,消費経済審議会製品安全部会の下に事故判定第三者審議会をおき,四半期に1度の頻度で我々がやっているこの運用チェックをしていただくことを考えています。こういったチェックを通じまして,なるべくその恣意的な運用をさけ,さらには透明性の高い制度にしていきたいと考えています。