 |
業務用冷蔵庫とショーケースにトップランナー基準
―判断基準小委員会の審議始まる―
|
 |
1. 業務用冷蔵庫とショーケース等の現状
(1) 業務用冷蔵庫等
@ 製品の区分
業務用冷蔵庫等(業務用の冷蔵庫・冷凍庫)は,飲食業,ホテル,給食施設等の厨房施設で使用されており,用途と形状に応じて「縦型」,「横型」,「チェストフリーザー」及び「ストッカー型」の4種類に区分されている。
1) |
縦型:設置面積当たりの内容積が大きく取れるため,主にホテルの厨房,給食施設等において使用されている。内容積は300Lから1800L程度。 |
|
<業務用冷蔵庫の出荷台数の推移>

出典:(社)日本冷凍空調工業会
以下のデータも同出典
|
2) |
横型:製品の高さを800mm程度として,上面に作業テーブルを備えている。設置面積当たりの内容積は縦型と比較して小さい。 |
|
3) |
チェストフリーザー:上部に扉が設けられているため扉開閉の影響を受けにくく,冷凍食品等を大量に,安定した温度で貯蔵できる。 |
|
4) |
ストッカー型:上面スライド式扉で,チェストフリーザーと同様に庫内の温度変化が少なく,主に冷凍食品の保存に使用されている。 |
|
A エネルギー消費効率の推移
1997年の気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)以降,各メーカーの省エネルギー技術開発により,消費電力量は大幅に低減されてきている。また,ファンモーターの高効率DCモーター化や摺動部の加工精度向上による圧縮機の高効率化等を行った結果,
2007年の代表機種の消費電力量は2002年と比べ,縦型で20〜40%,横型で4〜25%向上,さらにインバータ化により20〜30%の省エネ化を達成している。
B 今後の省エネの取組みと課題
業務用冷蔵庫に関する省エネルギー技術は,基本的に冷却技術,断熱技術,制御技術の3つの分野の改善で,これまでも送風機のモーターの改善,断熱構造の改善,制御方法の改善,改良等が行われてきた。現在,主立った省エネルギー技術はすでに製品に織り込まれており,今後はその省エネルギー技術の推進が中心となるとし,具体的には以下をあげている。
1) 新規ハイテク技術(インバータ制御の最適制御)の応用
2) 新規断熱材の応用検討(真空断熱材等)
3) 過去に実行した省エネ技術の再評価
4) 冷媒変更による効率改善
(2) ショーケース
@ 製品の区分
ショーケースは用途,設置スペースに合わせて数多くの種類が造られており,大別すると冷凍機を内蔵した内蔵形ショーケースと,現地で冷凍機と接続して使用する別置形ショーケースの2つに区分されている。
内蔵形ショーケースを用途と形状で整理すると,食品を保冷する陳列室をガラス等によって外気と遮断した箱体の構造となっているクローズドタイプと食品の陳列室をエアカーテンの形成により外気と遮断した箱体の構造となっているオープンタイプに分けられる。さらにクローズドタイプは箱形,リーチイン形等に,オープンタイプは平形,多段形に分類される。 |
|
<ショーケースの出荷台数の推移>

|
<ショーケースの製品区分>

A エネルギー消費効率の推移
オープンタイプはクローズドタイプ(卓上形を除く)に比べ,消費電力量が大きい。
オープンタイプのうち多段形は従来型のオープン多段形AとDC圧縮機やインバータ制御の技術等を導入したオープン多段形Bに区分されているが,オープン多段形Bは従来型に比べ,約50%(圧縮機やファンモーターのDC化,インバータ制御の採用等で35%,ドレン対策の積極的な排熱利用で15%)の省エネが達成されている。
クローズドの卓上形は,内容積は拡大傾向にあるが,省エネ化の推進により単位体積あたりの消費電力量は低下している。
一方,クローズドの箱形,リーチイン,オープン多段形Aは,省エネと増エネが相殺し,エネルギー消費効率は横ばい又は増加傾向にある。
B 今後の省エネの取組みと課題
ショーケースの主な省エネ技術は圧縮機の効率改善,エアカーテンの改良等であり,これまでにもインバータやDC化モーター等による圧縮機効率の改善,エアカーテンの改良による外気進入による熱量の低減,電子膨張弁の採用等での冷却器や凝縮器の効率改善,マルチガラスの採用による断熱構造の改善等を行ってきた。
今後の省エネの取組みと課題として,以下があげられている。
1) |
モーターのDC化,インバータ適用等の推進,照明装置における細管蛍光灯やLED採用による消費電力量の削減 |
2) |
箱体の断熱効率,エアカーテンの性能アップ等の構造面の改良についての取組み |
3) |
熱交換器の効率改善や熱効率の高い冷媒への転換など冷凍サイクルの効率改善 |
4) |
デフロストヒータ,防露ヒータ,庫内温度の昼夜デマンド制御等による最適制御技術の導入に向けた取組み |
|