来賓ご挨拶

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No.655 2018年1月

 平成30年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

 安倍政権発足以来、名目GDPは50兆円以上増加し、正社員の有効求人倍率が1倍を超えるなど、雇用は185万人増加し、昨年の春に大学を卒業した皆さんの就職率は過去最高となっています。我が国として、『戦後最大の名目GDP600兆円』の実現に向け、この成長軌道を確固たるものとするためには、『生産性革命』と『人づくり革命』を力強く推し進めていくことが必要です。

 環境問題では、一昨年のモントリオール議定書キガリ改正において、代替フロン(HFC)に関する段階的削減計画が決定し、冷凍空調業界には大きな影響があったと認識しています。これを受け、現在、日本冷凍空調工業会にもご参画いただいて、産業構造審議会の場で、オゾン層保護法を改正し、新たなHFC規制の導入に向けた議論を進めています。

 特に、2029年以降の厳しい削減義務達成に向けて、温室効果の低い代替冷媒の開発に必要なリスク評価手法を確立するプロジェクトを、平成30年度政府予算案に計上しています。新たな規制対応を契機に、我が国冷凍空調産業のさらなる国際競争力強化に繋げるべく、経済産業省としても、しっかりと応援していきたいと考えております。

写真:経済産業省製造産業局産業機械課長 片岡隆一氏

 欧米で端を発した第四次産業革命の波は我が国にも押し寄せ、日本のものづくり産業は大きな転換期を迎えようとしております。日本企業が生産性を向上し、競争力強化を図っていくためには、第四次産業革命への対応、すなわちロボット、IoT、ビッグデータ、AIなどの活用が不可欠です。そうした中、第四次産業革命による技術革新を踏まえた今後の日本が目指すべき産業の在り方の鍵を握るのが、「Connected Industries」です。

 「Connected Industries」とは、様々な業種、企業、人、機械、データなどがつながることによって、新たな付加価値や製品・サービスを創出し、生産性を向上させ、高齢化、人手不足などの社会課題を解決することで、産業競争力の強化につなげていこうというものです。これから未来に現れるチャレンジは、ますます複雑になることが想定され、単独のリソースでの解決は困難です。また、その変化のスピードも早く、待っているだけでは、世界の潮流に取り残されてしまいます。工場の機器の効率化、オープンプラットフォーム化やデータ連携、ロボットの活用を通じた工場全体の最適化の流れを見据え、世界最先端の産業を目指して、皆様と一緒に、現場目線で取り組んで参ります。

 今後、「Connected Industries」の進展を受けて、サイバーセキュリティの重要性は増していきます。日本の産業界が直面するサイバーセキュリティの課題を洗い出し、関連政策を推進していくため、経済産業省では、昨年末に、産業界を代表する経営者、インターネット時代を切り開いてきた学識経験者などから構成される「産業サイバーセキュリティ研究会」を設置しました。

 業種横断的なサイバーセキュリティ対策の検討を進めるとともに、自動運転や防衛分野などの業界ごとのサイバーセキュリティについても検討予定であり、冷凍空調業界の関係では、ビル分野の一つとして、検討したいと考えています。是非、業界関係者の皆様のお知恵をお借りして議論を進めていきたいと思います。

 今年は、HVAC&R(ヒーバック アンド アール)JAPANの開催年。1956年(昭和31年)に「国産冷凍機器展」として開催したのが最初と伺っております。以来、半世紀以上にわたり、冷凍空調に関する最新技術や、環境に配慮した最新機器・システムを発表する場として活用されてきました。今回は第40回という節目であり、私も初めて参加させていただくので、大変楽しみにしております。

 経済産業省として、『現場の声』を聞き、企業の皆様の積極果敢な取組を精一杯後押ししていきたいと考えておりますので是非とも気軽にお声掛けください。

 最後になりましたが、本年が皆様方にとってさらなる飛躍の年となりますように祈念いたしまして、新年の挨拶と代えさせていただきます。