機関誌「冷凍と空調」 / 2004.5 (NO.516)
委員会報告
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世界のエアコン需要推定について
[1999年〜2007年]

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 工業会の貿易委員会はこのほど,2007年までの世界のエアコン需要展望をまとめました。2002年の4645万台が2007年には5792万台に拡大,このうち日本を除くアジアが45.8%を占めると推定しています。
 発表文を紹介します。
(編集係)

はじめに
 このレポートは(社)日本冷凍空調工業会・貿易委員会が行なった世界のエアコン需要に関する調査・分析作業をまとめたものです。
 昨年,1998年〜2006年における推定をご紹介しましたが,このほど,1999年〜2007年までの推定がまとまりましたのでご紹介いたします。内容については,まだ不確かな点も多いと思われますが,関係各位のご参考にしていただければ幸いです。
 なお,この調査に当たっては,実際に海外で活躍されている多くの方々のご協力をいただきました。

1.調査結果の概要
 調査の対象としたのは,住宅,ビルなどに用いられるエアコンの合計で,このうち,ウインド型と日本的な家庭用セパレート型を含めた「ルームエアコン」,ルームエアコン以外の「パッケージエアコン」に区分して調査した。
 調査は2002年までのデータを収集・分析して地域別の生産量,輸出入,需要量を推定,2003年〜2007年の需要量はその後の動向から延長して作成した。

(1) 2007年までの需要
 2002年の世界のエアコン需要は全体で46,449千台に達し,前年の3.6%増であったと推定される。2003年は6.3%増加し49,363千台,2004年は4.4%増の51,516千台に達するものと推定される。2005年,2006年,2007年については,それぞれ53,531,55,643,57,915千台と推定した。
 日本の需要は2002年,2003年と続けて減少し,それぞれ9.8%減の7,546千台,3.2%減の7,307千台であったが,2004年は微増し7,440千台になると推定した。世界需要に対する日本の構成比は,2002年16.3%,2003年14.8%,2004年14.4%となっている。
 <1>   ルームエアコン
     2002年のルームエアコンの世界需要は,前年3.2%増の35,809千台であったと推定される。2003年は7.3%増加し38,411千台,2004年は5.0%増の40,344千台になると推定した。2005年,2006年,2007年については,それぞれ42,140,44,023,46,042千台と推定した。日本の需要は2002年が前年9.7%減の6,898千台,2003年は3.8%減の6,633千台と減少を続けたが,2004年は若干回復し6,750千台になると推定した。世界需要に対する日本の構成比は,2002年19.3%,2003年17.3%,2004年16.7%となっている。
 <2>   パッケージエアコン
     2002年のパッケージエアコンの世界需要は,前年4.9%減の10,640千台であったと推定される。2003年は2.9%増の10,952千台,2004年は2.0%増の11,171千台になるものと推定した。2005年,2006年,2007年については,それぞれ11,391,11,621,11,873千台と推定した。このうち日本の需要は2002年が648千台,2003年674千台,2004年690千台になると推定した。世界需要に対する日本の構成比は,2002年6.1%,2003年6.2%,2004年6.2%となっている。
(2) 2002年までの生産と日本の輸出
 この調査に当たって,2002年までの生産量と日本の輸出量を調査・分析した。
 それによれば,2002年の世界のルームエアコン生産は39,925千台で,前年より3.7%増加した。日本の生産は前年14.5%減の5,390千台であった。世界生産に対する日本の構成比は,99年21.2%,2000年18.1%,2001年16.4%,2002年13.5%と減少傾向にある。
 2002年のパッケージエアコンの世界生産は,前年より5.3%増加して10,579千台となった。日本の生産は前年より10.8%減の772千台であった。世界生産に対する日本の構成比は,99年8.5%,2000年8.8%,2001年8.6%,2002年7.3%となっている。
 一方,2002年の日本の輸出をみると,ルームエアコンは前年4.3%減の492千台,パッケージエアコンは14.8%減の144千台であった。日本の輸出は日本以外の世界需要に対し,ルームエアコンで1.7%,パッケージエアコンで1.4%であった。

2.世界のエアコン需要推定結果
 世界のエアコン需要推定(1999年〜2007年)を表1,世界のエアコン生産の推定(1999年〜2002年)を表2,日本のエアコン輸出の実績(1999年〜2002年)を表3に示す。

3.定義及び推定の手法
(1) 製品の範囲・区分
 推定の対象については,1.の概要の項に説明してあるが,ここで改めて整理すると次のようになる。
 <1>   製品の範囲
     住宅,ビルなどに用いるエアコンディショナーで,ユニットになったもの(いわゆる直膨式のエアコン)を対象とした。ヒートポンプ式の冷暖房兼用型はここに含んでいる。
 冷温水システムに用いるファンコイルユニット,エアハンドリングユニットは除外した。
 <2>   製品の区分
(i)   ルームエアコン
     一般的には,ルームエアコンとはウインド型のエアコンをいうが,日本では小型のセパレート型(おおよそ3 HP未満)で家庭用として製造・販売されているものも含めて「ルームエアコン」という呼称が一般化している。このため,日本的な小型セパレート型エアコンを含めてルームエアコンとした。
(ii)   パッケージエアコン
     パッケージエアコンの呼称は一般的とはいえないが,日本の業界では,業務用として製造・販売されているセパレート型,シングルパッケージ型,リモートコンデンサー型の各種の製品を含んだ総称として使われているため,この範囲のものをパッケージエアコン(おおよそ3 HP以上)とした。米国ではウインド型以外をユニタリーエアコンディショナー,ユニタリーヒートポンプと呼んでいるが,ここでは上記のとおり,日本式の分類を採用した。
 
(2) 地域の区分
 地域の区分は,日本を特掲し,それ以外は一般的に用いられている地域区分に従った。
 従来,中近東に含めていたトルコ,キプロスを今回から欧州に含めることにした。そのため過去に遡り中近東と欧州の数字を見直した。
(3) 1999〜2002年の需給推定の手法
 1999年から2002年の需給の推定に使用したデータおよび推定の手法は,次のとおりである。
 <1>   使用データ
   
(i)   日本
     (社)日本冷凍空調工業会で調査・発表しているデータを使用した。なお,ここでは暦年を基本としているので,冷凍年度での需要量とは,若干のずれがあるので注意されたい。
 また,輸出についてはこの推定のため改めて調査したデータを使用した。
(ii)   日本以外
     需要量については,その地域で工業会があり,データを公表しているものは,入手できた範囲で使用した。それ以外については,委員が分担して各国の販売業者に問い合わせるなどして得られたデータを使用した。生産量についてはデータが乏しく,委員が分担して各地の製造業者に問い合わせるなどして得られた情報を使用した。
 輸出入については,各国で発表されている貿易統計を参考にするほか,委員が分担して現地に問い合わせるなどして得られた情報を使用した。
 <2>   推定の手法
   
(i)   日本の輸出,米国の輸出入統計など,信頼度が高いと見られるデータを優先しながら地域別の輸出・輸入を推定した。
(ii)   地域ごとの生産量,需要量を推定した
 <3>   誤差
     次の要因により,この推定結果は若干の誤差を含んでいると思われるので,利用に当たっては十分留意されたい。
   
(i)   貿易統計のデータ不足(数量単位が重量のみとなっている等)
(ii)   データそのものの誤差(製品のカテゴリーの不揃い等)
(iii)   生産量等のデータ不足
(4) 2003年〜2007年の需要推定の手法
 2003年から2007年の需要推定については,上記で得られた1999年〜2002年の推定値とその後の各地域での需要の動向に関する情報を勘案して作成した。

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