カーボンニュートラルでサステナブルな未来に向けて ―日本冷凍空調工業会 活動指針
🌎カーボンニュートラルでサステナブルな未来の実現を目指した日本冷凍空調工業会の基本的なスタンス
日本冷凍空調工業会(以下、工業会)は、長きにわたる経験に基づいた技術的知見を活かし、
カーボンニュートラル達成に向け努力し、日本にとどまらずグローバルな活動を通じて諸施策を展開し、
地球環境のサステナビリティと、世界の人びとの文化的生活のサステナビリティの両立を目指します。
◦すべての環境負荷の低減を図るとともに、製品ライフエンドにいたるまで、関係するすべてのステークホルダーと手を携えて
健全なマネジメントを推進し、気候変動影響の抑制と炭素中立社会への適切な移行を推進します。
◦遍く人びとの社会生活の改善・向上を期し、現代の生活に必需品である冷凍サイクル応用機器を持続的に提供し続けます。
🌎基本的なスタンスを支える活動の3つの柱
工業会は、冷凍空調技術におけるエキスパート集団として、安全性と環境適合性・エネルギー効率・経済合理性の調和と
バランスの原則(S+3E)をモットーに、次の3 つを柱とした活動を実行します。
◦持続可能な炭素中立社会の実現
安全で環境と人にやさしい技術・製品を継続的に市場に提供することを可能にし、持続可能な社会の実現を目指していきます。
◦ルール形成・標準化
製品のライフサイクルでのカーボンフットプリントの削減と安全な取り扱い、環境負荷物質の回収・再生など、必要な手法と
評価方法の確立を積極的に行っていきます。遍く人びとの社会生活の改善・向上を期し、現代の生活に必需品である冷凍サイク
ル応用機器を持続的に提供し続けます。
◦国際連携
政策の実現や教育支援といった取り組みを各国政府や業界団体、国際機関、NGO とともに連携し、気候変動抑制と脱炭素に向け
た国際的な議論を主導していきます。
行動の方向性(3つの柱・イメージ) ※上記テキスト部分をクリックすると概念図を表示します
🌎具体的な活動テーマ
①新冷媒の探索と課題の対応
従来冷媒に代わる環境負荷のさらに低い冷媒の探索や、非フッ素系冷媒の利用に向けた、ライフサイクルでのリスクアセスメントと
対策を進め、ステークホルダーを巻き込んだ社会インフラ構築を推進します。
②製品エネルギー効率の向上
製品のエネルギー効率を向上するための、要素部品の設計開発を含む技術革新を、規格作りや性能検定制度の充実により推進します。
③ライフサイクルを通じた持続可能な製品設計の推進とルールづくり
製品の全ライフサイクルにおけるGHG(Greenhouse Gas:温室効果ガス)排出量の削減をはじめとする環境影響の抑制や、修理や
メンテナンスが容易な製品設計のため、国内外における規格やガイドラインの策定に積極的に参画します。
④サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組み
他の工業会とも連携して、古い冷凍空調設備の適切な回収とリサイクル体制の整備や、冷媒の回収・再生・再利用の推進により、
天然資源の持続可能な活用を促します。
⑤冷凍空調機器の社会的貢献の認知向上
冷凍空調設備・製品の提供により人々の生活の質や生産性の向上などへ貢献するとともに、環境負荷を低減する使い方を国内外で
正しく発信します。
⑥グローバルでの規制への対応と国際社会との協力
国内外の関連する規制の制定や改正などに、専門知識を提供することで適正化を促すとともに、モントリオール議定書などの国際的な
議論にも積極的に参加し、知見の共有や政策提言を行います。