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冷凍空調設備の高調波抑制

(6.6kV以上の受電設備で大形冷凍空調設備機器を使用する皆様へ)

冷凍空調機器を含む電気・電子機器は、電源電圧波形の歪に影響を受ける恐れがあります。このため、受電設備、各種電気・電子機器においては、電源電圧波形の歪の原因の一つとなる送電線への高調波電流の流出を低下させる取り組みが行われています。
このページではビルや施設に設置される高圧受電設備(6.6kV以上)から電源供給を受ける大形冷凍空調設備機器に関連する高調波規制や対策事例について紹介します。

冷凍空調設備の高調波抑制

高調波とは?
高調波とは、基本波(通常は商用電源周波数の50Hz/60Hzを示します)の整数倍の周波数の電圧または電流のことです。テレビ、パソコン、インバータなどの電子回路を有する電気製品は、電力を交流から直流に変換するための整流回路を内蔵しています。この整流回路に流れる電流は正弦波ではなく、周期的な歪んだ波形になります。インバータなどに流れる電源電流波形は、図に示すような基本波の5倍、7倍、11倍・・・の周波数の正弦波を合成した歪んだ波形となっています。

高調波とは?

高調波が発生する要因と障害
近年、パワーエレクトロニクスを利用した電気・電子機器の普及により、負荷の状態に合わせて電力を自由に制御することが容易になりました。中でも半導体を用いた電力変換器は、省エネルギーに大きく貢献しています。しかし、これら半導体を用いた電力変換器の入力電流は、高調波成分を含んだ高調波電流であるため、それらが普及するにつれて高調波電流に伴う問題が発生いたしました。具体的には、半導体応用機器(サイリスタ)のスイッチング動作による電流の急激な変化や、OA機器やインバータ空調機などに使用されているコンデンサインプット型ダイオード整流回路の直流電圧平滑用コンデンサの充電電流により、入力電流の波形がひずみ、高調波電流が発生しています。これらの高調波電流が多い場合は、電源設備の変圧器などの電圧波形を歪ませることがあり、この結果、その電源設備に接続された他の機器の正常な動作を妨げたり、場合によっては損傷に至らせる原因となります。