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No.654 2017年12月

トップ・インタビュー 鷺宮製作所 西見成之社長
“品質の高さを訴求ポイントに世界で販売拡大”
 2017年6月に鷺宮製作所の社長に就任した西見成之氏がグローバル事業戦略と新社長としての抱負をJARNのインタビューで語った。

JARN:鷺宮製作所は2020年に創業80周年を迎えますね。
西見社長:80周年を迎えるに当たり、全社の行動計画として中期経営計画「Progress80」を2年前にまとめた。
 創業当時は日本が主な市場であったが、現在はキーコンポーネント(自動制御機器)の世界的な企業に成長した。前会計年度(年度末2017年3月)では日本以外での売上が約55%に達した。「Progress80」では日本と同様に海外拠点も同じ目標に向かって進むことを目指している。

JARN:日本市場は成熟しているので、成長するには海外に目を向けるということか。
西見社長:日本製品を海外にそのまま持ち込んでも成功しない。日本市場で新しいものを研究開発してきているが、これをどのようにしたら世界でも受け入れてもらえるのかを常に考えている。世界に販売が拡大する基盤は鷺宮製品の品質の高さであり、今後も、高い品質を維持し続けていく。

JARN:モノのインターネット(IoT)が話題になっているが、今後IoTが冷凍空調産業で果たす役割をどのように見ているか。
西見社長:スマートフォンや遠方操作を利用した空調機は今後増加してくる。これらの空調機は必ず当社のセンサーやその他製品が必要となる。我々は、スマートエアコンの登場は一つのビジネスチャンスだと見ている。
 クラウドに収集したデータを分析することも重要になってくる。我々の製品のメンテナンスやサービスで得た情報を分析して、次のニーズにつなげていくことが必要だと考えている。

JARN:鷺宮製作所の新社長としての抱負は。
西見社長:全社を挙げて中期経営計画である「Progress80」の達成のため、「イノベーション」、「体質改善」、そして「グローバル化」を事業戦略の柱として取り組んでいる。その上で、80周年の1年前から新たなゴールを策定する予定だ。
 鷺宮製品は顧客のユニットに組み込まれてこそ活躍できるものばかりである。顧客やサプライヤーとの出会い、新しいものとの出会い、新しい知識や技術との出会い、これら全ての出会いを大切にしながら、地球に優しい製品を提供し、今後も社会に貢献する企業であり続けたいと思っている。



トップ・インタビュー EPEE アンドレア・フォクト事務局長

“EUREKA2017は冷凍空調分野に若い世代の参加を図る最もよい方法”
 欧州における冷凍空調の業界団体である欧州エネルギー・環境パートナーシップ(EPEE)が2017年12月11・12日にドイツのベルリンでEUREKA2017を開催する。これに先立ちJARNはEPEEの事務局長であるアンドレア・フォクト氏にイベントの狙いについてインタビューした。

JARN:昨年のEUREKA2016の参加人数は。
アンドレアEPEE事務局長:昨年はオランダのハーグで開催し、産業界、学界、政界、および市民団体から120名以上の参加を得た。

JARN:2016年の主要なトピックスは何か。
アンドレア:冷凍空調分野で次世代の生活に大きなインパクトを与える4つの主要な領域を定めた。食品廃棄物、冷媒、ビルにおけるエネルギー効率、そして室内空気質だ。EUREKA2016では、気候変動、世界の人口が増えることによるエネルギー需要の増加、ビルの中で過ごす時間の増加など多くの課題が明らかになった。しかしこれは冷凍空調産業にとっては事業機会である。
 1990年代の半ばから2000年代の初めに生まれた世代をゼネレーションZと呼んでいるが、この世代に対して何をなすべきかというブレーンストーミングを行った。“この新しい世代のニーズは何なのか”、“彼らはどのように生活し、働き、交流するのだろうか”、“彼らの期待に応えるためにはどのようにすべきなのか”などについて意見交換を行った。

JARN:EUREKA2017のテーマは何か。
アンドレア:昨年のテーマと同じく“暖房、冷房、および換気におけるより良い生活のための持続可能な技術”だ。昨年のイベントには若い世代の人は参加しなかったが、今年は積極的に参加してもらう。

JARN:次世代のニーズに応えるためのEPEEとしての戦略は。
アンドレア:若い世代の参加無くして彼らのニーズに応えることはできない。今後学生の参加を増やしていく。EUREKA2017でも彼らに討議に加わってもらうし、将来もそのようにしていく方針だ。
〔出典October 25 2017 JARN〕