通常総会 高木前会長退任挨拶

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No.670 2020年7月

2020年6月24日、東京港区 機械振興会館において第9回通常総会を開催しました。新型コロナウイルスの影響を受け、今回は総会への参加人数を限定いたしました。また会長退任の挨拶については、ビデオ撮影を行い、7月上旬には当工業会HPに掲載する予定です。以下、会長ご挨拶を紹介いたします。


■第9回通常総会はこちら
西崎新会長就任の挨拶こちら




写真1:高木前会長



■会長挨拶(動画)はこちらから。


こんにちは。日本冷凍空調工業会、会長の高木でございます。

まず初めに、第9回通常総会につきましてご報告させて頂きます。
さきほど機械振興会館におきまして、来賓の経済産業省 製造産業局産業機械課の玉井課長様をお迎えし、第9回通常総会を、監事、議事録署名人、西崎理事、常任理事、わたくしの合計9名が出席して開催しました。

会合では、皆様から頂きました委任状、過半数以上の68通の元、第1号議案から第4号議案まで、全ての議案が承認され滞りなく終了致しました。

今年は、新型コロナウイルスの影響のため、最少人数での総会とさせていただきました。極めて異例な総会運営でしたが、現状の社会情勢を鑑み、この様な形で開催させていただきました。皆様のご理解に感謝すると共に謹んでご報告申し上げます。

さて、本日の総会をもちまして、わたくしは2年間の会長職の任期を終え、また同時に理事も退任することになりました。会長の退任に当たり一言ご挨拶を申し上げます。

皆様ご存知の通り、昨年の12月に発生した新型コロナウイルスの感染拡大は、グローバルにはいまだに終息が見通せない状況です。世界各国の感染者数は約890万人、うち47万人以上の方がお亡くなりになられる事態となっています。お亡くなりになられた方に対し、謹んでお悔やみを申し上げますとともに、現在も最前線で対応頂いている医療従事者の皆様には、この場をお借りして感謝の意をお伝えしたいと思います。

また、日本においても、新型コロナウイルスの感染拡大により、東京オリンピックの延期が決定され、更には緊急事態宣言の発令などにより人々の日常生活、経済活動には、甚大な影響が出ています。緊急事態宣言そのものは解除されたものの、まだまだ予断を許さない状況だと思います。

当工業会も、3月に開催を予定していたHVAC&R JAPAN 2020を中止し、そして当工業会として参加を予定していた、海外の各種展示会も延期となりました。更に5月に日本開催を予定していた、日・中・韓の3か国工業会会合も中止と致しました。

このように、当工業会の活動にも大きな影響が発生していますが、一方でこれを契機として、今後は新型コロナウイルスと共存しながら、WEB会議開催などITのさらなる活用も含めた、新たな業界活動の方法も模索していく必要が有ると考えています。

さて、当工業会を取り巻く状況につきましては、国内市場に関しては、2019年国内向けの出荷状況は、工業会の自主統計ベースで、RACは975万台で前年97%、パッケージエアコンは95万台で前年108%、GHPにつきましては、学校空調導入の効果もあり、3万9千台で前年130%と、消費税増税の影響等も懸念されましたが,おかげさまで、2019年は、概ね堅調に推移しました。

また冷媒に関しては、2019年1月に「改正オゾン層保護法」が施行され、代替フロンの製造及び輸入の段階的削減が始まりました。そして、2029年に設定されている大幅削減目標に向けて、いわゆる指定製品に、新たにビル用マルチエアコン、及び内蔵型ショーケースを追加する方向で検討が開始されました。更に、グローバルにおける冷凍空調機器の省エネ性能向上への要求は益々高まる傾向にあり、機器の性能測定基準の見直しも含めて、高効率化への対応も非常に重要となっています。これらは、本年も継続して当工業会でも重点的に取り組む必要があると考えています。

ここで、少しだけわたくしの2年間の会長としての活動を通じた所感を述べさせて頂きます。2018年6月に会長に就任以来、日本国内の関係各省庁、日本および海外の関係団体とお話しする中で、冷凍空調業界は、グローバルに見て、今後さらに大きく発展すると確信するようになりました。また、海外で多くの展示会、国際会議に出席させて頂きましたが、日本の冷凍空調業界は、その技術力、製造力など全ての面で世界から一目置かれている存在であると感じました。特に、微燃性・可燃性冷媒の対応については、各国から日本の方向性が非常に注目されていることを、ひしひしと感じました。

今後、引き続き業界を発展させるためには、さらに厳しくなる環境対応など、社会からの様々な要求に対して、現在の技術力・製造力を継続的に進化、および強化させていくことが非常に重要です。

現状においても、当業界として、環境問題を引き金として、さまざまな技術革新やグローバルでの協業が進んでいます。今後も会員会社の皆様には、冷凍空調関連の技術力、製造力では世界トップ水準の企業として、グローバルで、業界をリードしていく存在で有り続けて頂きたいと思います。

このような状況下で、今回、日冷工会長を退任致しますが、これからも、地球環境問題解決への貢献と、日本企業の競争力強化、プレゼンス向上に向けて、新会長を中心として、今後益々活動を進化、強化されることを念じてやみません。

最後になりましたが、経済産業省をはじめ、関係各省庁の皆様、関係各団体の皆様からの引き続きのご指導、ご鞭撻、ならびに会員会社の皆様には一層のご協力、ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

今後とも、会員会社の皆様が、成長・発展されると同時に、当工業会も成長・発展することを心より祈念し、会長退任の挨拶とさせていただきます。
在任期間中の2年間、大変お世話になりました。
本当にありがとうございました。



以上
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