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工業会について

燃焼性を有する冷媒の安全性評価プロジェクト

2011年から当工業会及び関係団体で検討を進めている、燃焼性を有する冷媒を使用した冷凍空調機器のリスク評価及び安全基準等の策定に関する活動を、次の通りまとめました。

1.フロン類に関わる国内外の規制状況

フロン類による地球温暖化防止対策として、国内外で規制が進められており、当工業会でも国の施策を見ながら取り組みを行っている。

 

国際的には、2015年12月に開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で合意されたパリ協定に続き、2016年10月にルワンダキガリで開催されたモントリオール議定書第28回締約国会議(MOP28)においては、HFCを段階的に生産規制するいわゆる“キガリ改正(キガリ合意)”(図1)が行われた。

図1-MOP28で合意されたHFC削減スケジュール

国内では、モントリオール議定書キガリ改正の国内担保措置として、2018年に特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(オゾン層保護法)を改正。
代替フロンの生産量及び消費量(生産量+輸入量ー輸出量)の規制等の措置を講ずることとなった(図2) 。

図2-フロン類の今後の削減シナリオ

更に、産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会フロン類等対策ワーキンググループ及び中央環境審議会地球環境部会フロン類等対策小委員会 合同会議において、「代替フロン分野での 2050CNに向けた今後の取組の方向性について」が2021年5月に取りまとめられ、2050年のカーボンニュートラルに向けたHFC分野の対策イメージが示された(図3) 。

図3-HFCs分野の2050CNに向けた対策イメージ

この方針の上流対策に、グリーン冷媒機器普及拡大が示されている(図4) 。
当工業会では過去よりフロン類の低GWP/ノンフロン化に関する各種検討を行っている。その検討結果などについて広く周知を行うために、このホームページ経由で情報発信を行う。

図4-2050CNに向けた取組の方向性(蛇口・上流)

2.微燃性(A2L)冷媒の安全利用に関するリスクアセスメントプロジェクト概要

当工業会では、代替冷媒に要求される条件として「S + 3E」という考え方を持つ(図5)。
しかし、冷媒となりえる物質の組み合わせで地球温暖化係数(GWP)をより低くしようとすると燃焼性を有するものとなる場合もある。

図5-代替冷媒に要求される条件(S+3E)

よって当工業会では、2011年1月から燃焼性の有するものの内、弱い燃焼性を有するもの=微燃性冷媒(ISO 817でA2Lに区分されるもの、以後A2L冷媒と記す)(図6)を使いこなすことを目的とし、リスク評価及び安全対策の検討を行うこととした。

図6-ISO 817 : 2014 ~冷媒の安全等級

検討を始めるにあたり、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受け、産官学で協力するための組織を公益社団法人日本冷凍空調学会に設置した。組織名称は、微燃性冷媒リスク評価研究会とし、座長には東京大学の飛原英治教授に就任頂いた(図7)。この研究会では、関連するベースデータを取得する、リスクアセスメントのレビュー及び報告書の発行を主活動とした。

図7-A2L冷媒安全性評価体制

当工業会内では、微燃性冷媒安全検討WGを設置し、その傘下に製品ごとのリスクアセスメント検討SWGで詳細検討を行った(図8)。

図8-JRAIA A2L冷媒安全性評価体制

2.1.A2L冷媒使用機器のリスク評価

A2L冷媒リスク評価結果を簡単にまとめた文書は、下記からダウンロード可能。

  1. 評価手順
  2. 家庭用エアコン
  3. 店舗用エアコン
  4. ビル用マルチエアコン
  5. チラー
  6. GHP
  7. 設備用エアコン
  8. 別置形ショーケース及びコンデンシングユニット

2.2.製品別のリスク等検討結果

各製品での検討結果を最終報告書としてまとめ、順次公開していく。

①微燃性冷媒を使用したチラーのリスク評価報告書

②微燃性冷媒を使用したビル用マルチエアコンのリスク評価報告書

本文〈付録〉

A1.各FTAと割付表

A2.支配的シナリオ数値表

A3.室内リスク抽出表

A4.冷媒ボンベ保管状況調査

A5.国際規格ISO5149改訂提案

A6.微燃性冷媒リスク評価研究会の最終報告書からの変更

③微燃性冷媒を使用したスプリットエアコン(店舗用パッケージ)のリスク評価報告書

本文

FTA

④微燃性冷媒を使用した低温機器のリスク評価報告書

本文

FTA(ショーケース)

FTA(コンデンシングユニット)

⑤微燃性冷媒を使用したGHPのリスク評価報告書

本文

FTA

⑥微燃性冷媒を使用した設備用エアコンのリスク評価報告書

・本文

・附属書A:FTA

・附属書B:用途・着火源・対応まとめ

・附属書C:スポットエアコン以外(一体型)リスクアセスメント検討

・附属書D:スポットエアコン(一体型)リスクアセスメント検討

・附属書E:スポットエアコン(セパレート型)リスクアセスメント検討

※記載内容について個別の質問には回答できません。

2.3.A2L冷媒使用機器の安全基準・ガイドライン

リスク評価結果を踏まえ、A2L冷媒使用機器の安全基準及びガイドラインを作成した(図9)。

 

図9- A2L冷媒使用機器安全基準・ガイドライン一覧

番号 規格番号 名称 対象機種 適用範囲
1 JRA GL-20 特定不活性ガスを使用した冷媒設備の冷媒ガスが漏えいしたときの燃焼を防止するための適切な措置 特定不活性ガス使用
冷凍設備
5~20トン
2 JRA 1001 微燃性(A2L)冷媒を使用した機器の規格及びガイドラインに適用できる冷媒の判定基準及び物性値 番号5~10のJRA規格
ガイドライン
3 JRA 4068 冷凍空調機器に関する冷媒漏えい検知警報器要求事項 定置式検知警報器
4 JRA GL-15 微燃性(A2L)冷媒を使用したチラーの冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン チラー 7.5 kW~
5 JRA 4070 微燃性(A2L)冷媒を使用した業務用エアコンの冷媒漏えい時の安全機能要求事項 ビル用マルチ
店舗PAC
3~20トン
6 JRA GL-16 微燃性(A2L)冷媒を使用した業務用エアコンの冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン ビル用マルチ
店舗PAC
3~20トン
7 JRA 4072 微燃性(A2L)冷媒を使用した低温機器の冷媒漏えい時の安全機能要求事項 低温機器 3~20トン
8 JRA GL-18 微燃性(A2L)冷媒を使用した低温機器の冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン 低温機器 3~20トン
9 JRA 4073 微燃性(A2L)冷媒を使用した設備用エアコンの冷媒漏えい時の安全機能要求事項 設備用PAC ~20トン
10 JRA GL-19 微燃性(A2L)冷媒を使用した設備用エアコンの冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン 設備用PAC ~20トン

*上記規格のご購入はこちらから
会員様は無償ダウンロードが可能です。
JRA GL-20は、「ファストトラック制度」の活用第一号案件となり、冷凍則第十五条第一項第二号の例示基準相当の規格として承認され、その後、冷凍則関係例示基準17の2で引用されました。 詳細はこちらをご覧ください。

https://www.jraia.or.jp/outline/refrigerant/lg-20.html

一般社団法人 日本冷凍空調工業会

 

高圧ガス保安法 一般高圧ガス保安規則及び冷凍保安規則の改正概要、及びA2L冷媒使用機器の安全基準及びガイドラインの概要説明資料を以下に公開する。

  1. 高圧ガス保安法改正の概要(一般則など
  2. 冷凍保安規則改正の概要とこれに対応する日冷工ガイドライン及び規格(JRA GL-20
  3. 微燃性冷媒を使用した冷凍空調機に関する冷媒漏えい検知警報器の規格(JRA 4068
  4. 微燃性冷媒を使用した業務用エアコンの安全ガイドライン及び規格(JRA 4070, JRA GL-16
  5. 微燃性冷媒を使用した設備用エアコンの安全ガイドライン及び規格(JRA 4073, JRA GL-19
  6. 微燃性冷媒を使用したチラーの安全ガイドライン及び規格(JRA GL-15
  7. 微燃性冷媒を使用した低温機器の安全ガイドライン及び規格(JRA 4072,JRA GL-18

2.4.微燃性冷媒リスク評価研究会 報告書

微燃性冷媒リスク評価研究会での検討結果を最終報告書としてまとめて、公益社団法人日本冷凍空調学会ホームページで公開している。

jsrae

2.5.微燃性冷媒リスク評価及び安全基準検討関係者

これまで進めてきた微燃性冷媒リスク評価及び安全基準検討活動については、その活動が認められいくつかの賞を受賞した。この活動にかかわった組織及び委員リストを以下に公開する。

委員リスト

【受賞歴】
第19回オゾン層保護・地球温暖化防止大賞 経済産業大臣賞
日本冷凍空調学会 平成28年度学術賞
日本冷凍空調工業会 平成28年度特別表彰

3.強燃性(A3)冷媒の安全利用に関するリスクアセスメントプロジェクト概要

IEC60335シリーズ(家庭用及び類似用途の電気機器の安全性基準)の内、エアコン(IEC60335-2-40)や業務用低温機器(IEC60335-2-89)では、可燃性冷媒を使用する場合の規定が既に存在しているが、年々緩和の方向で議論が進められている。こうした中、家庭用エアコン及び内蔵形冷凍冷蔵機器(内蔵ショーケースなど)については、A2L冷媒と同様の手法でA3冷媒のリスク評価と安全対策検討を行う方向とし、2016度に2つのリスク評価検討組織を設置して、議論を進めている。

3.1 次世代冷媒・冷凍空調技術の基本性能・最適化・評価手法および安全性・リスク評価

A3冷媒についてもA2L冷媒と同様な体制で、2018年より、新たなNEDO事業研究“次世代冷媒・冷凍空調技術の基本性能・最適化・評価手法および安全性・リスク評価”(事業受託先:公益社団法人日本冷凍空調学会(JSRAE))がスタートし、産官学で協力するための組織が設置された。
このNEDOプロジェクトは東京大学の飛原英治名誉教授がプロジェクトリーダー、日本冷凍空調学会調査委員会では東京海洋大学の井上教授が委員長という組織が設置され、A3冷媒の安全評価は調査委員会“WGⅡ ”として位置づけて検討が進められている(図10)。

 

当工業会ではA2L冷媒と同様の手法により、A3冷媒を使用した「ミニスプリットエアコン(ルームエアコン)」及び「内蔵形冷凍冷蔵機器」のリスクアセスメント及び安全担保のための規格ガイドラインなどの検討を行うために、上記NEDOプロジェクトと連携している。

 

JSRAEでは、毎年度の検討成果をプログレスレポートしてまとめ、ホームページで公開している。

https://www.jsrae.or.jp/committee/jisedai_R/jisedai_R.html

図10-次世代冷媒検討体制

3.2 A3冷媒使用機器のリスク評価

A3冷媒リスク評価結果を簡単にまとめた文書は、下記からダウンロード可能

①内蔵ショーケース(漏えい解析)

②内蔵ショーケース(リスク評価)

③家庭用エアコン

3.3 製品別のリスク等検討結果

各製品での検討結果を最終報告書としてまとめ、順次公開していく。

①可燃性冷媒を使用した内蔵ショーケースのリスク評価報告書

 

図11 -強燃性 (A3) 冷媒 関連使用機器安全基準・ガイドライン一覧

番号 規格番号 名称 対象機種 適用範囲
1 JRA 4078 可燃性冷媒を使用した内蔵形冷凍冷蔵機器の冷媒漏えい時の安全機能要求事項 内蔵ショーケース、
業務用冷凍冷蔵機器
~3トン
2 JRA GL-21 可燃性冷媒を使用した内蔵形冷凍冷蔵機器の冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン
3 JRAガイドライン 可燃性冷媒を使用した内蔵形冷凍冷蔵機器の処理業者への引き渡し段階における廃棄の手引き
作成中(タイトル変更予定)
4 JRA 4084 微燃性(A2L)冷媒を使用した内蔵形冷凍冷蔵機器の冷媒漏えい時の安全機能要求事項
5 JRA GL-23 微燃性(A2L)冷媒を使用した内蔵形冷凍冷蔵機器の冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン

注)JRA 4084とJRA GL-23は微燃性(A2L)冷媒に対する規格であるが、JRA 1001及びJRA GL-20とは無関係のものであるため、図9ではなく図11に記載した。

*上記規格のご購入はこちらから
会員様は無償ダウンロードが可能です。

一般社団法人 日本冷凍空調工業会

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