この度当工業会発行のガイドラインJRA GL-20(特定不活性ガスを使用した冷媒設備の冷媒ガスが漏えいしたときの燃焼を防止するための適切な措置)が、
チルベンタ2018参加報告
No.660 2018年11月
ドイツで開催されましたASERCOMとEPEE共催のシンポジウム、またChillventa2018及び関連セミナーに参加し、欧州における冷凍空調機器及び技術のトレンド等を調査しましたので、ご報告いたします。
1. ASERCOM + EPEE Symposium(10月15日)
ASERCOMとは、The Association of European Refrigeration Component Manufacturers(欧州冷凍冷蔵部品製造業者協会の略称)で、EPEEとの共催で、シンポジウムが10月15日午後、開催された。
今回のシンポジウムでは、EUエネルギー効率ルールとF-ガス規制をベースに、デジタル化の観点より、データ保護、サイバーセキュリティ、相互運用性などの関連する課題を取り上げていた。
その後のパネルセッションでは、F-ガスとエネルギー効率をテーマにディスカッションが行われた。F-ガスパネルセッションは、現状整理、取り組むべき課題、世界の他の地域ではF-ガス規制からどのような影響を受けているか、今後の代替冷媒に関する話があった。- エネルギー効率パネルセッションでは、異なる地域で異なる最小エネルギー効率要件を扱うにはどうしたらよいか、市場監視や私的認証制度について、標準化の為のルールをどうすべきかなどが議論された。
2. Chillventa2018 (10月16日−18日) - Chillventaは、2年の1度ドイツ ニュルンベルクで開催される大規模な冷凍空調関連の展示会で、伊Mostra Convegno、独ISHと並ぶ汎欧州3大展示会の1つ。
- 本年のテーマは“energy efficiency, heat pumps and refrigeration”で、製品カテゴリ毎に8つのホールを使用。来場者は35,490名(前回比+10%)、出展者は1,019社/団体(前回比+4%)、展示面積は前年比+2%と、過去最大となった。
- 展示物は、一体形低温機器・ミニスプリットAC・コンデンシングユニット・チラー・ターボ冷凍機などの多彩な機器と、圧縮機・膨脹弁・冷媒・配管及び継手・サービスツールまでの関連機器を加え、HVAC&R2018の数倍の規模の展示があった。また、会場の4箇所でセミナーが開催された。
展示内容としては、欧州メーカーではプロパン(R290)・CO2やアンモニアを利用した機器(チラー・ターボ冷凍機・コンデンシングユニット・内蔵ショーケース)の展示が目立っていた。低GWPを大々的にPRしており、安全性に関する説明は会場展示では見受けられなかった。 - 特に、大型のR290チラーの機内下部を見るとセンサーの設置がしていない製品があった。あわせてHFO系冷媒に関する展示も数多く見られた。
- F-ガス規制に基づき、GWP2500以上の冷媒を使用する定置形冷凍機器(極低温機器を除く)の上市が2020年から禁止されると共に、GWP2500以上の冷媒が40CO2トン(R404Aで10.2㎏)以上封入された冷凍冷蔵機器のサービスも2020年から禁止されるため、既設機への低GWP冷媒のレトロフィット提案も数多く紹介されていた。
- 展示会の様子は公式サイト(Newsroom)で閲覧可能。
Nuremberg Conference Center エントランス
3. Chillventa2018内技術セミナー
技術セミナーは開催されたホール毎にテーマがあり、英語またはドイツ語で実施。
Hall 4A:Air Conditioning & Ventilation & Heat Pumps
Hall
Hall 9 : Application & Education & Regulations
各セミナーのPDF資料はこちらから入手可能。
以上
神戸シンポとHVAC&R2020チラシ展示@Chillventa
Chillventaモデルとの記念撮影コーナーで思わず笑みがこぼれる
(報告:技術部 長谷川)
以上
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