通常総会 高木会長ご挨拶

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No.664 2019年7月

2019年6月7日、東京マリオットホテルにおいて、第8回通常総会を開催しました。高木会長のご挨拶を紹介いたします。


本日はご多用のところ、経済産業省の玉井課長様をはじめ、関係省庁ならびに関連団体の皆様、そして、会員企業の皆様にも多数ご出席を賜り、心より厚く御礼申し上げます。

写真1:高木会長



昨年、当工業会の会長を、拝命してから早1年が過ぎ、本年は、新元号・令和と共に新しい時代が、始まりました。気持ちも新たに、業界のさらなる成長・発展に繋がるよう、皆様と共に、当工業会の新たな歴史に貢献していきたいと思います。

さて、世界経済は、米中貿易摩擦の長期化や、英国のEU離脱問題などの影響で、景気はやや減速傾向であり、引き続き、通商問題による経済への影響を、注視していく必要があると思います。

一方、我が国経済の先行きは、本年10月に予定されている、消費税引き上げによる個人消費への影響が危惧されます。更に外国人受入れ拡大が、喫緊の課題となっている、労働力問題の深刻化等、様々なリスクを抱えた状況であることも認識が必要です。その様な中、2018年度はルームエアコンの国内出荷台数が史上最高を記録するなど、当工業会における主な製品の国内出荷状況は、商品カテゴリーによっては温度差はあるものの、全体的に堅調に推移しております。

このような状況のもと、当工業会では引き続き 「環境問題への適切な対応」、
「規格・基準への対応」、「安全性への取り組み」、「途上国支援を含む国際活動の推進」など、主要テーマを中心に業界が直面する課題に、取り組んで参ります。

環境対応では、モントリオール議定書締約国会合(MOP28)での “キガリ改正”に対応した、「オゾン層保護法」が成立し、本年1月から、代替フロンHFCの製造及び輸入の段階的削減が始まりました。また、本国会において、フロン排出抑制法が改正され、冷媒の回収促進の対応が、今後、政策的にも強化されていきます。

特に本年はビルマルチ及び内蔵冷蔵ショーケースを中心に、指定製品の追加や新たな目標値の設定が議論されています。本検討は、我が国が、2029年の削減目標をクリアする上で、非常に重要です。しかも、冷媒の低GWP化に伴い、微燃性などの安全面、漏洩に対する処置など、建築側も含めて、環境面で多くの課題をクリアする必要が有ります。機器として安全性を担保すると同時に、直接ご使用されるお客様にも、広くご理解を頂くための活動を、最重要課題として取り組んで参ります。

一方、国際活動に目を向けると、次世代冷媒の研究開発及び実用化に向けて、日本の高効率かつ安全性を考慮した冷媒の選定は、世界中から注目されています。欧州を初めアメリカ、アジア、中東地域などグローバルな舞台で、技術連携および事業支援など具体的な活動を本年も引き続き推進致します。


以上