第60回技能五輪全国大会-冷凍空調技術職種-

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No.687 2022年11月

令和4年(2022)11月4日(金)~11月7日(月)の4日間、千葉県千葉市の幕張メッセをはじめとする13会場で第60回技能五輪全国大会が開催されました。冷凍空調技術職種は今年で18回目となり、静岡県代表選手団として出場した日立ジョンソンコントロールズ空調(株)清水事業所の遠藤尚哉さんが金賞・厚生労働大臣賞に輝きました。日立ジョンソンコントロールズ空調(株)清水事業所様は、2021年大会に続き二年連続の金賞に輝きました。 過去の開催はこちら


1.はじめに
技能五輪全国大会は、23才以下の青年技能者がその技能レベルの日本一を競うことにより、ものづくりの基盤を担う技能者の育成や技能の重要性をアピールすることを目的とし、厚生労働省、中央職業能力開発協会と開催都道府県の共催により毎年開催されています。一昨年の愛知県大会、昨年の東京都大会に続くCOVID-19禍での開催ながら一部会場を除き有観客で開催され全41職種の競技に1,000人超の選手がエントリー、冷凍空調技術職種は会場の大きさの関係で無観客とし、昨年同様、会場入りする選手・関係者・競技委員等は体調確認書の提出、会場内マスク着用など感染防止を徹底した上で、20名の参加選手で開催されました。


写真1:千葉仕事プラザにて開催


写真2:千葉仕事プラザ外観


2.競技会場と日程

冷凍空調技術職種は、千葉市美浜区のちば仕事プラザで開催されました。11月3日(木)は、選手、指導者などによって工具や機材が搬入され、11月4日(金)には選手自身によるコンデンングユニットと冷却水槽の設置、競技用材料などの確認、工具展開が行われ、翌日5日(土)に競技が行われました。



写真3:競技中の様子


写真4:競技中の様子



3.冷凍空調技術職種の競技課題
冷凍空調技術職種の当初の課題は1級技能検定を念頭においたもので、配管施工技術に重点がおかれていましたが、近年の国際大会課題を意識し、コンデンシングユニット(冷凍機)を用い、文字形蒸発器の着霜及び水槽の温度制御を行うための配管施工、制御配線から冷却運転、データ測定とその処理など、冷凍空調技術の総合的な競技になっています。また、ペーパーテストと当日に設定される応用課題(制御配線)があります。今回の競技課題の特徴としては、これまでのシステムに加え、蒸発器に付いた霜を除霜するホットガスバイパス回路を定期的に動作させる自動除霜運転動作を追加したことが挙げられます。



写真5:集合写真(選手20名および冷凍空調技術職種主査)



4.今大会の競技結果
COVID-19禍の下、昨年と同様に厳しい練習環境で技能を磨いてきた選手たちでしたが冷凍空調技術職種での課題の全体的な出来栄えとしては、出場20選手中、17名が競技時間内に課題の冷凍サイクル、電気回路を完成させることができました。2020大会では、約半数の選手が課題を完成できなかったのに比べ昨年、今年は8割を超える選手が課題を完成させ大幅なスキル向上が図られていることを実感します。今大会の冷凍空調技術職種の入賞者を表1に示します。選手の皆さんのご健闘に心から敬意を表します。




表1:第60回技能五輪全国大会 冷凍空調技術職種 入賞者



5.さいごに
幕張メッセを中心に開催された今回の全国大会は、COVID-19禍にかかわらず多くの選手が参加され、中央職業能力開発協会を含めた大会スタッフの感染対策への努力の結果、盛会裡に閉幕しました。また来年お会いしましょう。


過去の開催
■第59回技能五輪(2021年12月)はこちらから
■第58回技能五輪(2020年11月)はこちらから
■第57回技能五輪(2019年11月)はこちらから



以上

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